ポケSV対人デビュー記Vol.4 ~ゆけっ、カットロトム! 初の対人戦であったシーズン1の感想~
前回の続きです↓
前回は完成したPTで人生初の対人戦に挑み、その結果と今後の課題を書きました。
今回は…
・PT改善後の結果
・シーズン1の感想
以上について書きます。
キノガッサ対策としてカットロトムを選ぶ
デビュー戦で最も脅威だと感じたポケモンがキノガッサでした。
そのキノガッサへの対策をPTに仕込んでみます。
キノガッサの対策方法はいくつかあります。その中でもっともメジャーなのが、草タイプで対抗すること。
キノガッサの強さは命中100の眠りワザ「キノコの胞子(以下、胞子)」に依存しています。しかし胞子には弱点があります。このワザ、草タイプのポケモンには一切効かないのです(実際はもう一つキノガッサの得意な戦術がありますが、それは現在ほとんど使われていないようです)
草タイプは“粉ワザ”を一律無効にするというタイプ特性があります。胞子もその対象であり、他に眠り粉や痺れ粉なども草タイプには効きません。
キノガッサの最もよく使われる戦術は、相手ポケモンをまず胞子で眠り状態に。無防備になったところに攻撃ワザを連発する…というもの。キノガッサは攻撃こそ高いものの、素早さや耐久はそれほどでもありません。そのため純粋なダメージレースでは負ける可能性が高く、だからこそ胞子での眠り状態を狙ってくるようです。
キノガッサが出てきたら即草タイプに交代することで、胞子を無効に。その後は苦手なダメージレースへと持ち込むことで、キノガッサを対策することができます(これは一例で、他にも多様な対策があります)
そこで草タイプポケモンであるカットロトムをPTに入れ、キノガッサを対策することにしました。
なぜ、カットロトムを選ぶ?
カットロトムはロトムをフォルムチェンジさせたポケモンです。
ロトムはアイテム「ロトムのカタログ」を使用することで、いくつかのフォルムにチェンジします。それぞれが弱点の少ない複合タイプを持っており、よく使われるポケモンのようです。
カットロトムはそのフォルムチェンジ後のロトムの一種。電気×草のロトムです。
他にも草タイプのポケモンはたくさんいます。なぜカットロトムを選んだのですか?
まず特性「浮遊」により地面タイプを無効にできるのが良い点だと感じました。
地面を苦手とするドドゲザンをリーダーとしているため、そのカウンターとして有効っぽいからです。特殊アタッカーであることもプラスであり、カットロトムを選ぶに至りました。そのほか、これまたドドゲザンチームの弱点である電気に強いことも嬉しいポイントです。
ただしカットロトムにも弱点はあります。
キノガッサに強い一方で、カットロトム自身もキノガッサに対する有効打を持っていない点です。
カットロトムは草×電気タイプですが、実は草ワザはリーフストームしか覚えません。リーフストームは威力130の強烈な草ワザですが、使うと特攻がガクッとダウンする…と、デメリットもあります。
その他にロトムが覚えるワザは大半が電気。他にゴースト、悪をいくらか覚える程度で、いずれもキノガッサへの有効打にはなりません。
頼みの綱である草、電気ワザは同じく草タイプであるキノガッサに相性で半減され、ゴースト、悪も強力な技は覚えない。カットロトムはキノガッサを止める力を持っていますが、カットロトム自身もまた止まってしまうのです。
そこで、やや遠回りではありますが、状態異常を使ってキノガッサを倒すことにしました。
鬼火×たたりめのコンボを狙う
ロトムの大きな強みが、豊富な変化ワザです。
電磁波、鬼火などの状態異常ワザに加え、相手と持ち物を入れ替えてしまうトリック、後続のサポートになる光の壁、リフレクターなど。使い勝手の良いワザをいくつも覚えます。
中でもキノガッサに有効なのは、やけど状態にしてしまう鬼火です。
これは意外な点ですが、実はやけど状態になったポケモンは物理攻撃の威力がダウンします。なんと通常の半分しかダメージを与えられなくなります。キノガッサは物理攻撃に偏っているため、鬼火でやけど状態にして強みを潰します。
またロトムが覚える数少ないゴーストワザに、たたりめがあります。これは状態異常を負っているポケモンには威力が2倍になるワザです。まず鬼火でキノガッサをやけどに。それで引くなら良し、対抗してくるならたたりめで撃破を狙います。
実際に改良したPTは以下です。
変更点は6つあります↓
・なかなか有効に働かなかったオーロンゲout→キノガッサ対策のカットロトムin
・エンニュートの持ち物を防塵ゴーグルに。ワザは悪だくみ→竜の波動に。
・シロデスナのワザを砂集め→鉄壁に。持ち物をものしりメガネ→やわらかい砂に。
・ドドゲザンのワザをハサミギロチン→不意打ちに。
カットロトムの参加他、いくつかのワザも入れ替えています。使いどころが見えなかったワザをより使いやすいワザに。
加えてエンニュートの持ち物を防塵ゴーグルにし、ウェーニバルチームのキノガッサ対策をより強くしました。
実際の結果は?
カットロトムはキノガッサ対策に有効でした。ただ、キノガッサを強く意識したぶん、他の場面では使いどころに困ることが多かったです。
案の定、カットロトムはキノガッサに有効です。特に良いのが、相手がキノガッサを出したのを見てから交代しても強い点。
相手が交代読みをせずに胞子を使った場合は無効にできるため、ノーダメージで有利な展開に持ち込めます。対する相手は不利を見て交換する可能性もありますが、どんなポケモンであっても鬼火がマイナスに働くことはまずないため、安心して行動できます。
ただ難点としましては、キノガッサ対策を意識している分、そうでないポケモンと戦った場合にすることがなくなりがちでした。
相手もカットロトムに強いポケモンに交代してくることがあり、そうなると途端に攻め手がなくなります。ワザを放電→交代ワザであるボルトチェンジにした方が良かったかもしれません。ポケモン1体の対策にポケモン1体を選ぶことのリスクを感じました。
シーズン1の雑感…初心者でも十分に戦えるし、勝てる
このカットロトムを入れたPTで対戦をするうち、シーズン1が終了しました。最終的な戦績は以下です。
こんなに勝てるとは思わなかった…と感じています。
筆者は趣味で格闘ゲームを遊びます。ただ腕前は下の中レベルで、10回に1回勝てるかどうかです。その点、ポケモンは対人戦への初挑戦であるのに50%くらいの勝率でシーズンを終えられたのは驚きでした。
手玉に取られて悔しい試合もありましたが、同じくらい対等に渡り合えているシーンもありました。読みが刺さることもいくらかあり、運ではなく駆け引きで勝利したと感じる試合は少なくありませんでした。
初心者の私でも「?」が浮かぶ戦いをする相手もおり、そのような意味で多様で、自由に対戦を楽しむ層がいるのだと思います。上にいくほど少なくなるでしょうが、少なくとも下位ランクで対戦をするぶんには、ハードルを感じる必要はないと言えます。バランスをとってPTを組めば一方的な――3タテで何もできずに負けてばかり…なんてことには、まずならないでしょう。
PTをいくらか再編成して、シーズン2でも対戦を続けます。
次回はそのPT案になります。多分。