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【メンタル術】金メダリストが語る「逃げ恥」のススメ

あなたは、こんな経験をしたことはありませんか?

以前できていたことが、できなくなってしまった。
よかったときの自分と比べてしまう。
好きで打ち込んでいたものを、嫌いになりそう。
自分に苛立ち、どうしていいかわからない。


だったら、競泳の萩野公介選手の言葉を聞いてみてはどうでしょう。きのうの『報道ステーション』で放送された企画を制作した際、僕はヒントをもらいました。

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萩野選手は2016年リオ五輪の金メダリスト。しかし、その後は不振に喘ぎ、勝てない日々を過ごしてきました。

怪我していた右肘は完治しているのに、何故かタイムは伸びない。結果が出ないものだから、練習が辛くなる。練習に打ち込めないので、結果も出ないという悪循環。

当時の心境はというと……。

「もう心の底から泳ぎたくないなって思っちゃったんですよね 。どんどんどんどん水泳が嫌いになっていって。五輪だってどうでもいいってなったんですよね」

さあ、人生最大のどん底。ここで萩野選手はどんな行動に出たか。

「逃げた」んです。

水泳と距離を置くことにした。無期限の休養宣言。

東京五輪を1年後に控えた大事な時期。しかも、萩野選手はプロスイマーなので、泳がないことで周りにも迷惑がかかってしまうかもしれませんでした。

それでも、逃げた。すると、悪循環の中では見えていなかったものが、見えてきたというんです。

「1回後ろに下がって広い視野で見てみて『あ、意外とそういうことじゃなかったんじゃないのかな』っていうことが少しずつ分かってきて」

「そういうことじゃない」とは一体どういうことなのか。

萩野選手の言葉を要約すると……。

✅以前の考え方は「結果が全て」
✅「100点以外は0点、95点でも0点」と思っていた
✅しかし今は「結果より過程が大事」だと気付いた

「チャレンジをしていれば必ず自分の中で得るものがあると思うし、何よりも一番やっぱりかっこ悪いことは、もう答えがわかっているからといってチャレンジしないことだなって」

自分にとって一番かっこ悪いのは、結果が出ないことではなく、チャレンジしないこと。

考え方が変わったことで、萩野選手の表情は明らかに変わりました。

4月の日本選手権では、みごと自身3度目の五輪出場を決めると、

笑顔😁

タイムは5年前と比べて2秒も遅かったのですが、以前のように失望を露わにするようなことはありませんでした。

「今本当に僕幸せだなって、泳ぎながら思ってるんですよね。できないことに向かってチャレンジしていく、なんかそういう水泳と本当に巡り合えて、今良かったなって思いながら泳いでて」
「生きやすい、すごく。人生が生きやすい、すごく、ふふふ」

問題から逃げることには、抵抗を感じるかもしれません。しかし、勇気ある撤退は時として大きな気付きを与えてくれる。

「逃げるは恥だが、役に立つ」

ドラマで有名になったハンガリーのことわざを思い出しました。

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実はうちの息子も、大好きな野球から逃げたことがあります。

心因性の体調不良で、まともにチームの練習に参加できなかった時期。朝、僕と自主練習をするけど、以前の自分と比べてしまう。野球を嫌いになりかけていた……。

なので、自主練習をやめました。野球熱が戻るまで、待ちました。

萩野選手が言っていた言葉に、こんなものがあります。

極限まで集中することで最高のパフォーマンスを発揮できる状態=「ゾーン」は、自然に入るものではない。そもそも「やる気」がないと扉を開くことはできないのだと。

ここ、放送では使っていないんですけど、確かに!と思いました。

本当に好きで打ち込んできたものなら、熱は戻ってくる。戻ってこないのなら、ほかに自分の戦える場所を探すべき。

もしも、あなたが好きだったものを嫌いになりそうなら「逃げ恥」をオススメします。

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せき|放送作家|オリックス&ジャンプ好き
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