私のNew York
もう15年くらい戻っていないNew York..
Bostonからほぼ月に一度は遊びに行っていた。みんなそれぞれNew Yorkに対する思いは異なるんだろう。
まだ行ったことがない夢の街?嫌な目に遭った忘れたい街?クソ暑い街?宝箱をひっくり返したような街?
自分にとってのNew Yorkを書こう。
Jess
24歳くらいだったかな?冬のNew York。雪でずぶ濡れになったブーツを引きずり、72nd streetあたりのカフェで読書でもしようと思って店に入った。午後2時くらいだったと思う。店はクリスマス前の浮ついた雰囲気で席はほとんど埋まっていた。空席を探しながらカウンターに向かっていたその時、
自分の不注意でバッグが読書中の女性が食べかけていたクロワッサンに当たって落としてしまった。
すぐに拾って丁寧に謝り新しいクロワッサンとカプチーノのお代わりを持って行ったらその女性が村上春樹のノルウェーの森を読んでた事に気が付いた。
俺がその時読んでいたのもノルウェーの森(英語)で何を血迷ったか向かい側に勝手に座って話しかけてしまった。それがJessとの出会いだった。恐らく留学生活が続けられたのも彼女のおかげだったんだと思う。当時はローライズのジーンズが流行っていて真冬でクソ寒いのにお尻が見えていてエロさより寒くないのかとクロワッサンとカプチーノを運んでいた時に思った記憶が残ってる。
もの凄く仲が良く、もの凄く喧嘩した。生粋のNew Yorkerなんだけど健康食オタク。何故か俺をベジタリアンに改宗させようとしたけども失敗に終わる。母親がイタリア系なせいか気が強い。母親はもっと気が強い。会った初日から「息子」扱いで夕食は10人前くらいのイタリア料理を出してずっと「食え食え」と勧めてくれる。大人3人が一食で食べ切れる量ではない。他に誰か来るのかと思ったくらいだ。
これはどう考えてもおかしいんだけど、New Yorkを見るとミートボールパスタかラザニアの口になる。普通はコーンビーフのサンドイッチとかじゃない?
Upper West SideやCanal streetには詳しくなった。
夜のBrooklyn Bridge を見るためにFulton Streetまでメトロで行き、コーヒーを買っていつものベンチに向かう。そしてただひたすらキラキラ光る橋と車の騒音に耳を傾けていたな。それだけで幸せな時間だった。
懐かしいなぁ。今どこで何をやっているのだろうか。
A cab driver
年末のカウントダウンをしにTimes sqに行こうとしていた。911の後ということもあり警備がとても厳重で17時(確かそう)までにTimes sqから数ブロック範囲内の中に入っていないとそれ以降は入れない事になっていた。どの通りを試しても警察官に止められる。
どうしようか迷った時にたまたまそこにいたタクシーの窓をノックしてドライバーに聞いてみた。そしたら「俺が連れて行ってやる。乗れ!」って言うではないか。何やら怪しいサンドイッチ?を助手席に置いて急加速。ポマードでオールバックにした頭にちょっとダサめのシャツ。怪しい。。適当にその辺走ってお金だけ取られるんかと思いきやさっきよりdown town方面へ走って行くとそこにいる警察官に何か話をし出した。「無理だよ。他の車も追い返されてたじゃん」って思ってたらその警察官がバリケードを動かしてくれてそのまま進んでいくではないか。
恐らくなんだがNYPDとタクシー会社って犯罪捜査関連で繋がってるんだよね。なのであのタクシードライバーとさっきの警察官は恐らく知り合いだったんだろう。
お礼を言って握手をするとこのダサいおっさん「ここはNew Yorkだぜ!何でも出来る!だから俺はこの仕事をゲットしてここに住んでるんだ!諦めるな!」って。英語も中東系のアクセントが強かったから恐らく移民で夢のNew Yorkerになったんだろうな。カッコ良かったなぁ。
一時期あのフォードのロングノーズのセダンを買いたかったもんな。
Woody Allen
Annie HallとManhattanが好きすぎて撮影場所を巡ってました。明日から宇宙旅行です。好きな映画一本だけ持っていけます。と言われたら間違いなくこのどっちかを選ぶ。ちょっと曲がった恋愛観は彼の映画の影響です。
China Busの落とし穴
BostonからNew Yorkに行くにはアムトラックという列車か車。列車なのに5時間かかるので大体みんな自家用車か長距離バスで行くんです。当時はグレイハウンドやピーターパンという長距離バスが主流でそれよりかなり安いChina Busも人気でした。 しかし結構事故を起こしてる。
留学中の身で贅沢を出来ないので、何回かに一度はChina Busに乗っていました。
他のバスは予約制。しかしChina Busはチケットは売りっぱなし。つまり席は早い者勝ち。悲惨だったのがカウントダウンを終えた1月2日。最終便で帰ろうと思ってChina Townのバス停に行くと長蛇の列。これはやばい。。。ドキドキしながら列に並び前後の人とソワソワしながら待っていました。
すると前から最終便がやってきたではないか。。一人一人その不気味な蛍光灯のバスに乗り込むケチな観光客ども(自分を含む)。後ろの席は埋まりどんどん前の方に座り出す。自分も乗れた。Jessにピースをしたがまだ外には30人くらい残ってる。 どうするんだろと思ったらチケットを売っている店から人が出てきて中国語で運転手に話をする。もう一台出すのか?と思っていると外にいる30人の残念な人たちに向かって「 No more bus tonight! good nigh! 」と言って店のシャッターを下ろして帰っていくではないか。
それと同時にバスも出発。その30人はその後どうしたのだろうか。真冬のManhattanは底冷えする。天国と地獄でした。
今はどんなシステムになっているか知りませんが China Busには気をつけろ。。
Manhattan Transfer
という本を買って読んだくらいNew Yorkが好き。
汚くてうるさく夏は湿度が半端ない。トイレもない。地下鉄の駅なんかサウナみたい。でも何故かあの街は自分にいつもエネルギーを与えてくれる。ぼーっとしてんじゃねーよ って。
まだまだネタはたくさんあるのですが それはまた第二弾。
あ、読み返してないので乱文です。すみません。
次は第二の故郷でもあるマサチューセッツ州の事を書こうと思います。
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