氷室京介 TOUR 2003『HIGHER THAN HEAVEN』を改めて観てみた。
時は令和、昭和から平成を駆け抜けたロックスター「氷室京介」を知らない世代が増える事を最近若者たちと話すと益々感じて悲しくなってくる。
最近売れ筋のロックバンドは俺自身はロックを感じない。俺が持つロックのイメージは「いくぜ!」「お前ら最高!」「もうイッパツいくぜ!」である。分かる人には分かっていただけると思うが平成生まれには伝わらないのか?この価値観を押し付ける感じが「老害」と言われてしまうのだろうか?
何が言いたいかというと、こんなにカッコイイロックを聴かせても若者たちに響かない理由が分からない。
こんな事を思いながら、悶々としてる時にかつて氷室さんが、「完成度として最も高かった」ライブと語った『HIGHER THAN HEAVEN』のDVDを取り出し、じっくり観てみた。
なるほど。氷室さんが納得するのが分かる内容だ。サポートギターのDAITAさんが初めて参加したツアーでもあり、メンバー紹介でもDAITAさんの時は特別感があった。氷室さんが目指すライブは音をちゃんと届ける事に最も優先順位を置く。以前東京ドーム2DAYS公演で氷室さん的には2日目の方が完成度が高かったのにのに観客の感想は初日の方が盛り上がったという声が多く、困惑したというエピソードがある。
機械トラブルや、演奏ミス等、想定外の事が起こるとライブに至っては観客からするとプレミアな感じを受ける。
これが「完璧主義者」であるがゆえの氷室さんの観客との乖離だろう。しかし、完璧を求めるからこそ、トラブルが起きたときの価値が上がるのだ。
今日はそんな「完璧」を追い求めた最も近いライブを改めて鑑賞した。
やはり、氷室京介は最高だ!
俺たちは氷室京介を卒業できない。