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627 兵庫県告発文書問題「維新の責任」

はじめに

兵庫県知事選挙においては、維新の会所属の21人の県議は、不信任案を斎藤元彦氏に突き付けたのにも関わらず、兵庫維新の会の県議の中には斎藤氏を公然と応援する県議がいました。百条委員会のメンバーでありながら追及をそっちのけで、斎藤氏を擁護し続ける県議などもこうした行動を選挙の際にとっていました。
今日のコラムは、こうした維新の会の現在の状態について少しお話をしてみたいと思います。

百条委員会副委員長辞任

兵庫維新の会の岸口実県議は明石市を選挙区にしている県議です。この岸口氏が、会派の団長を辞任したのは、昨年の12月の事でした。今から1カ月前の12月13日付だったと記憶しています。
維新の会の記者会見では、岸口氏の会派の団長の辞任の理由は、11月の知事選で支援した清水候補者が大敗したことに関する責任を取ったということです。
清水候補者は、斎藤氏、稲村氏、清水氏といった3強の一角でした。前評判から稲村氏と斎藤氏の一騎打ちとされていましたが、維新の会の県議団は、知事選で日本維新の会所属の国会議員である、清水貴之氏に立候補を要請したわけです。しかし、清水氏は維新としてではなく離党して無所属として、多くの賛同を得て、県政の混乱に終止符を打つために立候補しました。
実際には維新の会の県議や県内選出の国会議員らで構成する地域政党や兵庫維新の会が支援したのですが、清水氏は大差で落選しました。
この背景には、県議団のなかに再選を目指した斎藤元彦氏を支援した県議がいるなどの足並みがそろわなかったことなどが考えられるとされています。

維新の問題点

大阪維新の会も兵庫維新の会も日本維新の会も、維新という言葉でまとめて表現して少しお話しします。この政党、かなり問題が最近多く表面化しています。中でも万博の問題は、一貫性が無く吉村代表も力を入れていた空飛ぶ車も実用的に運用されるのかなんだか怪しいというニュースを先日耳にしました。

【万博の問題】
カジノ万博などとも言われている今回の関西・大阪万博ですが、いくつか代表的な問題が浮上しています。

会場の安全性
会場となる夢洲は人工島で、南海トラフ巨大地震が発生した場合に孤立する可能性があります。また、会場内でメタンガスによる爆発が発生したこともあります。

②会場へのアクセス
夢洲へのアクセスは、舞洲(夢舞大橋)または咲洲(夢咲トンネル)の2つのルートに限られており、インフラが整っていません。開催期間中は、来場者を運ぶシャトルバスやIRの工事車両など、1日に最大6000台の車両が夢洲に殺到する可能性があります。

③財政問題
万博の開催には、国や自治体、民間が投じるインフラ整備費や、各府省庁の行動計画(アクションプラン)に含まれる国費など、多額の費用がかかります。また、大阪市財政局は、大阪府が人事を通じて支配する構造ができており、大阪市に無謀な財政負担を引き起こしています。

④カジノとの関係性
万博の開催地である夢洲には、府市が誘致するカジノを含む統合型リゾート(IR)施設が建設されています。万博の開催と同時にIRの工事も本格化しており、博覧会国際事務局(BIE)や財界の幹部らは、騒音や景観悪化による万博への悪影響を懸念して、会期中の工事中断を要請しています。

個人的には巨額な負債を抱えることになる可能性とカジノの問題が最も気になっています。国内のカジノやギャンブルが好きな人たちが、大きな損害を出し、依存していってしまう様な気がしています。一般人にもこうした影響はきっと出るでしょう。万博の負債がいったいどれくらいになるのか、チケットの売れ行きは大分思わしくないようだと聞いています。今後も維新の会が主導してきた関西の様々な自治体で問題が表面化しそうな気がしています。
国が進める高等教育の無償化や給食費の負担など、維新が何もせずとも前に進む政策がたくさんあります。
大阪で起きている私立高校の無償化に伴う公立高校の定員割れなどについては、大きな問題を引き起こす火種となりつつあります。

維新の政策の中身や議員の質が問われていることは、斎藤県政を誕生させた維新そのものの存在意義が揺らいでいるとも見ることができます。

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