【勝手に電波少年企画〜ネパール、ポカラで一文無しからBoom Festival へ向けて。 そして片想いの先輩も探す旅!02】
【ネパール ポカラ 2014 03~05】
私はポカラの大型バス停留所で降ろされた。
安宿外のあるダムサイド、レイクサイドは遠い。
タクシーで300RSというところを250RSにまけてもらい、私は顔なじみの日本人宿を目指す。
ホーリはささやかに行われていた。
ネパール人とインド人の国民性は本当に異なる。
私は去年も訪れた顔なじみの日本人宿へ。
オーナーのアショックさんが迎えてくれた。
「Mサン、よくやってきましたね。大変ダッタデショ。」
アショックさんは日本で働いていたということもあり、日本語が堪能である。
「満月の日に到着したねぇ。キーちゃん!久しぶりー。」
とゴアで会った日本人夫妻。この夫妻は日本人宿の隣りでカフェレストランを営んでいるのだ。
「Kちゃんから話は聞いてマス。Mサン、荷物置いて、屋上イキマショ。」
私は宿の従業員兼家族の部屋がある物置のような部屋に案内された。
「珈琲屋さんのタカ君。知ってるデショ。2、3日だけなんでシェアしてクダサイ。」
とアショックサン。
Kちゃんは昔からの友人だ。
去年も1ヶ月ほどこの宿で共に過ごし、ゴアでも2回ほど遊んだ。
Kちゃんはヨガの先生なのでゴアでもアランボールという少し遠い街に住んでいたのだ。
そしてT君。T君も古くからの知り合いだ。
8年程前に日本のヒッピー祭りで出会い、同い年、同じ誕生日という事で友人にバースデーパーティーを開いてもらったこともあった。
が。
それ以降。自然と音信不通で。去年、ネパールで入った珈琲屋さんの店主がT君だったのだ。
私は部屋に荷物を置いて、アショックさんと屋上へ行く。
すると。Kちゃんの友達のイスラエル人NTが居た。
私たち3人はネパール、Pでジョイント。
「Kちゃんから聞きましたよ。Mサン、お金ナクナッタんだって!?大変ダッタデショ。」
とアショックさん。
「心配シナイデクダサイ。ゴハンも宿で食べてクダサイ。」
「あ、有り難うございます。」
凄く有り難かった。片言の日本語をペラペラと喋るアショックさんなのだが。
私は。とりあえずは、ツケで泊めてもらえ、夕飯も頂けるということ。
「NTはKちゃんの友達デス。」
「へぇ。Kちゃんとは何処で会ったんですか?」
「アランボールで。」
とNT。
「アショックさん。私、路上で絵を売ったりして働きます。有り難うございます!!」
私はT君とシェアする部屋へ戻った。
2つベットが壁沿いにあり、シンガーの足踏みミシン、そして何か物が沢山つまれてある部屋の1/3。
T君とは1年ぶりの再会である。
そして、ゆっくり話すのは7年ぶりだろうか。
私はゴアから必死でやってきて、大興奮で、色々と話した。
男の子というか、女の子と会話している気分で、妄想の連続や会話の飛び火と連鎖みたいな会話方法の人だった。
「あ、風の噂で聞いたよ!」
おばちゃんみたいな言い方のT君。
私は何故か、とっさに馬の男の子のことだと思った。
そんな。風の噂になる以前の問題で。会話すらろくにしていないのに。
「え!なんで知ってるの!?」
「そうそう。年下の、、、」
ドキドキ。馬の男の子は、やっぱり少し年下なの??
「部屋、シェアしてたんでしょ?」
…ん?
「あ!T君!それ、もー違うよー!いや。違くはないんだけど。もう。忘れた、忘れたよ。年下の男の子でしょ?日本人のあの。間違って1週間だけ付き合ったんだけど。パーティーで遊ぶ感じが全然価値観合わなくて。喧嘩して別れて以来だよ。その人は。そんなこより!私はもっと凄い恋しちゃって。チベタン先輩なの!今は。」
「そうなの?まぁゴアはね。価値観合わなかったら無理だよね。ドラッグもあるし。」
「本当。そう。」
「…で。チベタン先輩って?誰?」
「その名の通りだよ。多分、チベット人の男の子。ネパール国籍かもしれないけど。」
と。私は密かに馬の男の子をチベタン先輩と呼んでは心をときめかせていた。
私たちが出会った経緯や、関係。話した事も無いし、名前も国籍も知らない。アドレスも渡せなかった。
なんていうオチまでつけて私は興奮のあまり話す。
夏はBOOM FESTIVALを目指すということも。
すると。T君は。
「じゃぁ、そのチベタン先輩とBOOMで会えるかもね。」
嬉しい一言を言ってくれた。
T君は。3年後にネパールで音楽祭りを開催したいという。
パーティーなのかヒッピー系の祭りなのかはごちゃ混ぜらしい。
私は意気揚々と、じゃぁ!遊びに行く!いや、参加する!と勝手にはしゃぐ。
T君は。参加するの?と。ボケーとしていた。
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私はアショックサンにPoooをもらった。
やはり。もうジョイントに困る人生では無さそうだ。
この宿も団欒の場でジョイントを楽しめる。
特に日本人が多いと、ジョイントを回してくれるのだ。
この。ジョイントを回すか、回さないか。
の区別が難しい状況の時がある。
日本人だらけで、知った顔で団欒の場で居る場合。
必ず、当たり前の様にジョイントを回し合う。
が。そこに大人数のお酒ノリの欧米人が入ってくると混乱する様に思えるのだ。私は。
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翌朝。私はシャワーを浴びて、空を見ながら髪の毛を梳かす。
さて。無一文から路上商売だ。
と意気込み鼻歌。