見出し画像

479 自民党総裁選


はじめに

各種メディアで取り上げられている自民党総裁選ですが、注目が集まっているといえばそう言えそうですが、国民生活に直接関係ない選挙だと見ている人も多くいることも事実かと思います。
今日の教育コラムでは、今回の自民党総裁選に10人を越える候補者が立候補していることも含めて少しお話をしてみたいと思います。

総裁選は国政選挙とは関係ない

自民党の総裁選と同時に立憲民主党の代表選挙に向けた準備も進んでいますが、報道各社の取り上げ方にはかなりの差が生じているのが現状かと思います。野党第一党へ国民の視線が向いているとはとても言えない状況です。

自民党の総裁はある等の中だけの話なので少し独自の方法をとっています。そもそも国政選挙ではないので、自分たちでルールがつくれるのです。
次にしくみを簡単に紹介します。
①任期は3年で、連続で3期まで務めることができます。
②任期切れに伴う今回の総裁選の場合、党所属の国会議員が1人1票を持つ
 「国会議員票」と、全国の党員・党友の投票で配分を決める「党員・党友
 票」の合計で争うことになります。
③党員・党友票は議員票と同数になるよう換算されています。全国の得票数
 を「ドント方式」で各候補に配分しています。
④今回は党所属の国会議員は382人で国会議員票382票と党員・党友票382票
 を合わせた764票で争われます。
⑤立候補者は、20人の推薦人を国会議員から集めます。
⑥候補者が出そろったら総裁選で投票を行います。
⑦最初の投票で有効投票の過半数を得ればそのまま総裁に選ばれます。
⑧いずれの候補も過半数に達しない場合は上位2人の決選投票を行います。
⑨国会議員票は、382で変わらず党員・党友票は都道府県連に1票ずつ割り
 振られた計47の地方票になりますので1回目の投票より国会議員票の割合
 が大きくなります。

このように、かなり壮大な大掛かりな選挙が実施されて、総裁が決まるわけです。また、国会議員に人気の高い人が総裁になるという傾向が強いとも言えます。リーダーを選ぶための方法の一つとして見習う点はいくつかありますので、こうした機会に総裁選挙のしくみを理解しておくのも一つかと思います。

乱立

派閥を失くしたおかげで、派閥の了承を得ずに立候補が可能になりました。つまり、各議員の意志で判断できる状態になったわけです。その効果は10人という立候補者の数や40代からの立候補者が複数いることなどからも大きな変化を与えていることが分かります。
自民とが若返る、変化する、刷新するということはすなわち総裁がこれまでにない党運営を目指していくことになります。また同時に与党第一党の総裁は、そのまま総理ということにもなりやすいわけです。すると、野党が党の代表を選んでいる事象よりもはるかに国の未来に現状では直結する行為なわけです。
今後の総裁選挙に注目しておく必要はまさに国のリーダーが誰になるのかを同時に決めている選挙であるという点にあるのだと思います。だとすれば、私たちが自民党総裁選挙にほとんど関わる力も権利も立場もない事はいかがなものかと思うのですが皆さんはどのように感じるでしょうか。
国のリーダーを決める行為を国民が直接かかわるアメリカなどと最も違う点がここかもしれません。

何が変わるのか

女性総理の誕生か、40代の総理の誕生か、それとも国会議員には不人気でも国民からの絶大な人気のある総理が誕生するのか、今回の総裁選は未来の日本のリーダーが何を目指す人間なのかを図ることができる瞬間だと言えます。私たちは、投票には関係ありませんが、関心を高く見守りたいと思います。

いいなと思ったら応援しよう!