2020811
私の亡き父が運転するスーパーカブ。
父、私の妹であり息子、私、育ての母親という役の友人が4人乗りのスーパーカブ。
発展途上国アジアなどでよく見られる光景だ。
私たちは休暇を温泉地で過ごすために近隣にある大きなバスターミナルへ向かっていた。
片道4車線の広い道路は大型バスも悠々と通れる。
大きなカーブを描きながら大型バスターミナルの車庫へ繋がっている。
私たち家族はバスの待合室で軽食を取っていた。
父と見知らぬ女性が隣同士。
私と息子であり妹、育ての母役の友人がその向かいに座わる。
見知らぬ女性が父を誘惑している姿にドギマギとする私。
自分の父が、というよりも、父の嫁であり育ての母
(役の友人の立場を気遣っての気持ちだ。)
私は、その場の微妙な雰囲気を取り繕うように、
皆に何を食べるか?
バスはいつ来るのか?
など、取り留めもない会話を途切れないようにしていた。
父を誘惑する女性は、
オーバー30歳だが若く見える旅人で、服装は旅行の添乗員のようだ。
他の街で友達になったと思われる2人旅の女性が現れると、
父の誘惑をやめ、気まぐれにも女友達の元へ駆け寄る。
私はホッとして洗面所へ向かう。
途中のテーブル席に座っている中学の同級生N。
Nは肌が白く透き通り、目が大きく、まつげが黒く長い。
美人。
だけど、中学生活のカーストの中では特別目立たなかった方だ。
正統派アイドルな容姿にもかかわらず、Nは同年代からは恋愛対象外。
そんな彼女に声を掛ける。
何十年も会っていなかったのだが、毎日会っているかのような挨拶をした。
私は洗面所へ。
トイレは和式。
用を足したところで、いきなりドアが開く。
隣りも和式のトイレで2人用だった。
男女が私の方を見る。
私は正直に「恥ずかしいので、ドアを閉めてください。」と言った。
その後、まだバスは到着しないので、待合室の外に出てスロープを歩く。
スロープは、かなり高級住宅地に立ちそびえるマンションのエントランスになっていた。
私は、自分の妹でもあり息子の学校について考えていた。