シン・西早稲田汽缶室の進捗_0224
出演者紹介:DJ Amps
シン・西早稲田汽缶室において一番呼びたい人、呼ばなければいけないと思っていた人、それがAmps氏である。以下は本人のオフィシャルプロフィール。
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群馬県在住のDJ/プロデューサー。2008年にキャリアをスタートし、2014年に世界的に評価される国内インディーレーベルTREKKIE TRAXより1st EPをリリース。以後ageHa、VISION、Contact、WOMB、asiaなどの東京主要クラブでの出演を重ねると共に国内各地でDJ出演を行う。またUKブリストルよりAddison GrooveやDenham Audioを招き国内ツアーを企画するなど活動領域を拡大。現在では活動範囲をダンスフロアに留めず、アートイベントの音楽演出やサウンドディレクションも精力的に行っている。
2021年以降テックハウス/ディープテックに急接近し、TREKKIE TRAXより『Be On A Roll - EP』をリリース。2023年には日本人プロデューサーによるテックハウス/ディープテックレーベルPlay Of Colorの立ち上げメンバーとなり、A&Rの1人として活動する。
現在は自身のルーツであるジャズや民族音楽を色濃く押し出したTech Houseプロデューサーとして存在感を現し、自身の楽曲やエディットがイビサをはじめとする世界各地のパーティーにおいてSkream、Flight Facilities、Blackchild(ITA)、The Martinez Brothers、Mochakk、Classmatic、YOUniverse(ITA)、Daniel Orpiなどシーンのトップアーティストらにサポートを受けており、国内外で評価を着実に獲得している。
錚々たる経歴である。スモークとレーザーが焚かれるようなデカいクラブが似合いそうな、そういう佇まいを身につけていると同時にAmps氏は地元・群馬県内での地域住民が集うようなイベントでのDJ出演も行っており、市民生活にDJを溶け込ませていく努力を厭わない。そういう人である。そんなAmps氏をDJとして呼ぶ理由は2つある。
The Prodigyが蟹のアルバムをリリースした数年後、リアム・ハウレットが突如として出したミックスCDがThe Dirtchamber Sessions Volume Oneである。ミックスCDと書いたが、テープエディットやサンプラーも駆使した相当スリリングな仕上がりで、2000年当時のDJ周辺機材だけでは再現不可なものだった。(2025年の最新機材なら再現できるだろう。誰か根性出してやってくれ。)ここにある楽曲をいくつも買い、自分なりに真似して、しかしそれでも再現できないカッコよさに痺れ、私はDJ活動にハマっていった。Twitter上でのいくつかのやり取りの中で、Amps氏が過去にこの作品に出会い、今なお教科書として聞き返しているということを知って非常に嬉しく思った。
ちなみに私とAmps氏の出会いは2015年ごろにじゃんくま(@junkma)君が秋葉原mograで企画してくれた「アンコネ」というパーティーまで遡る。西早稲田汽缶室を1年間やり遂げてプレッシャーから解放された私は、LASTTRAXの直後の出番であることをいいことに死ぬほど好き放題やらせてもらった。同じパーティーにTREKKIE TRAXのAndrew氏が出演していて、同じクルーであるAmps氏が遊びに来ていたのだろう。Amps氏はこんなツイートを私のパフォーマンス中に残している。
https://x.com/dj_amps/status/595640121480843264?s=46&t=exRLMkt66k2P_gk8k0oquA
クラッカさんカッコよすぎる
— Amps (@DJ_Amps) May 5, 2015
https://x.com/dj_amps/status/595640983259328514?s=46&t=exRLMkt66k2P_gk8k0oquA
クラッカさん惚れた
— Amps (@DJ_Amps) May 5, 2015
2015暫定トップDJクラッカさん
— Amps (@DJ_Amps) May 5, 2015
こんな他人のツイートをブックマークして時々見返していることをnote上で告白するほど恥ずかしいことは無いが、こういった誰かの書き残してくれた「DJ crakkaの爪痕」を時々辿っていくことで私は自我というものを安定させてきた。上司から理不尽な叱責を受けても「そうですね」と神妙な面持ちで聞いたふりをする。仕事のやり方にうるさい同僚にバカにされても「ハハハ!」と笑って受け流す。私が彼らを殴り、投げ飛ばし、締め上げ、肋骨の1本や2本折らずに済んできたのはそういった誰かの記録のおかげである。それらの記録が私の蛮行を未然に防ぎ、埼玉のマイルドヤンキーという安定した地位に居続けさせてくれる。
Amps氏とはシン・西早稲田汽缶室が初遭遇となる。ここまでに記述した(Amps氏には)浅いようで(crakkaには)ちょっと深い関係性もそうだし互いの育ってきた音楽的バックグラウンドや、今抱えている責任も含めて全てぶつけ合えるような一夜にしたいなと思っている。