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父が借金で自己破産して何故か絶縁を言い渡された話

私はかなり恵まれていると思う。これまでのnoteを読んでくださった皆さんや、Twitterのフォロワーの方々もそういう印象を持たれているかもしれません。

恵まれているのは、自分の努力の結果とか実力のおかげだとはあまり思わない。要素の一つではあると思うが、全体の割合からしたら微々たるものだ。ほとんどは運だと思う。仕事ぶりが評価されるのは、実力を発揮できる環境や役割があたえられているからだし、評価するための制度やそれを評価してくれる上司がいるからで、会社が儲かるのも社会情勢によるところがあると思う。

キモオタの私が結婚できて子どもが産まれたのも、妻の頭がおかしいからに他ならない。

そして、もう一つ重要なのは恵まれていると感じられる心を持ち合わせているところだ。こう思えるのは「恵まれていない」を経験してきたからだとも言える。恵まれているのも恵まれていないのも際限がないので、私がものすごく恵まれていなかったかと言われたら全然そんなことはなかった。けど、子どもの頃は他の子にくらべたら恵まれてはいなかったように思う。

つまるところ、恵まれているアピールばかりしてきたのでたまには不幸自慢でもしてみたくなったわけです。幸せ全開の私でも、多少の不幸というものは降りかかってくるものですから。以前にあった不幸の話でもしたいと思います。

父親が借金にまみれて自己破産したって言う話なんですけどね。つまんないと思いますが暇つぶしにどうぞ。

父親の借金が発覚

2年前の今頃、突然妹から電話がかかってきた。夜遅かった。年に一度の会社のパーティーのひで、珍しく2次会に参加していたので良く覚えている。その頃はまだ新型コロナに対してもみんな楽観的だったので普通に飲み会があったし街も賑わっていた。

電話なんてものは滅多にかかってこないので、何か急を要するのかと思って出た。どうやら、父親に借金が400万円あって首が回らなくなったらしい。

勘弁してくれよと思った。丁度、妻の妊娠が分かったところだった。これから産まれてくる子どものこと、妻のことを1番に考えていかないといけないのに、父親の借金のことを考えないといけないなんてたまったもんじゃない。

100万円くらいなら工面できるなという考えも巡ったが、父親のために使うのは馬鹿らしいと思ったのですぐに考えてをあらためた。妹も似たような金額なら工面できたと思う。それでも合わせて半分にしかならない。

末の妹の心配もした。妹は当時高校3年生で専門学校への進学が決まっていた。どうやら入学金は妹が立て替えていたようだ。

説明が後になったが私は4人兄弟の長男だ。長男→長女→次男→次女という順番だ。電話をしてきた妹は長女。私と次女とは7つ歳の差がある。

とりあえず電話では借金が400万円あることと次女がちゃんと学校行けると言うことがわかった。

3つの選択肢

数日後、父親から家族のLINEグループに連絡があった。

借金で首が回らなくなった事とそれに対する謝罪。そして、選択肢が3つある事が告げられた。死ぬ程の事ではないという発言もあったがそんなものはみんなわかってるので無視した。

選択肢は

①普通に借金を返す

②個人再生で借金を減額して返す

③自己破産

の3つで、当然①は不可能なので実質は個人再生か自己破産の2択というわけだ。

自己破産は借金をチャラにする方法。その代わりに財産が差し押さえられる。ドラマみたいにお家に人がどかどか入ってきて全部持っていかれるみたいな事にはならない。30万円以上の価値のあるものだけなので、我が家にとっては家と土地を失うという問題だった。弁護士費用は35万円。家のローンは払わなくて良くなる。

個人再生は借金を減らして分割払いする方法。これの特徴は、財産の差し押さえがない事です。つまり、家は残ります。借金が400万円→100万円になる。後は、弁護士の費用が60万円かかるので実質400万円が160万円になりす。借金は減るけど家のローンは無くならないので家計的にはかなり無理のある方法だと言える。

父は、自己破産が良いようだった。父の感覚では家がなくなるだけで、精神的な問題を除けば1番身内に迷惑をかけない方法だと考えていたようだ。

家がなくなるということは引越しの費用も考えないといけない。自己破産したらそもそも家なんかが借りられるのだろうか。みえない負担はおそらく全て母にのしかかるだろうと想像がついた。

母は、自己再生の道を模索したがっていた。それもそのはず。母は、私が生まれる少し前から地元を離れ今住んでいる町でくらしてきた。専業主婦で、孤独に耐えながら暮らしていたと思う。無論、今のようにSNSやインターネットはない。人間関係を0から築き上げ、四半世紀以上に渡って住み続けた土地を離れるのは辛いだろう。

できれば母の意向に沿う形で考えたいが、難しいだろうというのが私の結論だった。なぜなら、父には前科があったからだ。

借金の理由と前科

借金の主な理由はギャンブルだった。弟や妹の学費もあったそうだが、全体に比べれば少ない。パチンコをやって借金をし、負けを取り返そうとしてさらに負けを積み重ねた。さらに、借金が返せなくなったので別の消費者金融から借金をして返済に充てらという多重債務状態になり気づけば400万円になって返せなくなったのだ。

そして、10年ほど前にも同じ事が起きていた。当時は中学だったので金額とかはよくわからないが、進学を諦めねばならないのかなという気持ちになったものだ。前回は自己再生でなんとかしたようなので家は無くならずに済んだ。その時の理由もパチンコだった。

パチンカスはどこまでいってもパチンカスなのである。ウシジマくんに出てくるような借金まみれの人間が私の父だったのだ。ここで自己再生にしてもまた同じ事をするだろうというのが私の結論というわけだ。

自己破産の方向で両親に打診してみる

私の結論は出たので、まずは母を説得。連絡してみると案外すんなりと受け入れられた。その結果をもって父に話をし、自己破産で進めることとなった。途中弁護士との話し合いもあった。私は仕事の関係で同席できなかったので、長女に同席してもらった。父は泣いていたらしい。そんなら最初からやるんじゃないよ。

どんでん返し、そして勘当のラスト。

自己破産ですすめていると、突然父から連絡があった。母が何故自己破産で進めたのかと問い詰めてきたらしい。どうしたらええんやと言われた。

いや、しらん。

すると、今後一切口出しするなと言われた。どうやら、何かあれば私に言うようにと言った割には何も解決しなかったのが気に食わなかったようだ。たしかに私の返しもよろしくなかった。

半人前やら幼稚やらという煽りを受けたが、ネットで鍛えた私にその程度の煽りは効かぬ。

もはやこうなると話が通じないのが父だ。本当に私の父なのかと疑いたくなるが残念ながらそうらしい。

何故か、切れましたと言われ二度と顔を見せるな連絡もしてくるな、家族を守りたければなと言われた。ええけども。俺が家族守る立場なのか?とも思うが。。。

そして、家族のグループLINEにも父は自分が不利になることもわからずに、私とのやりとりを晒して家族LINEは解散する。俺は誰の話も聞かん!と言い放った。元々LINEグループを作ったのは私だったので父をグループから追い出した。正直、めちゃくちゃ面白かった。

エピローグ

かれこれ、父とはもう2年以上会っていない。私の娘とは一度も会っていない。会わせてやりたいとも思うが、向こうから言われたのでどうしようもない。母には何度か、二度と顔を見せるなという言葉を撤回してくれれば合わせるよと言っておいてくれと打診したが特に音沙汰はない。

幸い新居は元の家に近いところに見つかり、経済的な負荷も減ったようで母は昔と比べて余裕が生まれてきたみたいなのはよかったと思う。

現在父は、私に無断でLINEのトプ画を私の娘にしているのでやめてほしいと思う。やめろというかどうか悩んでる。

最後まで読んでくれてありがとう。私自身に何か起こったわけではないが、それほど順風満帆ってわけでもないというのもご理解いただけるかと思う。親ガチャってのもよく言ったもんだ。

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