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90年代を代表するEpicサウンドの最高峰!! Solarstoneの名曲Seven Citiesを振り返る [Trance Classic Archives 10]
こんにちは DJ NECOです。
不定期で投稿しているTranceの名曲や名レーベルを紹介するアーカイヴシリーズもいよいよ10本目ということで今回は90年代末期を代表するトランスの名曲の一つで5年ぶりの来日公演が迫ったUKのレジェンドSolarstoneの代表作"Seven Cities"を紹介させて頂きます。
![](https://assets.st-note.com/img/1684838034897-eU0FYKUfU8.jpg?width=1200)
本作については以前hooj choonsの特集記事を書いた際にもレーベルを代表するヒット作10作の中の1曲として紹介させて頂きましたのでこちらも是非
今回はその時の記事をより深く掘り下げる形で当時のMix以降の時代ごとのピックアップもしております。よりこの曲の魅力を感じて頂ければ幸いです。
Seven Citiesとは
![](https://assets.st-note.com/img/1684824381894-quEnoDxElz.jpg)
Solar Stone (現Solarstone)の代表作 "Seven Cities"は誕生から30年の歴史を誇るヨーロッパ発のトランスミュージックの代表的な楽曲の1作。
オリジナルは90年代を代表するUKのTrance / ProgressiveレーベルHooj Choonsから1999年にリリースされ、Lost Languageや後にライセンスを取得したArmada Musicから多くのRemixがリリース。
20年以上に渡って現在も多くのリメイクやRemixが制作され続けているトラックですね。
原典ともいえる"Atlantis Mix"は神秘的なボイスサンプリングと美しいメロディーが織りなすドリーミーなサウンドはまさにEpicという言葉がマッチしています。
制作秘話についてはMuzik Xpressをご覧ください。相変わらずの取材力!!
ここからは時代ごとの"Seven Cities"をその時代背景や当時流行していたサウンドと共に解説していきます。
V-ONE Remix
1999年にSolarstone自身によるいくつかのバージョンと共に収録されていたのがベルギーのトランスマイスターAirwaveのプロジェクトV-OneによるRemix。V-ONEは"Dead Cities"という曲も同時期にリリースしているのですが、その曲の構成を"Seven Cities"に当てはめたアッパーでより高揚感のあるRemixとなっていますね。
2007年にSolarstoneが初来日した際、終盤に"Seven Cities"がプレイされたのですが、皆が待ち望んでいたその瞬間の初めての"Seven Cities”はこのRemixでした。そういった意味でも感慨深い1作です。
Michael Woods Remix
hooj choonsのトランス系のカタログを引き継いでスタートしたLost Languageから2000 Mixesとして発表されたバージョンに収録。後に大ヒットした2002年盤にも入っていましたね。当時のRemixesの中では一番アップテンポな内容でした。
Michael Woodsは後にEDM系のProgressive ~ Electro Houseシーンでも大ブレイクしましたね。キャリアの当初はこの名義や別のプロジェクトで多くのトランス作品を手掛けており、"Seven Cities"以外にもSalt Tankの"Eugina"やEnergy 52 の"Cafe Del Mar”などいずれも最高のアンセムに素晴らしいRemixを提供していました。
Armin Van Buuren Remix
2002年盤としてLost Languageからリリースされた際にSolarstone本人によるリブート"Solar Stone's Liquid Summer Mix"と共に新録されたのがArmin Van BuurenによるRemix。
2002年はちょうどArminの1st Album "76"がリリースされる前の年で、この頃はArminがSolid Sessions - "Janeiro"やiioの"Rapture"、Oceanlab - "Sky Falls Down"など素晴らしいRemixを制作していた時期でもありましたね。
そんな時期に制作された"Seven Cities"のRemixはArmin本人がトランスクラシックセットをやる際や何かの節目のパーティーにおいてプレイされ続けており、ラジオのASOTにおいても以前ベストワークの一つであると言ってましたね。
Tom Colontonio Remix
2000年代後半に作成されたTom ColontonioによるRemixは当初はDJ向けに配布されていたアンオフィシャルのRemixでしたね。Tomによって追加されたエモーショナルなフレーズと原作の神々しさが見事にマッチングしたUplifting Tranceな内容で、なり出来が良かったのとSolarstone自身がピックアップしていたこともあって多くのDJ達からの支持を集め、ASOTでもプレイされました。
後にSolaris RecordingsやArmada Musicから再発された際には正規リリースとして収録されていましたね。
Solarstone Pure Mix
2012年にSolarstone自身による新たなトランスのムーブメントとして設立したレーベル / パーティーのブランド"Pure Trance"のフラッグシップ的に作成され、2013年にArmada MusicのCaptivating Sound Armadaからリリースされた"新たなセルフリワーク "Pure Mix"
2010年から現在に至るまでのSolarstoneのPure Tranceサウンドのアーリーワークともいえる内容ですね。2023年現在でも高い人気を誇るバージョンです。
Tom Staar Remix
2020年から2021年にかけて複数のパッケージに分けてリリースされ続けたSeven CitiesのRemixesに収録。キャッチなHouseシーンでも人気の高いTom StaarによるRemix。
Peaktime Technoなどで主流となっているハードでテックなグルーヴとオリジナルのエモーショナルさを組み合わせたような内容なのですが、"Seven Cities”がリリースされた当初にはIngoという名義でTidyやHotwaxといったレーベルで活躍するハードトラックのプロデューサーでもあったので、その当時を少しだけ思い起こさせるようなハードさがちょっと良いですね。
Ferry Tayle Remix
2021年にリリースされたTrance Remixesの中でUpliffing Tranceの最新バージョンがこちら。フランスの人気プロデューサーFerry Tayleによる特に人気の高かったRemixですね。
途中で使っているアルプジオの神々しいフレーズがV-ONE Remixを思い起させるのですが、Ferryは以前Cape Townという名義でAirwave (V-ONE)と多くの作品を生み出していたのでリスペクト的な引用なのかもしれませんね。
Kristina Sky's Pacific Coast Remix
同じく2021のRemixesからKristina SkyによるBalearic系のフィーリング溢れるミドルテンポのProgressive Tranceですね。ハウス~チルアウト系にもコンバートできる内容で案外こういうアプローチのRemixは少なかったので筆者はかなり気に入りました。
Kristina SkyはPure Tranceの主要メンバーの一人でアメリカを中心に活躍する女性DJ。トランス系を中心に多くのトップDJのサポートやpure trance系のツアーに携わってますね。
DJ Mixもかなり良いですよ。
Hernan Cattaneo & Martin Garcia Remix
Progressive HouseシーンのレジェンドHernan CattaneoとMartin Garciaが手掛けたRemixはDeep Progressiveシーンで朝方の定番になりそうな気持良すぎるトラック。
2020年にリリースされたNellのRemixもそうなのですが、意外にもこういう系の内容のRemixがこれまで無かったですし、現在のシーンだとOrganic ~ Melodic系でも需要あるの間違いないですね。
2023年春にリリースされた現時点で最新のオフィシャルRemixです。