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DJは簡単問題に対するやす子の究極の回答


どうも、アツアツ管理人です。

突然ですが、「DJとかボタン押すだけやから簡単」と言う言説に心をかき乱される事はありませんか?

私は別にありませんが、趣味として打ち込んでいる人はそんな事ない!DJは高度な技術なんだ!!と憤慨している人もいらっしゃると思います。

そんな心にモヤモヤを抱えている人に「DJは簡単問題」の飲み込み方についてお話ししたいと思います。

1 「DJは簡単」は部分的には合っている


この話をする前提で私がDJは簡単かどうかについての見解を共有いたします。

表題通り、「DJは簡単」は部分的には合っています。

なぜ簡単なのか。

それは3つ理由があります。

1 他の楽器と比較して習得コストが安い
2 スキルの高度さを測るのが難しい
3 自分のベストよりも他人のいいね

1 他楽器と比較して習得コストが安い


楽器で1曲弾けるようになるためには、少なくとも1週間程度の時間が必要になりますが、
DJに関しては1時間やれば曲を繋ぐことができるようになります。

DJを揶揄する言葉に音楽家を名乗る最低限のラインという言葉があります。

そのレベルでDJにおける音楽的行為のハードルが低いので簡単であると言う指摘が否定し切れません。

2 スキルの高度さを測るのが難しい


さて、入り口は簡単だと言いましたが、そこからDJとして活動を継続していく為に必要なスキルの習得は別に簡単ではありません。

上手いDJと一口でいっても、色々な側面があるので測りにくいです。

しかし、後述する楽器と同様に技術的な評価をするのであれば、本来的にはゲイン管理が破綻せずにミックスできるかどうか、BPMやキーは適切か、ターンテーブルや業務用のCDJ、ミキサーをはじめ慣れない機材に対する現場対応とそれを遂行する為のスキルを養う必要があります

ただし、ソフトウェア含むDJ機材の進歩が凄いので、syncやオートゲイン、キー音解析といったお手軽機能のお陰で本来的に必要な技術がすっぽり抜けて、選曲だけに集中できるようになりつつあります。

乱暴な言い方をすると、基礎をおろそかにしても何とかなるのが現状で、構造としては運転支援機能たっぷりのオートマ車しか乗った事がない人が運転は簡単!って言ってるのと同じです。

3 自分のベストよりも他人のいいね


前項で上手いと言う表現がありましたが、上手いDJと良いDJは違います。

例えば、DJ以外の楽器初心者がまず目指すのは特定フレーズが弾けたかどうかになるので、分かりやすく評価できます。

上手いDJと言う事で言えば機材操作のテクニック、楽器として使う所の巧さみたいな事を指しています。

しかし、良いDJはどちらかと言うと技術的な事はそこそこに本人のキャラクターや魅力の方に重きが置かれているような気がします。

良い悪いは別にして、最近のDJ現場は技術的に拙い状態でも割と他者に披露できると言うのが現状です。

技術に対する自己承認よりも先にその場に受け入れてもらえたかどうかがと言うデカい評価軸が割り込んでくるので、技術評価が後回しになりがちです。

なんとか盛り上がったから技術は磨かなくて大丈夫!→慢性化→DJは盛り上げるだけだから簡単の図式にややもするとなりがちだ、と言う事です。

他者の承認は大事ですが、同時に毒薬でもありです。ストイックになればなるほど、評価の構造の乖離が見えてくるのですが、他人のいいねに踊らせれているうちは中々気付きにくい点なのかなと思います。酒と一緒です。

2 芸人やす子の一言が核心をついてる


と、言う事でDJは簡単は部分的に正しいので別に簡単と言われることに関して格別に思うところはありません。

ただ、何も考えずに簡単だと言う前にDJデビュー直前の芸人やす子さんのこのポストは見るべきでしょう。



このポスト切れ味が凄いです。デビュー前の初心者、2023年のテレビ出演本数日本一のやす子さんが「曲を繋ぐことしかできない」って仰ってるわけです。

やす子さんはHIPHOP好きで忙しい合間を縫ってmaschine mk3でビートメイクやリリックを作る様子をSNSで発信しているので、音楽体験はかなり深い方だと知っていました。


恐らく、イメージしている像を捉えられない自身のズレに苦しんでいるのですが、デビュー前にそこまで到達しているって私のような趣味DJや炎上商法的にDJは簡単と言っている奴等と圧倒的な格の差を見せつけられました。

日本一テレビに出ている人間がDJ難しい、曲を繋ぐことしかできないって言われたらもう逃げ場ないっすよ。

こんな事言われた日には「DJは簡単」って言う人間はまだ、音楽の奥深さに出会っていない、表面をなぞるだけのような消費の仕方しか出来ていないんだと言う事実を突きつけられているような気がしてなりません。

やすこさんの底力、人間としての魅力をグッと感じた一幕でした。

3 とは言え簡単と言い続ける


軽はずみなトーンでDJは簡単と言う事がリスキーになったな、と思いつつも、敢えてDJは簡単と言い続けるつもりです。

初心者に対する誘い水として簡単と言うことや、簡単故に怠け癖に対する自戒、リラックスして臨む為……色々なコンテクストがあると思います。

私はずるい人間なので使い分けをします。多分これからもDJは簡単と言い続けるでしょう。


しかし、エンタメとして軽はずみな消費の仕方…炎上商法夢中になっていることに水を差すような敬意も礼節も理解もない振舞いは避けるべきです。

何故なら行為に対して敬意や礼節を忘れてしまうと、続ける事ができなくなるからです。

続ける為には気楽に自分のできる範囲で付き合っていく、付き合い続ける為に、裾野を広げていく。それだけの情熱を注ぐに値する行為に唾を吐きかけるようになってしまったなら、それはもう終わりを迎えていると言う事なのだと思います。

そこら辺は間違えないように、ハンドリングしていく感覚は持っていきたいですね。

4 おわりに


DJは簡単に対して言い返せないモヤモヤ、一度は経験した事がある人は多いと思います。

否定できない側面はありますが、否定できないと言う事はやすこさんの言葉を借りるならば、まだそれは「曲と曲を繋ぐことしかできない」と言う事なんだと思います。

それは言った人間も言われた人間もまだ表面で止まっているという裏返しの関係になっています。

その先のエンドラインを見てもっともっと音楽の奥深さを楽しむ為にも、私はDJを続けたいと素直に思いました。

どんな事でもそうですが、完璧や究極よりも継続する事が大事です。

私より上手なDJは沢山いますが、私より上手なのに辞めてしまったDJも同じくらい沢山います。

しかし、続ける為にも私は刹那的で自分の事を卑下するようなDJは簡単と言うトーンでは使わない事を願ってこの記事の結びとしたいと思います。

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