572 敗戦メシ
はじめに
神戸の街で兵庫県知事選挙の最終日を見守り、応援をし終わったのは夜の八時でした。あたりは17日間の選挙戦の余韻など感じさせぬほど、人々が食事を楽しみ、道を歩きそして家路へと向かう人の流れが出来ていました。
神戸の街にはおいしそうなお店が、その時間でもまだまだたくさん営業中でした。しかし、駐車している車にすぐさま戻り、冷たいコーラを一息に飲み干して車を家路へと向けました。
今日はその時に吹田のサービスエリアで食べたラーメンの味について少しお話してみたいと思います。
吹田ブラック
醤油味の甘みのあるスープに中細麺の吹田ブラックと呼ばれるラーメンをすすりながら、何気ないラーメンの味にほっとした自分がいました。
11月16日から17日に日付は変わろうとしていました。ラーメンの温かさが雨でぬれた身体も心も温めてくれました。神戸でせっかくならおいしいものを食べて帰ろうとも思ったのですが、なんだか選挙戦の最終日の圧倒的な支援者の方々のエネルギーを見ていたら、遊んで観光気分で帰るわけにはいかないような気もちになりました。それくらいにこの選挙戦の熱量は大きかったように思います。
兵庫の中心地である神戸を離れると
高速道路に乗り、兵庫を出てすぐの大阪の吹田サービスエリアは、甲子園の野球の応援の時によく立ち寄る場所でした。
ふと張りつめていた気が抜けたような気がしました。誰の応援をしているかで周囲の目が違っているように感じた兵庫でも特に神戸の街は緊張感にあふれていました。ほんの少し県をまたいだ大阪と兵庫の境目ですが、そこには今回の選挙に関心を持っていない人がいました。それが逆に私にとっては安心感が持てました。つまりそれくらい兵庫県民の関心度は高かったということです。いい意味でも悪い意味でも、今回の選挙の結果が県政の改善やコンプライアンス意識の変化に何かしらの影響を与えることを実感したわけです。
選挙戦が始まる時期だったでしょうか、人事委員から知事や幹部職員へのハラスメントと公益通報者保護法の研修を求める意見書が出されていました。また町長会や市長会からも県との連携を呼びかける声明が出されていました。こうした要望や予防策の提案がされたことも今回の選挙の大きな進展だと言えます。