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テニスの壁打ち

先週からテニスを再開した。
ラケットを握るのは15年ぶり。

家にあったラケットは、
28年前(!)に買ったものだったので、
さすがにこれは耐用年数を超えているだろうと、
近所のスポーツ店で一番安いラケットとバラ売りの
ボールを買って向かったのは地元の公園にある
壁打ちコート。
コートの真ん中、ネットにあたる部分に壁が設置
されているハーフコートが2面。
混んでいる時はそれを4人で使う。

隣りの人に迷惑をかけないように、最初はおそるおそる
打っていたのだが、1日1日、続けているうちに
だんだんと思い出してきた。

両手打ち気味にテイクバックするフォアハンド。
それとは対照的に大きく振り抜くバックハンド。
ボールがラケットに弾かれる瞬間を見届ける集中力。
そのために必ず体の前面でボールを捌くという意識。
その意識をつなぎとめるためのスプリットステップ。

30年前、学生だった頃に一生懸命に取り組んだことを
少しづつ思い出していくことの喜び。

そういえば、私は、テニスというスポーツのなかで
一番好きなのが、ゲームでも対人の練習でもなく、
壁打ちだった。

こちらが正確にボールを打ち返せば打ち返すほど、
しっかりと跳ね返してくる、絶対に勝てない相手。

ベースライン上のラリーの半分の時間で
ボールが返ってくるので、
考える暇なく延々と集中を連続させることが
要求される、孤独で内省的になれる作業。

壁打ちコートはいつでもいくらでも無料で使える。
ランニングに加えて、楽しみが一つ増えた。

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