「DXリテラシー標準」に関する雑感
新たなDXリテラシー標準の検討についてをみて、「DXリテラシー標準」の考えがより理解できた気がします。
「DXリテラシー標準」は、作る技術を身に着けることを最優先にし、使う技術をまるっと包み込んだフレームワークなのでしょう。
ICDLのこともスライドで紹介されているのですが、これで全部みたいな感じなのが残念。・・・もうちょっと調査してほしかった。結論ありきの資料っぽいので仕方のない話。
EUなどは、使う技術と作る技術は明確に分けて論じていますし、(特にデジタルリテラシーについて語るときは)学術の世界でも同じでしょう。
日本のこの界隈で使われているデジタルリテラシーの定義は、デジタルスキルの定義と同じく日本独自の考え方であり、他国の方とこの分野に関して対話するときは会話がかみ合わなくなることに注意は必要だと思います。同じ言葉を使っているのに、指している対象が全然違うということになりますから。
車で例えれば、安全でスマートに車を運転するスキルや心がけるドライバーの養成よりも、車の製造、修理・整備する技術者を養成するかに重きを置いたフレームワークという感じでしょうか。
自動車学校で車の製造、修理・整備の技術を教えたり、逆に、車の製造、修理・整備の技術を学ぶ教育機関で安全でスマートに車を運転するスキルや心がけを教えたりするような違和感を感じてしまいます。
こういった状況下で「使う技術」に視点をおいたICDLを日本でどう広めていくかの戦略・作戦立案はタフではありますが挑戦のし甲斐があるなぁ、という雑感でした。