BrooklynからBronxへ。NY Drillの未来
noteをご覧の皆様お久し振りです。更新が滞っておりましたが、自分は相変わらずドリオタとして熱心に活動継続中でございます。
今年はDrillプロデュースチームを立ち上げたり、
Wrepラジオにお呼ばれしてドリルトークしたり、
Gangsta Rapに焦点を当てた配信イベント「GANGLE」を立ち上げ、NY Drillを担当したり、
ラップTを中心とした1000日間限定のポップアップショップ、TEN2ONEさんに記事を寄稿したり、
お仕事としても充実したドリオタ活動をさせてもらってます。
さて、久し振りにnoteを更新する為デスクに向かった訳ですが、"Brooklyn Drill"というムーブメントを生み出したNYは今、新たな局面を迎えています。
今回は、Brooklyn Drillに迫る勢いを見せているBronx Drillについてまとめてみたいと思います。
2019年頃から顕著となったBronx Drill。そのパイオニアは、コメディアン兼DrillerのRon Sunoだと記事は伝えています。
本名Keron Joel Foriest。2000年生まれの21歳。初レコーディングは13歳だったそうですが、その後すぐにコメディアンとしての活動に専念していった為、Drillerとしてはほぼ無名に等しい状態でした。
そんな彼が本格的に音楽キャリアをスタートさせたのは2019年。EPやMVのリリース、コメディアン活動で培ってきた知名度を使ったSNSでのプロモーション等で、着実にファンを増やしていきました。
そして同年リリースされた「Pinocchio」がバイラルヒット。Drillerとしてもブレイクを果たしました。
FivioやBlueface等のビッグネームとも共演し、最近ではPop Smokeと瓜二つの声を持つDusty LocaneをFeatした「Grabba (Remix)」をリリースし、依然精力的に活動を続けています。
しかし2021年の今、Bronx Drillがこれだけ騒がれているのは、ニューカマーの活躍が目覚ましいからに他なりません。そこでここからは、絶対に注目すべき新鋭Bronx Drillerを4人ご紹介します。
1. Kay Flock
まずはこの男。弱冠18歳のFlockは、Bronxの中でも特に過酷で危険な環境で育ち、そこでの経験から自然な流れでBrooklynやシカゴのDrillに傾倒していきました。そんなFlockが今年リリースした「BROTHERLY LOVE」は、Youtubeで400万再生を越す大ヒット。Bronx Drillアンセムと化した同曲がキッカケで、Bronx Drillに火が点いたと言っても過言では無いでしょう。
そんなFlockが先日リリースした「Being Honest」に、Drillの本場シカゴのG HerboをFeatしたリミックスがリークされ、SNS上で話題をかっさらいました。
FivioやLil Tjayとの共演も仄めかしており、今後ますますFlockの注目度が増すのは必至。彼のサクセスストーリーをリアルタイムで追いかけましょう。
2. B-Lovee
2020年頃からキャリアをスタートさせたB-lovee。今年リリースされた「IYKYK」は、Wayne Wonderのウルトラクラシック "No Letting Go" のシンセ部分をサンプリグしたメロウなナンバーで、Youtubeで500万再生を越す大ヒット。更にApple Musicの "Top 25: New York City" では15位にランクイン。一気にブレイクを果たします。
このヒットに気を良くしたのか、続くシングル「Neaky」ではGyptianの "Hold You" を、インスタに投稿したsnippetでは、Burna Boyの "Ye" をそれぞれサンプリング。
今後この路線でフロアライクな曲を量産していくのでしょうか?日本の現場でB-Loveeの曲がかかる日も近いかもしれません。
※ B-Loveeを検索すると彼のBioが書かれたサイトがいくつかヒットするのですが、ボルチモア出身のシンガーLoverboy B.Loveeと混同しているものばかりなのでご注意ください。
3. D Thang
まだあどけなさの残るフロウが特徴のD Thangは、2020年頃からキャリアをスタート。Reddit等でBronx Drillシーンのスレッドが立つ際は、必ずと言っていい程その名が挙がる注目株。去年リリースした「Bunny Hop」は、現在のD Thangの代表曲と言えます。
※Lil Durkの兄弟で今年凶弾に倒れた、シカゴのD Thangとは別人です。
4. Sha Ek
a.k.a JIIGYMAN。その荒々しいフロウからも想像がつく問題児で、ところ構わず次々ビーフを起こし、Kay FlockやD Thang等同郷Drillerとも一悶着あるヤンチャっぷり。しかしその危なっかしさが逆にShaの魅力でもあります。
ろくにRecもせずインスタでフレックスばかりしている若手Drillerが多い中、短いキャリアの間に「JIIGYONJIIGY」「Get Jiggy Or Die Tryin'」という二枚のアルバムをリリースする等、精力的に活動を続けるSha。
目立ったヒットはまだ無いものの、音楽に対するストイックさと注目度の高さからチョイスしました。個人的には、「Jiggy Man This , Jiggy Man That」 がお気に入り。シンプルなビートにこそ、彼の攻撃的なフロウが際立ちます。
ちなみにSouth Bronx出身のLil Tjayは、Zoo York始め多くのDrillヒットを飛ばしBrooklyn Drillerとの親交も深い重要人物なのですが、Reddit等では「たまにしかDrillをやらない」という理由でBronx Drillerにカウントしない趣きがあるので、今回は割愛します。個人的には大好きなんですけどねぇ。
最後に告知です。XXL FRESHMANにちなんで、NY Drill版のFRESHMANを個人的にチョイスしたプレイリストを作成してます。今回挙げたKay FlockやSha Ekも入っているので、是非チェックしてみてください。
DJ MoB
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Brooklyn Drill Mixtape -Mixky The Moo vol.2- on Mixcloud
Mixky The Moo vol. 2 -Brooklyn Drill Mixtape-https://www.mixcloud.com/DJMoB_oceans/mixky-the-moo-vol-2-brooklyn-drill-mixtape-/