John Askew 来日DJ Interview for Trance Family Japan
10月13日(日・祝前日)に新宿歌舞伎町タワーに出来た巨大なクラブスペースZEROTOKYOへトランスシーンの2大巨頭Simon PattersonとJohn Askewが来日!!
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そのパーティーが行われる直前に来日中のJohn Askewへと独占インタビューを敢行。日本の、そして世界のトランスファミリーの為に彼らのプラットフォームであり、パーティーやレーベルを運営するⅦに因んだ7つの質問に答えてくれた。
JOHN ASKEW DJ INTERVIEW (In Osaka Oct 2024)
Interviewer : DJ 34
writer : DJ NECO, ASTY (from Trance Family Japan)
Q-1) ここ最近のあなたのDJセットにおいて特に重要にしている選曲方法や流れはありますか?
John Askew (以下JA) : ここ数年間(コロナ後)でプロデュースした曲の音が大分進化したように感じるよ。例えばDiscover (00年代にJohn AskewがA&Rを務めたトランスレーベル)時代でいうなら当時の音源はもっとメロディックトランスだったけど、今現在はもっとテック寄り、そしてサイケにかなり寄ってきている。
Discover時代のJohn Askewの代表曲の一つ "Air Guitar (2003)"
その理由は、テックやサイケのキックドラムやベースラインは非常にパワフルで、フロアでDJセットを聴いている人にとってはもっと楽しく聴けて踊れる気がするからなんだ。
Ⅶから2024年にリリースされたJohn Askewの最新ヒット作 "UFO"
テクノやサイケの曲の特徴として、あまりトラックのチャンネル数を使わないことで非常にシンプルな構成になる。それが曲をとても綺麗に聴かせる要因なんだと個人的に思うよ。
私がアップリフティングトランスを離れた理由でもあるのだけど、曲作りとして殆ど似た構成の曲が多く、また曲の品質的にもあまり良くないように聴こえるからなんだ。その理由として、プロデューサー達が使っている1つの曲を構成する上でのチャンネル数があまりに多い事により、音同士が被ってしまったりして、曲の品質が落ちてしまっているんじゃないかと。
とはいえ、自分が気に入っている曲はアップリフティングでも勿論プレイするよ。
Q-2) あなたがSimon PattersonとB2Bで収録した動画がファンの間で話題となっていましたね。
例えばAA Meeting (John AskewとACTIVAのユニット)もトランスファンにとってはとても魅力的なユニットだと思います。今後、あなたがB2Bでプレイしてみたいと思っているDJはいますか?
JA: (微笑んで、、、)特に、他のDJやアーティストとB2Bしたいと思ってはいないんだ。正直言うと、B2B自体あまり好きではなくて。SimonとACTIVAとB2Bするのが僕の限界だと思う。彼らの選曲は自分の音源とすごくマッチするので、彼らとはB2Bでも上手くできる気がするよ。
他のDJやアーティストだと自分のスタイルと音源が合ってないので、ただ曲を流してしまうような状況になってしまい、聴く人にとって面白くないんじゃないかと個人的には思っているよ。
Q-3) NIFRAの加入や他のメンバー交代など時代によって少しずつ違った印象を受けるように感じるⅦクルーですが、VII全体として次のステップは何でしょうか?展望があれば是非お聞かせください。
JA: ひとまず、VIIメンバー全員揃えての公演・イベントは、今年の11月開催予定のイベントが最後になるかもしれない。その理由として、メンバー全員を揃える事がイベントを開催するにあたって金銭面的にとても難しい事だね。
メンバー全員のスケジュール確保するのはとても大変だし、国によってメンバーのマネージメントを行う会社が変わったりするので、各国のイベント運営会社との連携などで難しい面があるんだ。なので、VIIメンバー全員を揃えて行うイベント企画はとても困難と言える。
ただ、フルメンバー(John Askew, Simon Patterson,Will Atkinson, Greg Downey, Orkidea, Activa, Nifra) を揃えてVIIイベントは無いかもしれないが、ミニVIIイベント形式として、例えばVIIの中から3-4人のアーティストを起用してイベント開催できればと良いなと考えているよ。
自分にとっては、VIIの音的に今現在のメンバーが一番望ましい形にきていると感じている。これまでのメンバーは、RIFF感が若干大きすぎて、Ⅶとして届けたいものとはちょっと違った内容になっていたかもしれない。
例えば新メンバーのNIFRAのBIG ROOMテクノ・トランスあたりは、他のメンバーの音源と並べて違った魅力がある感じがとても良いよね。今現在のVIIのフルメンバーで行えることは、自分が望んでいるアンダーグランドの世界観を表現するのにとても理になっているよ。
Q-4) JohnさんやⅦクルーはタイのUnkonscious Fesやここ日本での公演も勿論ですが、アジア各地でも積極的に活動を行っていますよね。近年のアジアのトランスシーンについてはどう思われていますか?
JA: アジアのシーンは、個人的に段々と良くなってきていると感じるよ。例えば最近17年ぶりの中国公演があったんだけど、当時はトランスイベントとしてブッキングされても自分の前のウォームアップDJがポップスを流したりしていたんだ。それは自分にとってはあまり良い経験では無かった。
でも、先日プレイした中国公演ではオーガナイザー側が自分の音源も理解してくれて、会場の選択から他のDJ達のスタイルも揃えてくれた。大満足だった。この様なイベントであれば、喜んでまた中国でプレイしたいと本当に思うよ。
日本ではまだ数回しかプレイしていないけど、自分にとっては日本との関係は始まったばかりさ。もっと時間をかけて、もっと日本という国を理解して、日本のファン達がどういう音源を求めているのかを探っていきたいと思っているんだ。
日本に来てからの時間の過ごし方から日本の社会・仕組みを知ることにすごく興味を持っていて、日本という国が大好きなのは間違いないよ。自分の知っている限りでは、日本ではサイトランスが凄く人気があって、サイトランスは今の自分の音ととても近いよね。だからサイトランスが好きな日本のトランスファンと自分の音源は凄くマッチするはずだ。
アジア全体でもトランスシーンが大きくなって来ていることは間違いない事で、今回のZEROTOKYOの公演、Transmission、Subculture、Unkonscious Festival等、大きなイベントがたくさんあって、各国からトランスという音楽ジャンルへのニーズが増えていると感じている。私はアジアのバイブスがとても好きで、クールな地域だと感じているよ。サイモンがシンガポールに移住したんだけど、理由は納得できるよ(笑)
特に日本という国はとてもクールな印象を持っているよ。日本にいる時は自分がとても最先端にいる様な気になるね。
Q-5) 先の質問と連なる話にはなるのですが、世界的から見た現在のトランスシーンはあなたにとってどのように見えますか?
また、様々なトランスコミュニティーや世界中にTRANCE FAMILYが数多く存在する中、一つのGLOBAL TRANCE FAMILYとして持って行くとするとしたら今のシーンには何が必要だと思いますか?
JA: とても良い質問だね!まず、トランスと言うジャンルはいろんな受け方があると思う。それは、現在サブジャンルが数多くて、各国の人にとって受け取り方が違うからなんだ。
例えば、テキサス州の人が感じるトランスと中東のイスラエルもしくは南米の人とでは、感じかたが違う。他の国ではトランスが、EDMとして受けいれられているところもある。W&WやCosmic Gateのような音は国や場所によってはトランスとして受け入れられているけど、自分にとってはEDMであるようにも感じるし。
個人的に自分にとってのトランスは、色んなスタイルが混ざっているジャンルで、その中でも特にアンダーグランドな音が大好きだね。トランスと言う音楽は、元々ドイツ・ベルリン。または中東のGoaトランスの影響から生み出されたものでもあるし、自分はそういうスタイルの音楽が大好きなんだ。
それぞれの地域・国でトランスの受け方が違うことは自分にとっては大きな問題ではないと思うね。例えば今のテクノシーンを見てみると、テクノアーティストやDJ達が自分達トランスの曲を流している事が増えてきているよね?電子音楽のジャンルとしてほとんどボーダーがなくなってきていると感じるし、それはとても良い事であると思うんだよね。
Q-6) 今回のパーティーにもサブフロアにゲスト出演してくれる日本人アーティストにEshericksさんがいらっしゃいます。彼はSimon Patterson, Will Atkinson, Sean Tyasなど新旧ⅦクルーのアーティストのRemixに参加したり、まだ未発売ではありますが、あなたのRemixも手掛けておられますね?
彼の存在やⅦクルーに好まれている理由など、もしあれば是非お聞かせ下さい。
動画でJohnがプレイしているのが来年リリース予定のJohn Askewの楽曲のEshericks Remix
JA: Eshericksは私にとって、この10年間で一番好きなBREAKSというジャンルのプロデューサーだよ。私達がDubstepやBreaksなどのスタイルのリミックスが欲しい時、彼が一番最初に頭に思い浮かぶんだ。
彼はとても才能のある人だと思う。音楽作りのアイディアにはいつも驚かされるよ。実は、彼とはオンラインでしかやり取りしたことがないから本人とは会った事がないんだ。今回彼が自分と同じイベントで出演することはとても光栄に思っていて会うのが楽しみだよ。
会ったら彼にビールを是非ご馳走しようと思っている!!(笑)
Q-7) パーティー以外で気分転換にやる事はありますか?また、来日時に楽しみにしていることがございましたらそれも是非教えてください。
JA: 音楽関係の仕事をやってない時は、森へハイキングに行ったり、自然の中で過ごす時間がとても好きだね。また、自分が興味がある地域へ行って、その地域の人達と会話したりするのも好きだ。そこでドキュメンタリーを製作したいね。
日本に戻ってきたら、沖縄に行ってみたいと思っている。
沖縄の離島も見てみたいんだ。
TFJ : ありがとうございました!!
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