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583 兵庫県知事選挙・文書問題「究極の人ごと」

はじめに

今日は、終日出張に出ておりまして落ち着いてコラムを書く時間がありませんでした。簡単ではありますが、今日は兵庫県知事のここまでの発言がいかにも他人事であるという感じを受けてしまうことについてお話してみたいと思います。

知らない

折田氏は、11月20日に公開したnoteの中で斎藤氏の選挙において広報を総合的に運営していたことを告白しました。告白というよりも会社のPRに向けてその実績を公開したのだと思います。
しかし、斎藤氏は折田氏は個人でボランティアで参加しており、面識も意識しておらず、SNSなどの発信や街宣車の上での撮影などについても気づいていなかったに近いようなお話をされています。
選挙前から選挙期間中までの広報戦略を一任していたかに近いブログの中身を見ていくととても70万円とは思えない仕事ぶりです。実際に契約書があって仕事の中身を分けて契約をしているかと思っていましたが、斎藤氏は契約書に書いてあると述べていましたが、結局口頭契約であったと発言を修正されています。
つまり、契約書に残せないような仕事の頼み方をしているという見方もできてしまうわけです。そうでなければ嘘をつく必要は無いのです。

他人事

私が他人事だと感じる発言や様子をいくつか列記します。

1 県職員の方々への対応
  ・不快に思った方がいたとしたらすみません
  ・お亡くなりになった方にはお悔やみ申し上げます

2 幹部からの報告や提案を聴いていない
  ・コーヒーメーカーの返却の件
  ・第三者委員会の介入提案
  ・懲戒処分の時期

3 折田氏の存在に対する発言
  ・県の仕事を任せているのに知らない
  ・以前から面識がある状況なのに知らない
  ・盛っていると嘘つき扱いする
  ・本業のSNS広報戦略のところだけをボランティアとする
  ・会社を上げて取り組んだ仕事を無償あつかいにしている

4 説明責任
  ・代理人に一任している
  ・自分の言葉で説明しない

5 2馬力選挙について
  ・外形的に同じ場所で街頭演説しても何も言わない
  ・応援してもらっている構図になっていることに気づけない
  ・問題があっても注意しない

6 県の職員の情報が流出している件
  ・知事として県の情報が流出している件や職員の個人情報が外部に流れ
   ている件について対応しない
  ・同現象について知事としての見解を求められても知らぬ存ぜぬ

以上のような点が私にはいかにも斎藤知事の他人事としての対応に見えて仕方ないのです。また、公約の達成率についても自身の公約でありながらその達成率と着手率を県の調べとして用いて、98.8%という驚異的な数字にして発表しました。実際は達成率だけで見ると27.7%と低く、3年間の成果は印象よりも低かったことが分かりました。
改革派の知事ということであれば、そこはどの程度の改革派であるのかを有権者に分かりやすく伝えることが必要だったように思います。やはりここでも公約達成率の把握を県職員に任せている点で他人事な一面が見えてきます。
公選法の違反の問題でもSNS運用を主体的に斎藤陣営で行っていたとしながらも、その実は折田氏に任せていたという他人事のような気がしてなりません。だからこそ今回このように一生懸命に取り組んだ方がその実績を公選法を意識せずに公表した途端に問題視され、ここまで混乱を呼んでいるように思います。いずれにしても他人事、究極の他人事の表れが自分の言葉で説明できない姿に現れているように思えて仕方ありません。

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