517 斎藤知事の逆風で維新がスパイ⁉
はじめに
連日のテレビ出演に囲み取材のなかで兵庫県知事の決断が少しずつ固まってきているようです。また、テレビ出演に積極的な姿は、すでに事前の選挙運動をしているかのようだという指摘も目立ってきています。斎藤元彦兵庫県知事の最近のXへの投稿でも自分の言葉で今回の問題について語っていきたいという趣旨の発言は発信されています。
今日の教育コラムでは、決断の日が近づいていることと、その後の動向について少しお話してみたいと思います。
9月27日 記者会見
斎藤知事に対する不信任決議案が可決されたのが9月19日の事でした。それから6日間が過ぎました。規定では、10日以内に辞職または議会を解散しなければ自動的に失職するわけです。
斎藤知事は、9月24日の登庁時の記者会見で「意志はだいぶ固まってきているが、重い決断なのでしっかり考えて決めたい」と話しています。また、平日にできるだけ意志を表明したいという意向も述べられていますので、9月27日(金)までは最低でも斎藤知事の決意表明や進退を明らかにする言葉はわからないでしょう。
9月27日に知事が出す結論は「失職」の道を選ぶというものだと私は考えています。再選については明言せずに28日(土)、29日(日)に失職の道を選んだことについてメディア出演を繰り返し、知事選に備える様に思います。
いずれにしても、9月30日には失職または辞職が確定します。議会の解散選挙があるかないかは置いておいたとしても、50日以内に知事選挙が実施されます。早くとも11月に次の知事が決まるわけです。
本来であれば、来年7月に任期満了に伴う知事選挙が行われる予定でしたが、約10カ月前倒しての選挙となります。いずれにしてもまだまだ兵庫県政は斎藤元彦という一人の権力者の対応により停滞することは避けられません。山積する県政の課題の中には万博関連の事業もあるわけですから、他県との共同事業にも支障が出そうです。
維新の会から独自候補
先日の兵庫県議会の維新の会所属議員の会合で知事選に向けて候補者の擁立について検討がなされました。そこで「独自候補を出せるかどうかは展開次第だが、擁立できるよう努力したい」という言葉があったようにここのところの維新の会の候補者の連敗や不戦敗で大変に慎重になっているようです。
先輩からのアドバイスをどうとらえるか
「県民の声に耳を傾けて判断してください」このアドバイスは、この3連休に全国知事会長の宮城県村井知事から斎藤知事にメールで送られた言葉です。この言葉に返事はなかったようです。
県民の言葉とはどのようなものなのでしょうか。それが具体的に形になるのは知事選挙なのでしょう。村井知事は、県民の声を代弁している一人一人の議員全てから不信任決議を突き付けられたことを県民の意見としているのかは定かではありませんが、権力者が法令違反をしていることを是正し、しかるべき謝罪と撤回を行い、その上で次の行動を選択することを促しているように感じます。
一度知事を辞めて県民の判断にゆだねるという行為をとる場合に県民は、知事が県政を混乱させたことへの責任を問うているのでしょうか。私は、持論を展開し、過ちを認めずに謝罪もせずに失職を待っている姿にNOを出す様な気がしてなりません。
彼が完全なかたちで失職した後に待っているのは、故人への謝罪なのか恨み節なのか、今こそ彼の口から今回の問題の発端である間違いだらけの初動への正しい判断をしかるべき機関が判断を下すべきだと感じます。