山留計算せずに山留設計する方法-2.軟弱地盤の場合
前回記事
まずはこちらを先に
お目通しください。
今回は
軟弱地盤について書きます。
※前提(前回同様)
この記事では掘削落差1.5〜7.0m程度の
スケール感とし、
親杭横矢板か連続柱列壁(SMW)の
工法としてください。
軟弱地盤の場合
軟弱地盤:
掘削土のN値が0〜3程度
まず、施工長について。
軟弱地盤では
掘削落差:根入長=1:1.5〜2.0
としましょう。
掘削落差が3.0mなら
根入長は4.5m〜6.0mなので
施工長は7.5m〜9.0mです。
軟弱だと、山留壁の底が
固定されづらい状態です。
掘削によって山留壁の頭が倒れる分、
底はテコのように、背面側に
コケるイメージです。
それを止めるためには
一般地盤よりも根入長が
長く必要です。
次に、断面寸法(H鋼)について。
一般地盤より1ランクアップです。
対応表にまとめると、
掘削落差1.5m以下:H-200×100
掘削落差2.0m以下:H-250×125
掘削落差2.5m以下:H-300×150
掘削落差3.0m以下:H-350×175
掘削落差3.5m以下:H-400×200
軟弱地盤は断面寸法アップより
根入長アップが大きく作用する
イメージです。
なお、軟弱地盤の掘削落差は
原則3.0mまでに留めてください。
攻めても3.5mが限界です。
軟弱地盤/支保工の場合
掘削落差が3.0mを超える場合、
水平切梁1段を見込んでください。
掘削落差が6.0m程度から、
切梁2段は必要でしょう。
切梁を入れる場合でも
山留の施工長は
掘削落差:根入長=1:1.5程度は
見込んでおきましょう。
切梁を入れる場合の
断面寸法は2〜3ランク程度
ダウン可能です。
こちらは一般地盤と同じです。
例:H-450×200→H-350×175
今回はここまでです。
軟弱地盤の話だけで
結構かかってしまいました。
堅い地盤は次回に書きます。
高低差がある場合は
それ以降にします。
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