DIYで自宅屋根に太陽電池を設置する(当然、売電も!)第12回 FIT電子申請
最後に、経済産業省に事業計画認定の申請を行います。申請はこれまでの接続供給契約や系統連系契約をしていれば、特に難しくはありません。しかし、こちらはお役所に申請するので、各種書類が必要で事前の準備が必要です。そして、一度申請すると、訂正が効かないので細心の注意が必要です。そのため、申請内容のひとつひとつを調べている中で、例の売電価格の事を知ったので、まずはそれから。
①売電価格
2019年度の10kW未満の売電価格は24円/kWhでした。私が太陽電池の設置を具体的に検討し、妻の許可が出たのが2019年の終わりごろで、2019年度が終わるまではまだ3カ月以上ありました。なので、3月中には具体的なシステムの設計を終え、FIT電子申請を完了させらると思っていました。また、実際に3月上旬に申請できました。
しかし、1月中旬頃だったか、申請に必要な書類を調べていて、検索結果に気になる文字が並んでいました。
2019 年度中の FIT 認定の申請にかかる期限日について(お知らせ)
『あー、年も明けたし、年度末に向けての準備か』と思いその資料を読み進めると、
例年、年度末に FIT 認定の新規・変更認定申請が集中することから、年度内の案件としてこれらの申請の審査を希望する場合の、申請期限日を設定しています。らの申請の審査を希望する場合の、申請期限日を設定しています。
『やっぱり、そうか。 っで、その期日とは・・・?』
①太陽光(10kW 未満)の新規・変更認定申請期限日:2020 年 1 月 10 日(金)
『1月10日???』
は?意味わからんし。3カ月近くも早く締め切るの?それより、何より
もう過ぎてるやん!!
更に文章を読み進めると、
上記期限日までに申請書等が適切な担当部署に到達しなければ、今年度中の案件として認定することはできません。期限日超過・不達の理由による例外は一切ありませんのでご注意ください。
なんだ、この強硬な態度は。3カ月も締め切りを前倒ししてるのに、何で上から目線やねん?
と怒りが沸々とわいてきます。ただ、この文章の発表日が、
2019 年 5 月 31 日
新年度が始まって2カ月後です。もう、全くやる気を感じられません。普通の民間企業であれば、年度末に向けて10カ月の間に対策を講じますが、正に
お役所仕事。
潔き過ぎるお役所仕事。
The OYAKUSYO-SIGOTO
です。
そんなこんなで、2020年度の申請となってしまい、売電価格は21円/kWhで前年度よりも3円も低くくなってしまいました。
因みに、この文章や締め切りに関しての注意は、電子申請のサイトにはありません。資源エネルギー庁の新着情報・ニュースリリースの一覧にもありません。『固定価格買取制度に関するお知らせ』の一覧の中に埋もれているだけです。一応、これでも周知した事になるんでしょうね。
②必要書類
さて、話は申請方法に戻って、お役所に申請するので、必要書類がいくつかあります。それらは、
登記簿謄本(土地・建物)取得3カ月以内の物
建造物の屋根の使用に関する同意書
接続の同意を証する書類の写し
住民票
登記簿謄本は一応土地と建物両方を添付します。私の場合、権利部に記載されている住所(前住所)と所在の住所が異なるので、同一性を証明するために、前住所が記載されている住民票もその他の書類で提出しまいた。
建造物の屋根の使用に関する同意書は、事業者がはぎの単独名義だったので、建物の共有名義者の妻の同意書を作って添付しました。
接続の同意を証する書類の写しは、関西電力から送られてきた『系統連系に係る契約のご案内』のメールをPDFにしました。
③マイページメニュー画面
ログインすると、3つのメニューがあるので、[認定申請入力]ボタンを押します。
④発電設備区分
発電設備の区分 「太陽光 ▼」
出力区分 「10kW未満 ▼」
設備利用者区分 「自ら太陽光設備を設置される方 ▼」
⑤事業者情報
ここの最後で、発電設備の名称を入力します。良い名前を考えておきましょう。因みに私は、〇〇邸発電所としました。
⑥発電設備の設置場所に係る事項
上の表の左側に「代表地番」のチェックボックスを見落としがちです。
ユーザー登録をする時もそうですが、住所表記は丁目から全角の数字とハイフンのみになり、「区切りが全角ハイフンでない場合、不備として差し戻しとなり、審査期間が延びることがございますのでご注意下さい。」とまで注意されています。
ハイフンひとつで差し戻しになるので、建物の所有は、正確に物を選択しました。
⑦太陽電池に係る事項-1
[型式リスト]ボタンを押し、型番を選択して自動入力させます。
⑧太陽電池に係る事項-2
設備の詳細について記入していきます。特に難しい項目はないはずですが。
太陽電池の合計出力 「」
構造図 「標準構造図と同じ ▼」
配線図 「標準配線図と同じ ▼」
配線方法 〇Z:全量配線(太陽光)●Y:余剰配線(太陽光)
自家発電設備等の 〇有 ●無
設置の有無
電気事業者への電気 「単独計測 ▼」
供給量の計測方法
系統接続に係る事項 接続契約締結日「2020/02/28」
接続契約締結先「関西電力 ▼」
事業実施工程 設置工事開始予定日「2020/04/29」
系統連系予定日「2020/05/15」
運転開始日(又は予定日)「2020/05/15」
設備廃止予定日「2035/05/01」
保守点検責任者 法人個人区分「個人 ▼」
責任者氏名「 」
電話番号「 」
内線番号「 」
保守点検及び 「※」
維持管理計画
系統接続に係る事項で接続契約締結日は間違いないように、メールの内容をよく読んで記入しましょう。
事業実施工程で、設備廃止予定日を記入しますが、適当に15年先の覚えやすい日付にしました。
最後の維持管理計画は、以下の様に記入しました。この内容は、ガイドラインに則っているので、これで差し戻されることはないと思います。
設置後1年以内に、パネル・架台・ケーブル・接続箱・PCS・ブレーカー・電力量計を目視・操作・測定により点検し、以降2年ごとに行う。
⑨遵守事項・確認事項
全てのチェックボックスにチェックを入れます
「内容確認」ボタンを押します。
⑩内容確認
記入した内容の一覧が現れるので、「保存して次に進むを」押します。
⑪書類添付
必要書類のファイルをアップロードします。ファイルは1つずつアップロードします。アップできるファイル形式はPDFかZIPです。
全てアップし終われば、「申請」ボタンを押して、申請完了です。
⑫申請完了後
申請が完了すると、マイページメニュー画面の「認定申請一覧」で申請内容を参照することができます。事業者本人が申請すると、申請状態が「設置者承諾済」になっています。
初めにも書きましたが、ここでは訂正ができず参照のみです。実は、この先、システムの設計に変更が生じたため、申請を取り下げて、再申請しようとしましたが、取り下げすらできません。取り下げ方法について電話で問い合わせましたが、何と有料のナビダイヤル!そして、取り下げ方法について聞いても「今は年度内の審査作業で、取り下げ申請をしても、来年度まで手を付けないので、年度が変わったら連絡下さい。」と、親切なのかぞんざいなのか、予想外の回答が返ってきました。
4月になってから改めて連絡すると、取り下げ申請はFAXで送れと指示がありました。そして、再度申請しようとしたところ、システムメンテナンス!そして、これが予定よりも24時間も遅れる!!今回、ここと関わって、お役所として100点満点、太鼓判を押せる仕事っぷりでした。
※このページの画像は再生可能エネルギー電子申請サイト (https://www.fit-portal.go.jp/)を要約・加工して利用しています。