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【洋楽】学校の先生になった時に備えて、生徒におすすめしたい曲を考える

 私は時々、ある妄想を脳内で繰り広げることがあります。
 それは、自分が学校の先生になって、授業で自分の好きな洋楽を流しているという妄想です。たとえ生徒とはいえ、誰かと一緒に好きな音楽を聴きたいではないですか、そうでしょう?

 そこで、学校の先生になった時を想定して、「自分だったらこの曲を授業で紹介するだろうな」という洋楽を真剣に考えることにしました。
 
 本noteでは、私が考えた過程とその結果を、小学生、中学生、高校生、大学生の各フェーズに応じてお見せします。
 なお、暇人の戯言だと思って読んでいただければ幸いです。


はじめに

 皆さん、こんにちは。てんていと申します。

 私は深夜0時を過ぎても眠る気になれず、その日にある予定のことを考えながらこの記事を書いています。早く寝ないといけないのに寝たくないという、この二律背反。皆さんも経験ありませんか? この記事がひと段落ついたら寝ることにします。

 さて、私は時々ある妄想をします。
 それは、自分が学校の先生になって、授業で自分の好きな洋楽を流しているという妄想です。洋楽を聴いていると、特にそのような妄想に浸ることがあります。

 皆さんも学生だった頃に経験ありませんか? 英語などの授業で、別に大して聴きたくもない「We are the World」「Hello Goodbye」を聴かされる謎のイベント。私は中学生の時にかなり経験しました。

 このイベントは生徒からしたら堪ったものではないのですが、先生からしたら自分の好きな洋楽を生徒に布教する大チャンスなのだということに最近気が付きました。

 とにかく、自分が学校の先生になった時のことを想定して、生徒におすすめしたい洋楽を真剣に考えることにしました。 

 本noteでは、小学生編、中学生編、高校生編、大学生編に分けて、生徒におすすめしたい洋楽を挙げてみます。
 それでは、どうぞ~。

1.小学生編:ビートルズ「Yellow Submarine」

 小学生に聴かせてあげたい洋楽。それは全ての洋楽の入り口となる曲でなければなりません。

 すぐに思いついたアーティストはビートルズでした。
 
 ビートルズと言えば、ロック・ポップスの基礎を築いた偉大なアーティストです。彼らが生み出した音楽はどれも素晴らしいですし、その歴史的意義や音楽に与えた影響も鑑みると、洋楽の第一歩として最適であるように思います。

 ビートルズの曲で、最初に思い浮かんだのは「Day Tripper」でした。

 ギターのリフが印象的です。分かりやすいリフですので、小学生の洋楽入門には適しているのかな、と思いました。

 しかし、欠点が二つあります。
 一つは、オリジナルアルバムに含まれていない点。
 例えば、同じくビートルズの「Let It Be」を選んだとします。すると、そこから「Let It Be」が入っているアルバム『Let It Be』を聴く、という動線が生まれます。

 さらに、『Let It Be』を聴いてからビートルズの別のアルバムを聴く、という動線も考えられます。

 これにより、たった1曲から始まってビートルズの曲を多数紹介することが可能になります。言わば、そのアーティストの「起爆剤」の役割を果たすという可能性を秘めているのです。

 ところが、オリジナルアルバムに含まれていない「Day Tripper」の場合、「Day Tripper」とオリジナルアルバムの間には隔たりがあるため、ビートルズの別の曲にアクセスしづらいのです。

 もう一つの欠点は、題材がやや小学生向きではないという点です。
 ジョン・レノン曰く、「Day Tripper」の題材はドラッグ。生徒がこの曲に興味を持ったとして、その背景を少しでも調べたら…。小学生には悪影響を与えそうで心配です。

 この曲との出会いはもう少し大人になってからにしましょうか。

 「Day Tripper」は諦めて、別の曲を考えることにします。そして思い付いたのがこの曲。

 サウンドと歌詞はいかにも子供向きといった曲で、小学生の洋楽入門にはピッタリだと思います。

 この「Yellow Submarine」は、オリジナルアルバムに収録されていること(『Revolver』と『Yellow Submarine』)、歌詞が子供に悪影響を与えないこと(直接的にはドラッグを示唆していない)の両方を満たしています。『Revolver』という名盤に収録されていることも高ポイントです。

 また、コーラスの

 "We all live in a yellow submarine, yellow submarine, yellow submarine"

は子供と一緒に歌ってみたいです。また、曲中でたまに聞こえる効果音は子供には新鮮に聞こえることでしょう。さらにさらに、使われている英語は比較的イージーです。

 以上の考察から、私が選ぶ「小学生のための洋楽」はビートルズの「Yellow Submarine」になります。

 同じ方向性として思いついたのは同じくビートルズの「Octopus's Garden」です。

  こちらも小学生の洋楽入門にはピッタリの曲ではないでしょうか。収録されているのは名盤の『Abbey Road』ですので、こちらも問題なし。

 ちなみに、どちらもリンゴ・スターのボーカル曲です。リンゴのボーカル曲は子供向けになりやすいのでしょうか。とにかく、どちらもおすすめしたいです。

2.中学生編:キング・クリムゾン「21st Century Schizoid Man」

 中学生といえば中二病です。そこで思いついたのが、プログレッシブ・ロックです。

 何となく、中学生はやや背伸びしていて、小難しい音楽に興味があるイメージがあります(※個人のイメージです)。そんな中学生におすすめしたいのがプログレです。中学生の耳には「よく分からないけれど、何か凄い音楽」として聞こえるであろうプログレは、洋楽に対する好奇心が養うことが期待されます。

 プログレの入門として、よく挙げられるのは『狂気』と『宮殿』です。『狂気』とは、5大プログレバンドの一つ「ピンク・フロイド」の大ヒットアルバム『The Dark Side of the Moon(邦題:狂気のことです。

 そして『宮殿』とは、こちらも5大プログレバンドの「キング・クリムゾン」の歴史的1stアルバム『In the Court of the Crimson King(邦題:クリムゾン・キングの宮殿のことです。

 どちらも中学生に聴かせたい、プログレの入門盤に相応しいアルバムです。『狂気』も素晴らしいですが、正直なところ、突出した曲に欠けるという印象があります。そこで、私が推したいのは『宮殿』から、1曲目の「21st Century Schizoid Man」。

 非常にインパクトのある曲です(ジャケットもですが)。
 
 
また、タイトルはいかにも中二病チック。
 「21世紀の精神異常者」…ヒュ~!って感じです。

 
総合して、現在進行形で中二病を患っている中学生には凄く刺さると思います(偏見)。是非これを聴いてさらに中二病を拗らせて、プログレにのめり込んでほしいものです。

 また、言うまでもなく『宮殿』は名盤になりますし、他にもキング・クリムゾンには『太陽と戦慄』『Red』といった名盤がありますので、動線の確保は完璧です。

 ということで、私が選ぶ「中学生のための洋楽」はキング・クリムゾンの「21st Century Schizoid Man」になります。

 あと思いついた曲としては、こちらも5大プログレバンドの「イエス」「Roundabout」です。

 こちらはアニメ『ジョジョの奇妙な冒険』の第1部、第2部のエンディング曲として使われたこともある有名曲です。『ジョジョ』などのアニメに興味のある生徒がいれば、この曲を聴かせてあげたいです。

 この曲が収録された『Fragile(邦題:こわれものや次作の『Close to the Edge(邦題:危機はもちろん名盤ですので、「Roundabout」でも良いかなと思います。

3.高校生編:ボブ・ディラン「Like A Rolling Stone」

 ここで時代を遡り、あえてのボブ・ディランを選出してみます。これは、私の高校時代の思い出が影響しています。

 というのも、私が通っていた高校では、現代文の授業でボブ・ディランが扱われたことがあります。また、その授業の一環として、視聴覚室でボブ・ディランのドキュメンタリー映画『No Direction Home』を見た覚えがあります。

 どうも現代文の先生がディラン好きだったらしく、完全に趣味が反映された授業内容になっていました。私にとってのボブ・ディランとの出会いはこの授業だったため、今となってはこの先生に感謝しています。

 しかし、授業を受けていた頃の私は、ボブ・ディランの音楽にそこまで熱中することはありませんでした。その頃の私が唯一好きになった曲が、ボブ・ディランの代表曲「Like A Rolling Stone」です。

 元々は裕福だった女性が貧しい生活に落ちぶれる姿を歌うといった暗いテーマの曲ですが、この曲とは人生のどこかで出会ってほしいものです。きっとこの歌詞は、高校生くらいからグッとくるものがあると思います。おそらく小学生や中学生は、この歌詞を味わうにはまだ早いでしょう。

 ただ、私はこう思います。
 人生のできるだけ早い段階でこの曲に出会ってほしい。
 
 人生は辛い。辛いけれども、それを飲み込んで生きていかないといけない。そんなことを考えながらこの曲を聴いてほしいのです。

 この曲が収録されている『Highway 61 Revisited(邦題:追憶のハイウェイ61はもれなく名盤です。ロックの文学性を押し広げた歴史的名盤ですので、動線はOK。

 ということで、私が選ぶ「高校生のための洋楽」はボブ・ディランの「Like A Rolling Stone」になります。

 もう一つ紹介するとしたら、歌詞繋がりで、先ほど紹介した『狂気』の「Time」です。

 私はこの曲の歌詞の一節に痛く感銘を受けました。それは以下の通り。

"Waiting for someone or something to show you the way"
(君は、誰かや何かが道を示してくれるのを待っている)

 確かにな~、と心に沁みました。私は時々この歌詞を思い出しては、自分を奮い立たせています。

 高校生くらいの英語力があれば歌詞を読み取ることも可能だと思いますので、こちらの曲もおすすめしたいです。

4.大学生編:ザ・スミス「I Know It's Over」

 現在まさに大学生の私が、なるのかも分からない学校の先生になった時を想定して、大学生に聴かせてあげたい洋楽を考えるとは、何だか不思議なものです。言わば、自分で自分のための洋楽を考えることに等しいのですが、とにかく選出してみます。

 大学生となれば、初めて恋をする人も多いはず。そして、やがてやって来るであろう失恋。今後の人生で経験するであろう失恋を癒してくれる音楽に、前もって出会っておく必要があると思うのです。
 そこでこちら。

 ザ・スミスの「I Know It's Over」です。

 ザ・スミスの特徴として挙げられるのは、ボーカリストのモリッシーが作る耽美的な歌詞。そして、ギタリストのジョニー・マーが作る浮遊感のある、けれどもどこか棘のあるようなサウンドです。
 詩と曲がちょうど良いバランスで混ざり合い生み出されるのは、耽美かつ鋭利な世界観です。この世界観の良さは、大学生という言わば「大人の一歩手前の時期」にようやく分かってくると思います。

 「I Know It's Over」も、その世界観を構築する曲の一つで、青年の失恋を悲哀たっぷりに歌うというもの。たとえ失恋の最中でも、この曲を聴くことにより、失った恋を一時でも忘れることができ、新たな恋への第一歩を踏み出す力を貰えると思うのです。

 また、この曲が収録されているアルバムは『The Queen Is Dead』、英国ロックを代表する名盤ですので、動線はできています。

 ということで、私が選ぶ「大学生のための洋楽」はザ・スミスの「I Know It's Over」になります。

 授業で扱うことになったら、曲だけでなく歌詞にもフォーカスを当てたいところです。

おわりに

 そもそも私が学校の先生になれるのでしょうか。そのような現実的な問題については考えないようにします。そもそも、これはただの妄想ですし。

 とにかく、私が先生になったら紹介したい洋楽は以上になります。皆さんも自分なりに考えてみては如何でしょうか。

 ここまで読んでいただきありがとうございました。そして、暇人の妄想に付き合っていただきありがとうございました。皆さんの豊かな音楽ライフの足しにでもなればと思います。

 良き音楽との出会いがあらんことを。


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