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342 愛知県教育委員会の闇



はじめに

名古屋市教育委員会が教員団体から校長の推薦名簿とともに金品を受け取っていた問題を受け、調査検証チームが7日、3回目の会議を行いました。だいぶ全容が見え始めてきましたので、少しお話してみたいと思います。
この問題、一説には外形的には賄賂問題であるという見方もできるとされていますが、まずはイメージをもっていただくために、いくつかの報道を見ていただいた方がわかりやすいと考え、関連するニュースのリンク先を複数、次に紹介します。

問題の中身とこの先に

この問題は、いくつかの問題を含んでいます。まずは、教員人事の適正さという点です。また、本来渡す必要のない推薦名簿と共に金品を教育委員会の一部幹部に送り、自分たちの意のままに人事を行おうとしたのではないかと疑われる点です。
こうした問題について、名古屋市教育委員会が教員団体から校長の推薦名簿とともに金品を受け取っていた問題を受け、調査検証チームが7日、3回目の会議を開きました。
今回の調査に私が信頼を置いている点があります。それが、該当の名古屋市の市長の問題意識の高さと調査チームの座長が寺脇研先生であるという点です。寺脇先生は、総合的な学習の時間などを取り入れた教育の抜本的な改革を進められた元文部科学省の官僚であり、現在京都造形芸術大学の教授をされておられる方で、教育改革の先頭を切っていた方です。日本の教育界の変化の遅さと時代の変化のミスマッチが無ければ、寺脇先生はもっと長い期間にわたり、文部科学省の官僚として様々な改革に着手されたことと思います。
寺脇先生は、校長の推薦名簿を渡すこと自体が問題という認識を示し、その上で、該当する教員団体に対するアンケートを速やかに行いたいと話されていますので、今後そのアンケートを基に様々な実態が明らかになると感じています。
教育界にはびこる口利き文化やこうした不正人事が是正されることで、ブラックボックス化されている多くの事柄が透明性を高めていくことと思います。教員採用や一般教員の人事評価などこの問題は、地方の教員養成系大学や教育学部を有する国立大学と各地方の教育界との不必要な深いつながりに対してもメスを入れることになるのではないかと感じています。

教員不足は、こうした古い体質とガバナンスのしっかり機能していない世界観が少なからず影響しているように感じます。

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