551 斎藤元彦 厳しい学生たちの目
はじめに
いよいよ兵庫県知事選挙の告示日が近づいていきました。今日の教育コラムでは、インターネットを使った選挙運動において気を付けることなどを簡単にお話をしながら、先日開かれた、高校生や大学生が立候補予定者に疑問をぶつける「知事選ミーティング」を拝聴して感じたことについてお話ししたいと思います。このミーティングは西宮市の関西学院大で開かれたものです。
インターネットを使った選挙運動について
下に紹介しているのは、総務省のリーフレットです。この内容を見ていくとインターネットによる選挙運動がどのように行われていくべきか、また、違反行為が何かが見えてきます。
特に一般の有権者についてはメールによる投票の呼びかけが禁止されていますし、18歳未満の人の選挙運動も禁止されています。また、忘れがちなのが投票日の当日の選挙運動はしてはいけないという点です。SNSなどの書き込みに投票日、今回の場合でしたら11月17日に特定の候補者に投票を呼び掛けるといった行為や投票を妨げる呼びかけはしてはいけないのです。つまり11月16日までの投票の前日までの選挙期間で運動を適切にしましょうということです。
学生たちの兵庫県知事選挙ミーティングを通して
まずは、動画をぜひ再生してみてください。学生たちの考えた質問は大変に理にかなっており、候補予定者の方々の問題意識や課題解決力が見えてきます。以下に示したのは、この討論会の主な質問とその流れです。
一人ずつの学生が考え抜いた質問を候補予定者にぶつけます。そしてその質問に限られた時間の中で一人ずつが応えていきます。
【会の中で扱われた話題】
・立候補の動機
・リーダーの決断と批判との対峙
・兵庫県の教育政策の問題点
・行財政改革
⇒斎藤前知事は今後どう引き続けていくのか
⇒斎藤知事の行財政改革への評価と意見
・文化芸術事業と財政改革
・兵庫県の各地域、知事と市町会との連携
・地方創生、兵庫県の魅力をどう発信するか
討論会の動画の再生回数は、あまりまだ伸びていません。真面目にしっかりと考えられた会で、誹謗中傷などもなくしっかり落ち着いて見ることができます。この6つの質問がどのように作られてきたかを私なりに想像してみました。なぜ想像できたかというと、質問の内容や求めている回答から非常にそのプロセス、努力を感じることができるのです。
【学生たちの質問づくりのプロセス】
◆政治に関心をもって調査
◆自分たちなりに現状の県政へ評価をする
◆今回の選挙の判断材料を引き出す
この3つの配慮された質問の会とは多くの情報を私たちに与えてくれます。まずは各自がしっかり動画を観ていただいてご判断いただければと思います。
この記事を書いている時間帯に、候補者の人数に変動がありました、1名の増加と2名の辞退ということで、討論会に参加している方々の中にも辞退された方がおられます。候補者が乱立することは争点がぼやけることにもなります。また、有権者の判断も鈍ってきます。
今回の選挙は斎藤氏の当選を目的に立候補を予定している方もいる等、異例続きですが、11月17日の結果がどのようなものになるか、いよいよ週末から選挙期間が始まります。
私は私なりに引き続きこの選挙を見守っていきたいと思います。