Privacy by Design Conference 2024 での概要レポートを公表いただきました。
登壇させていただいたセッションは、『これからのデジタル社会で必要なリテラシーとは』です。投影スライドは、概要レポートの28ページ目にあります。https://drive.google.com/file/d/1z8Y0rN1_wSDzD89IaPN4iCXJWk6aINNC/view
ここでは、私がお話した内容(お話したかった内容)を補足をふくめてお伝えします。
第一の要点は、デジタルスキルの意味合いが日本と海外では異なりますよということです。
違いを例えると、日本の場合は自動車をデザインしたり生産したりする技術と知識に重点が置かれ、海外では自動車をいかにスマートに運転するかに重点が置かれています。
UNESCOやOECDなどの国際機関を含めデジタルスキル【Digital Skills】と言えば電子機器を使用する知識とスキルが主な視点となります。
日本国内でいうデジタルスキルは、DX人材育成に関連付けられるスキル、言わばシステムなどを開発する知識とスキルを指しています。この分野については、i コンピテンシ ディクショナリ(iCD)やITスキル標準(ITSS)など、フレームワークが用意されていてその分野で必要な知識とスキルが体系化されています。(大元の参照はどれ?という疑問が個人的にはあります。)その最初のステップとしてITパスポートが位置付けられていると私自身は理解しています。
日本で使われているデジタルスキルの意味合いはDigital Skillsに含まれてはいますが、ICT profession (ICTのプロ/専門職)向けのものとして説明されていることが多い印象です。
先ずは、一言でデジタルスキルと言っても対象者と指し示す範囲が日本とその他の国で微妙にズレている、ということを認識いただければ幸いです。
(なので、国際的な「デジタルスキル」に関するアンケートで日本においてデジタルスキルについての自己評価が低いのも当然のハナシ、というわけです)
(2)に続きます。