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紛れもなく最強だった
初めてnoteで投稿します。
福井ユナイテッド2024シーズンが終わりました。
DJ NAOYAとしての想い、長い記事になると思いますが読んで頂けたら幸いです。
クラブ公式noteでも紹介して頂いた通り、2012年にテクノポートでサウルコス福井のマイクを初めて握らせて頂いてから12年。
DJ NAOYAを生み出してくれたのは明らかに福井ユナイテッドとサポーター・スポンサー企業の皆様です。
ありがとうございます。
2024年11月24日、今シーズンが終了。
悔しさに打ちひしがれる中ですが、2024年は紛れもなく最強でした。
まずサッカーで「世界一過酷。地獄。」と呼ばれる地域リーグ。
なぜか福井は…と呼ばれる歴史の中にいます。
サウルコス時代も地域リーグとしては異例とも言える、ホーム戦4000人オーバーの動員がある中、たった1つで逃した結果の今。
福井ユナイテッドに生まれ変わった2019年。
予選リーグ金沢会場では圧倒的な全勝で突破し、決勝で敗退。
(この時「いわきFC」昇格。決勝ラウンドで唯一いわきFCに負けなかったのは福井。)
天皇杯でJリーグチームにジャイアントキリングを起こし県勢初の3回戦進出を成し遂げた2021年もありました。
昨年の地域CLでは終了間際で同点弾を上げるも決勝を逃しました。
またしても「あと1つ」で敗退。
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これまで「あと1つ。たった1つ。また1つ。」
何度言われたかは、正直自分でも分かりません。
ただ今年。
尾崎キャプテン4シーズン目。
藤吉監督3シーズン目。
圧倒的に強かった。
福井のゴールを12年叫ばせてもらった私も、感じた事のない強さがありました。
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スポンサーボードがここまで(それも3面)並ぶ地域クラブは数少ないと思います。メインスタンドやゴール裏の雰囲気、弾幕の数なども圧倒的に多く、観客動員数も時にJ3レベルに達することもあります。
加えて今年はリーグ戦全勝。
ホームはもちろんアウェイでも、引き分け&敗戦無し。
こんなシーズン見たことがありません。
完全無双でした。
最終節9.98ではクラブ史上最多の2081名動員。
地域CL前では全社初勝利。
北信越リーグ50周年記念ではJSCに今年3度目の勝利。
あれだけ苦戦した相手に地域CL予選で4度目の勝利。
こんな福井ユナイテッド見たことが無い。
迎えた11月の地域CL。
いよいよ正念場。
予選リーグでも無敗。得点こそ少なかったものの参加12チームで唯一の無失点。2019年以来の予選首位突破。
地元ニュースでも大きな話題となり、続いた決勝ラウンド。
2015年以来となる決勝ラウンドでの勝利を挙げ、第2節終了時点で首位に立つというランキング。
最終節で勝てば初優勝&自動昇格、そして初めてJFLの扉が開く。
北陸新幹線開業で新たな歴史と共に、福井市にはトレタスという新たな拠点も誕生。
この大型ビジョンでイベントや音楽ライブはありましたが、
「スポーツのパブリックビューイング」が開催されたのは初めて。
そのコンテンツはW杯でもメジャーリーグでもなく、
福井のサッカー「福井ユナイテッド」だった。
多くの方が集まってくれたそうです。
私が言うのも変な感覚ですが、ご来場の皆様と開催してくれたFBC、トレタス関係者の皆様にも感謝しかないです。
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当日のスケジュールで仕事の依頼の電話が鳴る中、申し訳ないですが所属事務所にもFBCにも断りを入れました。私はどうしても現地で応援したい。
この日だけは譲れない。
この日を迎えるまでに多くの仲間が力を貸してくれました。
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今ではFBCテレビ:ラブユナを経てKICK OFF FUKUIの応援サポーター&リポーターへ就任
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関係者周りだけではない。
全国のサッカーファンやサポーターさん、SNSでコメントを下さる方、スタジアムで初めてお会いする方々。毎年毎年また一人また一人と増えて、現地に来てくれている。
迎えた決勝ラウンド最終日 西京極:たけびしスタジアム京都。
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残念ながら結果はご存知の通り。
事実、勝てば優勝。引き分けでも入れ替え戦の可能性。
「2点差以内で負けでもOK」という聞いたことがない優位な状況。
しかし2点差まで引っ張って後半ATで3点差を付けられ、6-3で敗戦。
首位から落とされ福井は3位に。
またしても今年のJFL昇格の可能性は潰れる。
どの試合どの大会でも福井が6失点なんて聞いたことも想像したことも無かった。でもこれが現実。
さすがに…結果の過酷さには正直打ち砕かれた。
こんなことがある、ここまで天から地へ落とされる。
それが地決(地域CL)であり、地獄と言われる所以。
他クラブでは昇格を2度経験したり、降格してまた戻ってきたり…
このカテゴリーとラウンドは知れば知るほど過酷。
改めて、この大会に出場するには全国80ほどの加盟クラブチームがある中で、その各地域の頂点(チャンピオン)に立つ必要があります。
福井は北信越。他、北海道、関東、関西、九州、中国四国など。
例えば各リーグ10チームとしてその優勝者のみが参加できる。
加えて全社(全国社会人サッカー選手権大会)に出場し、残りの3枠の出場権を狙う。
端的には、その12チームで1位を決める大会が地域CL(旧:地決)。
1位はJFLへ自動昇格。
2位はJFL最下位チーム(等)との入れ替え戦で勝てばJFL昇格。
3日で3連戦。1週空いて翌週中1日で3連戦。
簡単に言えば3週未満で6試合。
サポーターにとっても6試合連続でホームを作り上げるような流れ。
そして、コロナ禍前は2位までが自動昇格、3位が入れ替え戦等があったが、レギュレーションは変化し2020年代、地獄の戦いはより過酷に。
その中に福井がいる。
試合中に色んな文句が出る気持ちもわかる。
決勝ラウンド、それも最終戦ともなると「美しいサッカー・強いサッカー」というレベルではない。もう意地と意地のぶつかり合い。
何が何でもやるしかない総力戦になってくる。
「なぜ今のファウルを取らない!?違うだろ!」
試合会場では客席から聞こえることも多々。
カテゴリーを上げないとVAR(ビデオ判定)などは存在しない。
福井への思いも当然あるが、一方で私も審判員資格を持つものとしてジャッジへのリスペクトもある。
フェアに勝つためには明らかにネットを揺らし「勝ち切る」しかない。
これもサッカーである。
とにかく今いる場で闘うしかない。上がるしかない。
そうやってどのクラブもフェアに戦ってきた。
この「たった1つ」で番狂わせが起きる地決だからこそ
「たった1つ」を取れるように死に物狂いになり、
「たった1つ」で長年泣き続けてきているのが福井でもある。
これまでの歴史が報われると思った2024年。
結果、また1つで泣いていた自分もいた。
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この日の試合中、ピッチの上には虹がかかっていた。
福井への虹と信じたかったが、結果は「3位」の表彰。
なんとも言葉で表せない位置だった。
その中でも表彰式を初めて目にした方も多いはず。
他チームを称えながら「あれが昇格のトロフィーか」
初めて見た人もいらっしゃるはず。
誰かが笑う一方で、誰かが必ず泣いている。
これが毎年「必ず」訪れる。
様々な競技、様々なリーグがある中で、やはりサッカーの地域CLだけは相当過酷なものだと改めて実感する。
地域リーグと全社合わせて全国およそ100のチーム中ベスト3(決勝ラウンドで言えばベスト4)が泣く大会はなかなか無い。
他競技あるいは上位カテゴリーの場合、プレーオフ等で昇格争いがもう一度できる圏内にいるはず。プロなら少なくともリーグ残留確定で、10~20チームほどで再度挑めるが、そうはいかない。
また全国100チーム中2位以内を1から争う。これが「地決」。
福井は北信越リーグ1部への残留は出来る。
しかし、来年この地域CLに出場できる保証はない。
もう一度北信越リーグを優勝し切符を得るしかない。
全社や天皇杯など他大会における県予選のシード権はあるが、JFL昇格の前に大会出場権を1から積み上げやり直すしかない。
もちろん、これより下への降格もあるということ。
これがサッカーでもあります。
一方で地域2部→1部→JFL→(Jリーグ)J3→J2→J1。
そして海外クラブや日本代表→W杯。
誰だって勝って成績を残せば上がれる。
(スタジアム条件やクラブライセンス等詳細は除いて)
まずは勝たなければ決して上がれない。
誰にでもフェアなルール。
これがサッカー。
だからこそ知って欲しいのが今の福井。
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熱きユナイテッドファミリーのサポーター、ユースの子たち、地元をはじめ全国各地から「福井」を思って来て下さった方々。
応援して下さった方々。
そしてこの福井に携わってくれた選手…
これまでの多くの選手がスタンドに来てくれて、今の姿も、あの時のユニ姿も見せてくれました。
この景色はホーム戦ではありません。
県外で行われる地域CLの景色です。
圧倒的ホームのこんな福井、見たことあったでしょうか。
結果で弾き返されましたが、
初、初、最多…色んな記録を積み上げてきた福井ユナイテッド2024。
私がスタジアムDJになる前、サウルコス時代から20年以上の歴史。
多くの地元の方、サポーターの方々がここまで創り上げて来てくれた。
我ら福井の誇り。
明らかに過去最強になっていました。
SNSでは厳しいご意見も散見します。
ハイレベル、上位カテゴリーを目指す中、確かなご意見もあるでしょう。
ただ、どうかクラブや選手を責めないでください。
この福井を背負って闘ってくれる監督や選手たち、そしてコーチ。
スタッフの皆さん、そして社長。
結果は「残酷すぎる神の悪戯」と片付けたい気持ちがありますが、
みんなが大好きで「このみんなで上がりたい!」と願ってここまで来ました。この福井を愛してくれる仲間たちが多くいらっしゃいます。
ふと競技規則を開くと原点に戻らされます。
~サッカーに敵はいない。いるのは仲間~
数多くの企業様、スポンサー様と共にここまで来たはずです。
どうか、どうか、我らが福井で成し遂げましょう。
辞める理由より続ける理由で進んで行きたい。
私には続ける理由しか見つかりません。
続けた先の景色を必ず見たいんです。
リーグ優勝、JFL昇格、そしてJリーグ参入…
まだまだ通過点は多々。
遠いかもしれません。
それでも昇格を決める最終節でWINNER is FUKUI UNITED FC!
必ず叫びたいんです。
全員で叫ばせてください。
お願いします。
そして今の選手のみんなとも1秒でも長く多く走り続け、闘いたいんです。
地元企業の皆様もどうか宜しくお願いします。
今、福井の選手へどんな言葉をかければいいかは…
私も恥ずかしながら見つかりません。
自らの足でここまで積み上げピッチを駆け抜けてくれた選手たち。
過去最高の福井を創り上げてくれた選手とチーム。
心身ともに我々の想像を超えると思います。
そんな選手をみんなが愛していることもまた確かなはずです。
~サッカーは選手・チームに任せる~
自分の中で何度も振り返りながら出来ることを探ると、私には声で後押しする事しか見つかりませんでした。
出来ることは応援しかありません。
引退するキャプテンへの想いも、まだ言葉がまとまりません。
仲間たちとは「また来年」と言ってスタジアムを去りました。
それしか言えませんでした。
私にはピッチで90分走り抜く力はありません。
ただ、立ち上がって吠え続けることだけは出来ます。
来年13年目、闘いたいです。
2019年福井ユナイテッドFC発足。
多くの皆様のお力があって立ち上がったはずです。
あの時のボールに最高の青を見せてあげたいです。
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最後に、クラブの存続が第一です。
我が街にサッカークラブがあることの誇り、その幸せを超えるものは無い。
事実、クラブが無くなった地域もある。
福井も例外ではない。
だからこそこれからも愛し続けALL福井で前に進みたいんです。
スタジアムに足を運んでくださる方々。
SNSで応援を送って下さる方々。
現地で「おいっす!」って言って下さるサポーターの方々。
みんなが福井ユナイテッドを愛していることは紛れもない事実です。
そんなみんなが愛する福井ユナイテッドは紛れもなく最強だった。
そして最強を超えて、もっと最強になりたい。
だからこそみんなで行こう!
そう伝えたくて記事にしました。
最後までお読み頂きありがとうございました。
~福井の勝利を福井の昇格を俺たちは信じてる~
~さあ行こう俺たちの福井 勝利を掴むその時まで闘えユナイテッド~