子供のための防災袋を作ったら愛情があふれた・・・
先日、仕事の関係で、防災袋、
いわゆる『非常用持ち出し袋』を作る機会をもらいました。
『非常用持ち出し袋』とは、
地震災害や水害等でおうち避難が不可能となった時、あらかじめ自治体で決められている避難所へ避難する際に、家から避難時に必要なものを持ち運ぶために準備しておくものです。
非常用持ち出し袋はひとり1個が基本
防災備蓄収納プランナー 長柴美恵先生のセミナーを受講した際、非常用持ち出し袋について詳しく教えていただきました。
その中で、最も衝撃だったのは、
大人でも子供でも、もちろん高齢者でも赤ちゃんでも、非常用持ち出し袋はひとり1個準備すること
ということです。
我が家にも、申し訳程度の非常持ち出し袋がありました。
セットとして販売されているショルダー型のバッグに、家にあった防災時に役立ちそうなものを詰め込んだもの。ここには、避難時に関係なく、なんか役立つかも?と使い道があいまいなものを詰め込んでいました。
「使い道があいまい」という時点でアウト!
そもそも非常用持ち出し袋の目的は、
・避難所までの移動
・避難所での一時しのぎ
なのに、おうち避難のときに使うものやら、避難所で使うものやらを一緒に詰め込んでいました。
さらにアウトなのは、
家族分まとめてひとつのバックに入れていたこと。
たとえ家族であっても、避難時に必要なものは異なりますよね。大人と子供、男性と女性というだけでも必要なものが変わります。
かつ、ひとまとめにしちゃうと、いざ避難するぞというときに家族4人分入った重量級のバックを一人が負担しないといけなくなります。災害は、人の想像を超えてくるものと想定すると、家族みんながまとまって一緒に避難できるとは限りません。
となると、やはり、家族それぞれの非常用持ち出し袋が必要だという先生からの指摘は至極納得できました。
子供の防災袋はリュック選びから
というわけで、
4歳児と小学2年の子供たちの非常用持ち出し袋を作ることにしました。
まずは、リュック選びから。
新しく購入しなくても、家にある普段使わないリュックでもよかったのですが、「避難」を想定すると、見た目のデザインより、使いやすい&担ぎやすいほうがいいですよね。
今回は、新しく購入することにしました。
購入時に注意したのは、
①肩ベルトにクッションが入っていること
②サイドポケットがあること
③防水仕様
この3点です。
①肩ベルトのクッションは、
子供にとって小旅行ができるくらいの重たい荷物を背負って、避難所まで歩かなければなりません。
我が家から避難所までは子供の足で10~15分くらい。この距離を災害時どうなっているか分からない道を通ってあるくのです。通常なら15分の道のりが、30分、1時間になるかもしれません。子供たちができるだけ疲れにくいものを選択しました。
②サイドポケットは、
すぐに取り出して使えるものを入れておきたい。例えば手袋とか、ライトとか。なので、両サイドにポケットがあるものを選びました。
③防水仕様は、
雨の中歩くことを想定しています。
この3点に加えて、普段使いしないものなので、できるだけ費用をかけずに手に入れたい・・・という思いもあり、見た目の可愛さより機能&価格重視の選択となりました。
でも、このIKEA(イケア)の子供用バックパック、十分可愛くないですか?12Lサイズで年中~小学校高学年くらいまで使えて、防災用リュックにピッタリ、コスパも良く、我ながら満足したチョイスになりました。
準備は避難時をいかにイメージできるかがキモ
防災リュックをいちからDIYするにあたり、災害時避難の想定は、大地震としました。
●避難時は家屋倒壊の危険がある
●避難後、3日間は自力で生き延びる
です。
肝心の中にいれるもの、ですが
家族分準備するにあたり、我が家の非常持ち出し袋リストを作りました。
私、夫、息子、娘、それぞれ必要なものを項目ごとに洗い出しました。
災害時に起こりうる様々なシーンを可能な限りイメージして、必要なものを書き出しました。どれくらいリアルにイメージできるかで、本当に必要なものが見えてくるのだと思います。さらに、リスト化することで、誰に何が必要かということが明確になりました。
私も夫も、当然我が家の子供たちも、避難しないといけないレベルの災害を経験したことがありません。なので、想像の範囲を超えないのですが、内閣府が公開している基本のチェックリストをもとに、自分たち仕様にリスト化していきました。
手順としては、
まずは、自分の非常用持ち出し袋を準備します。自分の分と合わせて、家族分準備する場合は、家族それぞれの必要なものをリスト化しておくことで、効率よく準備できましたよ。
持ち出し袋の中に入れるもので注意したのは
①用途があいまいなものは入れない
②食事は食器不要お湯不要タイプ
③トイレは試す
①用途があいなものについては、
もともと準備していた非常用持ち出し袋の中には、テープとかロープとか何かの役に立ちそうという理由で入れていました。
でも、今回これらは入れずに、結んだり止めたりしないといけない事態に代用品として使えるビニール袋を多めに入れることにしましたよ。
②食事はとても悩みました。
子供たちが食べられるものを想像すると、お菓子類やカロリーメイトのような補助食品は普段口にすることもあります。ただ、やっぱりお腹をある程度満たすにはごはんが欲しくなりますよね。
災害時はお湯が使えるとは限らないので、ごはんを水だけで食べられて食器はいらないという非常食を見つけたときは、もうこれしかない!と思いました。
③トイレは、
携帯トイレを使って外で用を足すことができるか、子供たちと一緒にやってみました。
実際試してみて分かったのは、子供ひとりでは難しいので、大人がサポートする必要があるということ。そうなると、子供ひとりと大人ひとりが覆われる大きさのポンチョが必要と分かりました。災害用のポンチョは透けない仕様になっているので、トイレにも使えるし、カッパや防寒着にもなるのでひとつあると安心です。
子供の持ちものがあふれる現象
避難時をありったけの想像力でイメージする中で気づいたのは、やっぱり恐怖と不安でいっぱいの子供たちを守りたいという気持ちです。
異常な事態の中、少しでも普段の生活ができるようにするには?できないとしても平穏時を連想できる状態を作りたい、そうすれば少しでも子供たちの不安を和らげることができる・・・
そんな気持ちでいると、どんどん荷物が増えちゃいました^^;
子供たちの恐怖を和らげるために、お絵描きセットやトランプ、ぬいぐるみ、折り紙・・・ここに好きなお菓子も追加・・・
今の子供たちにとってはちょっと大きめのバックパックがパンパンになりました。でも、非常時だからこそ、一見すると生きていくのに不必要に思われるものが、健康な心身を保つために効果を発揮すると思っています。
母の愛情を詰め込むと、子供の非常用持ち出し袋、パンパンになりますよね・・・?
ここまでお読みくださり、
ありがとうございました!