【皇帝ループ】百発人形マグナムと学校男の選択について
※この記事では《学校男/ゾンビ・カーニバル》《学校男》《堕魔 ドゥポイズ》《コオニ弁天》をまとめて「学校男」と呼称する。
はじめに
まず、この記事の目的・意図について説明する。
皇帝ループはアタックキャンセルを繰り返すループであるため、自壊する効果を必要とする。その自壊効果を持つループパーツがこの記事で扱う「マグナム」と「学校男」である。
従来のニンジャリバンを使ったループでは、学校男でループをすることはできず、マグナムが必須であった。
ところが、2021年10月に登場したボロフHELLによって、青マナがある状態では学校男でループすることも可能になる。
さらに、2022年7月のウェルカムヘルの殿堂解除によって、学校男を使ったループがマナの色に関わらずにできるようになった。
このようなループの変化から、皇帝ループは構築や環境に応じてこの2枚から選択することが可能になった。
しかし、選択肢が増えるということはその選択に合理的な意味を持たせることが必要になる。
「ずっとマグナム使ってるしこのままでいい」とか「学校男のほうがストックとか無くてループが簡単そうだし〜」というような曖昧な理由ではなく、それを選んだ理由を明確にすることが重要であると私は考える。
以上の理由から、この記事は、2枚の利点・欠点などを書き表し、今後の皇帝ループの構築に役立てることを目的としている。
⚠️この記事を書いている時点では皇帝ループのトレンドは「闇王ゼーロ型」であるため、その型を想定した評価が多いことに留意していただきたい。
🔰マグナムを使ったループ、学校男を使ったループについて詳しくは以下の記事に記述している。
《百発人形マグナム》
▫️利点
・小回りが利く
学校男であればcipで2体破壊することしかできないが、マグナムの場合はストックをためることができる。これによってできることの幅が広がり、さまざまな応用が可能になる。
例えば、マグナムが居る状態でヘルボ皇帝を出した時、「皇帝破壊ヘルボ蘇生ゴートゥ皇帝蘇生」を繰り返して墓地肥やしループをすることができる。反対に、ウツセミヘンゲの置換効果を使って山札を回復させることもでき、また、これら二つを合わせると山札のトップ固定もできる。
ウツセミとの相性は本当に良く、さまざまな応用ができる。
最近の「闇王ゼーロ型」では、
ウェルカム2枚目不要のマナ無しファンパイループ
デスシラズ∞攻撃時全蘇生→ファンパイループ
などでウツセミと合わせて使われる場合がある。特にデスシラズ∞に関しては、学校男だと山回復ができず、ドゥゲンダやノロン⤴︎の強制効果でLOしかねない。そのため、デスシラズ∞で全蘇生→ループのプランを取りたい場合はマグナムを選択する必要がある。
・珍しいメタ効果
マグナムは呪文やGRクリーチャーにも反応することから、他にないメタ性能を持っているといえる。「相手のターン中」などの制限もないため、ビートプランにおいてはSTケアにもなりうる。
例えば、相手がSTでドラサイからザーディクリカを出した時、マグナム効果ストックが2回あるためEXライフを貫通して破壊することができる。
ロージア→ボアロ→カツキングは防げないので注意(破壊はできる)。(参考リンク🔗)
また、皇帝ループはウェルカムヘル等からクリーチャーを踏み倒すことが多いデッキだが、マグナムを立てておくことでガイアッシュ・カイザーのケアができる。(2ドローはされる。)
・場に残る
学校男はcipで自身のクリーチャーを破壊するため、自分の盤面が減る。マグナムの場合は場に残ってメタクリーチャーの役割を持ちつつ、その後ループ導入の手助けもできる。
盤面0からのループ導入では、ヘルボを出した段階で手札に皇帝・墓地にHELLとマグナムを用意する必要があるが、場にマグナムがある状態からは墓地or手札に皇帝が1枚あるだけでループに入ることができる。(ループ解説記事の「■ループ導入」の項目を参照)
▫️欠点
・メタ性能が微妙
利点として珍しいメタ効果を持っていることを挙げたが、現代のデュエルマスターズには1コストや2コストの強力なメタクリーチャーが存在しており、マグナムはそれらと比べるとコストに見合ったメタ効果を持っているとは言えない。
具体的にメタクリーチャーとして弱い部分は、「自身で選んで破壊すること」と「置き換え効果でないこと」、「除去耐性が無いこと」である。最近のメタクリーチャーは「置き換え効果」か「除去耐性」のどちらかを持っていることが多く、これらがないメタクリーチャーはあまりメタとして機能しないのが現状である。
・ループにしか使わない感がある
メタとしての機能が微妙であるため、「ループにしか使わないカード」という印象が強い。以前誰かが「百発人形マグナムを使わないといけないループは弱い」という旨の発言をしていたのを覚えている(うろ覚え)。ただし、皇帝ループの場合はウェルカムヘルから踏み倒すことができるため、マグナムを使うループの中ではまだマシなほうではないかと思われる。
実際には▫️利点の項目で述べたような使い方もあるため、完全に「ループにしか使わない」わけではないが、微妙なメタ性能と微妙なコストからそのようなイメージを持たれてしまうことは否定できない。
《学校男》
▫️利点
・盤面除去
学校男の魅力はなんといっても盤面除去能力である。皇帝ループはメタにものすごく弱いため、メタクリーチャーを除去することは非常に重要である。(オニカマス全盛期にこのカードをループパーツとして使えていたらなあ。)
学校男は除去札として使えるため、4投しても腐らない場合が多い。(マグナムの場合はメタクリーチャーとして刺さっていない環境だと腐ってしまう。)
・最大16枚まで入れられる
同じような効果のカードが3種とツインパクトがあるため、単純に枚数の上限がマグナムの4倍である。黒単や黒t白を使っていた頃は学校男とドゥポイズを計6,7枚入れていたことがある。種類を分けることで墳墓のケアもできる(クソほどどうでもいい)。
・破壊の儀との相性が良い
cipで自分と相手のクリーチャーを計3体を破壊できるため、2コストのこのクリーチャーを出すだけで破壊の儀を達成することができる。
《闇王ゼーロ》を引けない時、零龍の儀の中で一番達成のハードルが高いのは破壊の儀であると思われるため、この利点はかなり重要である。
・魔導具サポートを受けられる
4種類のうち《堕魔 ドゥポイズ》を使う場合には、ヴォガイガのコスト軽減などの恩恵を受けられる。
▫️欠点
・自分の盤面を減らしてしまう
学校男の欠点としてこれが一番大きいだろう。
除去するために自分の盤面を減らしてしまうことで、自分の残したいクリーチャーも破壊してしまう。そのため、学校男は《闇王ゼーロ》との相性が悪い。零龍の破壊の儀との相性はいいものの、ゼーロとは相性が良くないため「闇王ゼーロ型」に採用を検討する場合は難しい選択になる。
・場に残らない
これに関しては、マグナムの▫️利点の項目で述べているため省略する。端的に言うと、マグナムとループ導入ルートの数に差がある。
・低コストのため除去能力に限界がある
2コストで1体除去できるというコスパの良さはあるものの、相手が自身で選ぶため、ゲームの後半には狙って除去をすることが難しくなってしまう。
おわりに
以上のように、マグナムと学校男にはさまざまな利点と欠点がある。皇帝ループの構築を考える上で、これらの性質を把握しておくことは非常に重要である。思考停止で片方だけを選んだりせず、一度立ち止まって考えてみてほしい。
[更新]
・マグナムの利点について若干の加筆(2022/08/15)
・マグナムとウツセミの相性の良さについて追記(2022/08/30)
・ドゥポイズの利点・欠点の文章を若干加筆修正(2022/09/09)
・学校男のツインパクト化を受け、表記を「ドゥポイズ」から「学校男」へ変更。(2022/10/24)
・学校男の画像を変更(2022/10/29)
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