スポーツ通訳の重要性と存在感
前回のnoteでビーコルのファンイベント「出港式」について書きましたが、その中で一切触れていなかった重要な人物がいます。それが、ビーコルの通訳を務める「澤地サミュエル ジュニア」さんです。
澤地さんは2013年から2023年までバスケットボールのプロ選手として活躍し(今も3×3で現役されてる?)、通訳としては現在のビーコルをはじめ、これまで2つのチームでその仕事をされています。選手としてプロの経験が長く、また直近までプレーされていたことにより戦術理解に基づいた的確な通訳ができる点が澤地さんの大きな強みなのではないでしょうか。
例えば、短時間でヘッドコーチの指示を選手に正確に伝える際、ただの言語の翻訳では不十分です。通訳がその戦術やゲームの流れをしっかりと理解していないと、肝心のメッセージが選手に正確に届かないのです。また、言葉を多くすればいいわけでもなく、短く端的に、わかりやすく、かつ内容に不足がないことが求められます。
新たに加わった外国籍選手にとっての通訳の存在
特に、新たにチームに加わった外国籍選手にとって、通訳の存在は非常に大きなものです。単に選手間のコミュニケーションを支えるだけでなく、通訳自身の人間性も重要な役割を果たします。選手と通訳の間には、当然ながら「合う・合わない」があります。言葉の壁だけではなく、信頼関係やお互いの性格の相性も重要な要素となるのです。
もちろん、選手自身が英語などを話せることが理想ではありますが、実際には日本語という言語の特殊性や、日本の地理的要因もあり、日本人の大部分は義務教育で英語を学んでも会話が難しいという現実があります。だからこそ、経営者やチームとして適切な通訳を選ぶことの難しさがあるのではないでしょうか。選手との相性、戦術理解、そしてその場での対応力が求められる通訳は、単なる言葉の橋渡し役以上の重要な存在だと思います。
言葉を伝えることの難しさ
正直、私自身、日本語でさえ同じ意味を正確に伝えることの難しさを感じます。上司から私へ、そして私から後輩へとオーダーを伝える際、果たしてどれだけの情報をこぼさずに、正確に伝えることができているのか。時には、自分の主観や思い込みが入りすぎてしまうこともあります。だからこそ、短時間で的確に、さらに深いニュアンスを伝える必要がある場面では、言葉選びはとても重要です。なんだったら、言葉選びをする以前に他に意識が行ってしまっていたら話なんて上の空で、上司の言葉は右から左へ流れていってしまいます。(今日、ゴムが緩くなったパンツを履いてきてしまったばかりに半ケツ状態になったズボンの内側が気になって、上司のオーダーどころではなかったことは内緒にお願いします。)
また、言葉は文字とは違い、声色や声量、スピード、抑揚といった非言語的な要素も含めて、伝わり方が変わってきます。考えれば考えるほど、スポーツ現場での通訳の重要性がどれほど大きいかがわかります。
澤地サミュエル ジュニアさんの話し方に感じること
ここで一度振り返ってみてください。澤地さんの話し方って、穏やかで聞き取りやすいだけでなく、実は少し平坦なトーンだと気になることがありませんか?これは、決して悪い意味ではなく、良い特徴のように思えます。同時通訳なので、発話者が隣にいるため同じテンションならまだしも独自の温度感はいらない。もし澤地さんの話し方がすべて語尾が上がっていたらどうでしょう。まず下の画像を20秒ほど見つめてからスクロールしてください。
想像してみてください。
「健太がボールまず受けて切り込んでぇ〜、マイクがスクリーンして昂矢がフリーになったら、あとは打ち方次第〜♡♡♡」☝️☝️☝️
内容入りました?おそらく文章の後半はリアルにIKKOさんボイスになってませんでしたか?
嘘みたいに内容は頭に入らず、聞き手は違和感に意識が向いてしまうことでしょう。それほど、言葉のニュアンスや抑揚の調整は、通訳にとって非常に重要な要素なのではないでしょうか。
スポーツ通訳の役割とその重要性
スポーツ現場における通訳の役割は、単なる言語の翻訳を超えています。戦術理解にとどまらず文化や価値観の違いを理解し、選手やコーチが求めるニュアンスを正確に伝えることが重要です。特にバスケットボールのようなスピーディなスポーツでは、短い時間で情報を正確に伝えなければなりません。もしその内容が正確でなければ、試合中のパフォーマンスにも悪影響を及ぼす可能性が高まります。澤地さんのように、直近までのプロ選手としての経験を活かした深い戦術理解があってこそ、的確な通訳が可能になるのではないでしょうか。どうぞ、ラッシさん、ユッカさん、クラークさん、マイクさん、ダミちゃん、キーファーさんをよろしくお願いします。
スポーツ通訳になるためには?
ところで、スポーツ通訳になるには、語学力はもちろん、スポーツそのものへの深い理解が不可欠です。英語を学習するだけでは無くバスケットボールに限らず、そのスポーツの専門用語や戦術などその仕事に精通していることが大前提で、選手やコーチと同じ場所に立ちながら、黒子としての役割を全うすることが求められます。澤地さんがプロ選手としてのキャリアを持つことが、彼の優れた通訳スキルの大きな理由のひとつといえるのではないでしょうか。
試合やインタビューの場面では、ぜひ澤地サミュエル ジュニアさんにも注目してみてください。彼が選手たちの言葉の橋渡し役として、どれほど重要な役割を果たしているか、きっと新たな視点で感じ取ることができるはずです。
ただ、黒子にしては見た目が一番目立ってる(海賊の通訳らしくカッコよくて好き)
しかし、通訳できる人の脳みそってどうなっているんでしょうね。そもそも日本語と英語の構造が違いすぎて、話している人が話している最中に通訳し始めているけど着地が変わっちゃうことってないんでしょうか。
英語→結論ファースト
日本語→結論あいまいになりがち
英語→主語はっきり
日本語→主語言わないこと多め
澤地さん、いつか通訳しているときの頭の中がどうなっているかについて教えてください!
さぁ、開幕まであと5日!横浜ホームまで12日!
手洗いうがいをしっかりして、食事と睡眠は良質にとって、体調管理を万全にシーズンへ突入しましょう!Go!B-COR!To The Bone!
ビーコルのある生活って素晴らしい!