ウクライナ_第28次ウクライナ南極観測隊が今年も活躍中
南極基地――なんだか何か探求心を刺激する魔法の言葉のようです。
南極に永続的な拠点を設ける国は数多くありますが、ウクライナもその仲間入りを果たしています。その象徴がベルナツキー基地です。英国が1974年に設立したファラデー基地を1996年にウクライナが引き継ぎ、以来、ウクライナは観測隊を定期的に派遣してきました。南極半島の北西、ガリンデス島にその基地はあります。アルゼンチンやチリを下に南下したあたりの南極大陸の際にある島です。
ウクライナの独立系通信社UINIANも、今年の南極観測隊の活躍を積極的に報じています。
南極は今、夏を迎えています。今年の1月3日には最高気温が5度を記録したという報告もありました。南極といえば雪や氷が連想されますが、この季節は雪解けも進み、南極大陸でも緑に染まる姿が見られるとも、ウクライナ南極観測隊は報告しています。こんな景色を一度は目にしてみたいですね。
この地にも、ロシアとの間に根深い歴史的な争いが残されている事実があります。1992年、ソビエト連邦の崩壊後ロシアは自らをソ連の唯一の法的後継者であると宣言しました。南極基地を含む旧ソビエト連邦外のすべての資産の権利を主張したのです。旧ソ連の資産分配においてウクライナは少なくとも1つの南極基地を引き渡すよう求めましたが、ロシアはこれを拒否したという歴史があります。
そのため、イギリスが1996年にファラデー基地を無償で譲渡し、新たなウクライナの拠点としてイギリスの基地がベルナルツキー基地として生まれ変わった過去がありました。
ベルナルツキー基地では、生物学や生態学、地質学、大気学、そして地球宇宙に関する幅広い研究が今も進行中です。2023年から2024年にかけても、14名のチームが現地で研究に従事しています。彼らからは時折、心温まる情報がもたらされます。
つい最近も、ウクライナ南極観測隊のFacebookにはペンギンの愛らしい姿が投稿されました。ぜひ一度ご覧ください。
基地の近くで孵化した南極オオカモメの雛についても、ウクライナの独立系通信社UINIANが報じていました。今シーズン、13のつがいから赤ちゃんの誕生が記録されています。
戦争という悲しい報道が多いウクライナではありますが、このような科学的な活動は決して途絶えることはありません。子供たちの教育現場では、困難な状況下での学習や行動の制約があることは否めません。それでもなお、科学技術大国としての自負を胸に、さらなる発展を目指し続けているのがウクライナです。
私たちは一日でも早い終戦を望みます。日本人は戦争を手伝うことはできません。一方、ビジネスや文化では共存共栄をしていくことが可能です。ささやかでも良いので、ビジネスや経済や文化において、手を差し伸べていくことがますます重要ではないでしょうか。終戦と平和を祈る市民の生活を保つためにも。それを支援していくのが私たち株式会社DIVERTRの活動です。引き続きのご支援を宜しくお願いいたします。
尚、本文章は、ウクライナの独立系通信社UINIANのWEB版にある、ウクライナ28次南極観測隊の複数の記事や南極観測隊のHPなどを参考にしました。