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ポケSV対人デビュー記Vol.5 ~新PT完成、しかし即解体、その理由…~

前回の続きです。↓

前回はPTにキノガッサ対策のカットロトムを投入。そのPTを試している内にシーズン1が終了…まで書きました。

今回はシーズン2で使うPT案と、その具体的な構成を書きます。が、実はこのPTは既に解体しています。解体までの道筋も含めて書きます。

キノガッサ、ひいては草タイプに強いPTを組む

シーズン1で大きな課題になったのが、キノガッサへの対策でした

そもそもポケモン対人戦の経験が全くないため、キノガッサの強さがどのようなものであるか知りませんでした。いざ対戦をしてみるとキノガッサに完封されるケースが続出。慌ててキノガッサ対策を仕込むハメになりました。

そのため、シーズン2では初めからキノガッサに強いPTにすることを意識してみました。そのための案はボーマンダの投入です。

対策されすぎて減ってきてるらしい

ボーマンダの飛行ワザでキノガッサ、草タイプを対策する

ボーマンダはダブルウィングという飛行ワザを覚えます。これはキノガッサキラーと言ってもよい性能のワザです。

威力は40と控えめですが、特筆すべきは2回攻撃である点。キノガッサは耐久が低いポケモンです。それを補うために気合のタスキを持っていることが多いです。気合いのタスキはHP満タンのとき、1ヒットまでならどんな攻撃でも耐える効果の持ち物です。そのため、2回以上ヒットする(みだれひっかき等)ワザには実質無効化されてしまいます。

キノガッサは草・格闘の複合タイプであるため、飛行ワザが4倍弱点です。ダブルウィングならばキノガッサの弱点を突きつつ、しかも気合のタスキを無効にできます。

またキノガッサ以外にもマスカーニャなど強力な草タイプと戦う場面は多かったため、その対策としてボーマンダを入れて見ることにしました。

ドドゲザンとボーマンダを組ませてみる

ではPTのどこにボーマンダを入れれば良いでしょうか?

今回は相性の組み合わせが良好であるドドゲザンと組ませてみることにしました。ドドゲザンはシーズン1でも使って育成済みのため、手間も省略できます。

鋼・悪の複合であるドドゲザンの弱点は炎、地面、格闘です。そしてボーマンダはドラゴン・飛行であるため、これを全て半減以下におさえることができます。シーズン1ではギャラドスと組み合わせて使っていました。しかしギャラドスは飛行タイプでありながら飛行ワザをあまり覚えないという欠点があり、あの構成ではキノガッサへの対策にはなりませんでした。

ただし、ボーマンダを投入することにより、PTに新たな弱点が生まれます。

氷タイプです。

氷弱点をカバーしたいが、炎タイプは選びづらい

飛行・ドラゴンであるボーマンダは、共通する弱点である氷が4倍弱点です。

ドラゴンと言えば氷に弱い…とは赤緑からの伝統ですが、ボーマンダはそれが特に顕著です。そしてドラゴンタイプは多くのプレイヤーが意識して対策をしているはずです。ボーマンダを選ぶ以上、氷ワザへの対策は必須と言えるでしょう。

そのため、ドドゲザンとボーマンダに続く3体目は、氷タイプに強いポケモンを選ぶことにしました。ドドゲザンの鋼ワザでも氷タイプの弱点を突くことは可能ですが、よりはっきりと氷を意識したポケモンが欲しいと感じました。

氷タイプの弱点と言えば、炎タイプです。ラウドボーンやソウブレイズなど、新ポケモンにも強力な炎タイプは多く、氷対策としては真っ先に名前があがるでしょう。しかし、今回は炎タイプは除外する必要があります。

なぜでしょうか?
氷タイプでありながら炎に強いポケモン、セグレイブがいるからです。

セグレイブは氷・ドラゴンの複合タイプです。このタイプは氷の弱点である炎をカバーするうえ、セグレイブは炎タイプキラーともいえる特性、ねつこうかんを持っています。

ねつこうかんは、以下の二つの効果を合わせ持つ特性です。

・炎ワザを受けたとき、攻撃を1段階上昇させる
・やけど状態にならない。なっても回復する。

炎ワザを無効にするわけではありません。しかしセグレイブの元々高い攻撃が更に上昇してしまうのは避けたいです。セグレイブはその高い攻撃から氷ワザを放ってきます。これはボーマンダにとって脅威で、特性により炎タイプでは対策できません。

セグレイブはシーズン1でもよく見かけたポケモンです。氷タイプへの対策を炎タイプに依存するのはキケンだと考えました。

そこで選んだポケモンが、ドータクンでした。

ドータクンの耐性で、氷ポケモンの動きを封じる

ドータクンはエスパー・鋼の複合タイプと特性により、苦手なタイプが少ないポケモンです。

セグレイブが得意とするドラゴン、氷はいずれも半減。加えて地面ワザを無効にする特性、ふゆうを持っています。元々防御、HPに秀でたポケモンでもあり、セグレイブにとってはほとんど有効打を与えられない面倒な相手と言えるでしょう。鋼ワザで逆に弱点をついてやることも可能です

ボーマンダの苦手をドータクンがカバー。

・ドドゲザン
・ボーマンダ
・ドータクン

この3体でひとまとまりのPTとすることにしました。

これは失敗でした(詳細は後述)

氷タイプに強いリーダーを基準に、残り3体を選ぶ

いくらドータクンでカバーできるとはいえ、ボーマンダが氷タイプに弱いことは変わりありません。

そのため、残り3体は氷タイプにめっぽう強いリーダーをまず選び、それを基準に決めることにしました。

そうしてたどり着いたポケモンが、マリルリです。

マリルリは水・フェアリーの複合タイプです。これはセグレイブへの強烈なカウンターと言えます。水は氷を半減し、フェアリーはドラゴンを無効にします。相手PTがセグレイブをリーダーにしていそうな場合は、このマリルリを基準にした3体を選出すると良さそうだと感じました。

マリルリの相棒として、ドラミドロを選ぶ

マリルリの弱点をキレイにカバーするポケモンが、毒・ドラゴンの複合タイプであるドラミドロでした。

マリルリの弱点は毒、電気、草です。ドラミドロはこれを全て半減、草に至っては1/4にしてしまいます。打ってつけの相性を持つポケモンで、すぐに決定しました。

AIの力を借りて最後の一体、ハピナスを選ぶ

タイプ相性はカバーし合えているぶん、最後の一体を何にするかは悩みました。そこで、AIの力を借りて見ることにしました。

なおまる(@naomaru0526)さんが作成、公開しているPT構築AI「AI Team Builder」を使います。

「AI Team Builder」はPTの決まっている要素を打ち込むだけで、残りをAIが自動で選出してくれるツールです。ポケモンは構築の選択肢がTCGばりに多いゲームであるため、これは有難いです。

AIが選出してくれたポケモンが、ハピナスでした。

正直ハピナスがどのような理由から相性が良いのかは不明ですが、これ以上考えても仕方ないと判断し、ひとまずPTを組んでみることにしました。

繰り返しますが、この判断は失敗でした。
ただし「AI Team Builder」が悪いのではありません。全て私自身のミスです。優れたAIも指示する側がポンコツでは、その力を十二分に発揮できません。

実際のPTがこちら

画像を取り忘れたので↑

それぞれを解説します。

ドドゲザン

性格:いじっぱり(攻撃↑ 特攻↓)
努力値:攻撃、HP
持ち物:とつげきチョッキ
技:アイアンヘッド/ドゲザン/不意うち/瓦割り
テラスタイプ :飛行

シーズン1と変わっていません。

ボーマンダ

性格:いじっぱり (攻撃↑ 特攻↓)
努力値:攻撃、素早さ
持ち物:ヤチェの実 (一度だけ氷ワザを半減)
技:ドラゴンクロー/地震/ダブルウィング/龍の舞
テラスタイプ :鋼

十分な素早さを持っていると感じたため、性格はいじっぱりを。かりに上げてもマスカーニャには勝てませんし、同じドラゴンタイプはやはり素早さを上げてきているだろうと予想。性格で上げても速度差は変えられないと判断しました。持ち物は…正直よくわからなかったので適当に。簡単に変更できるので、この時点ではあまり深く考えていませんでした。結果から言えばほとんど意味がありませんでした。

ドータクン

性格:ずぶとい(防御↑ 攻撃↓)
努力値:HP、防御
持ち物:ゴツゴツメット
技:光の壁/ステルスロック/ボディプレス/アイアンヘッド
テラスタイプ :鋼
特性:ふゆう

セグレイブほか、ドドゲザンとボーマンダが苦手な相手に対して出し、ゴツゴツメットで削る、ステルスロックを使うなどしてサポートします。特殊アタッカーには光の壁での対抗を狙いました。

マリルリ

性格:いじっぱり(攻撃↑ 特攻↓)
努力値:攻撃、HP
持ち物:オボンの実(HP回復)
技:じゃれつく/アクアジェット/アクアブレイク/ばかぢから
テラスタイプ :フェアリー
特性:力持ち

氷タイプが中心の相手に対する第二のリーダーとして。特にセグレイブにはとても有利です。特性も合わせて高い攻撃が特徴。

ドラミドロ

性格:ひかえめ(特攻↑ 攻撃↓)
努力値:HP、特攻
持ち物:こだわりメガネ
技:流星群/ヘドロ爆弾/龍の波動/どくどく
テラスタイプ:水
特性:てきおうりょく(隠れ特性)

マリルリが苦手なタイプを全て半減以下にします。タイプ一致ワザの威力を更に引き上げる特性てきおうりょくは、隠れ特性。貴重なアイテム、特性パッチを使う必要がありますが、残しておいても仕方ないので思い切って使用。もともと高い特攻を活かすためにこだわりメガネを持たせました。この場合、どくどくは不要でした。

ハピナス

性格:ひかえめ(特攻↑ 攻撃↓)
努力値:防御、特攻
持ち物:食べ残し
技:マジカルシャイン/ハイパーボイス/タマゴ産み/地球投げ
テラスタイプ :格闘
特性:天の恵み

AIが選出したポケモン。この段階ではどのように使うかのイメージが定まっていなかったため、ワザは技マシン無しで覚えられるもののみにしておきました。ずば抜けたHPと平均以上の特防が特徴で、もはや過剰気味であるため、努力値は一転して低すぎる防御に回すのが一般的なようです。

実際に回してみた結果…穴だらけのPTであったことが判明

冒頭にも書いた通り、このPTは既に解体しています。実際に回してみた結果、想像以上に扱いが難しく、また穴だらけの多いPTであったからです。

ハピナス、ドラミドロの扱いの難しさ

まず失敗だと感じたのは、ハピナスやドラミドロなど、クセのあるポケモンを採用してしまったことでした。私にはまだ早い印象を受けました

ドラミドロの構成↑

ドラミドロはてきおうりょく+こだわりメガネによる、高威力の流星群他、タイプ一致ワザが特徴です。その火力はすさまじく、現時点での環境では特殊ワザでは強豪ひしめくドラゴンの中でもナンバーワンのようです。

ただし、それはタイプ一致ワザの威力を引き上げる特性、てきおうりょくが前提となっているため、そうでないワザの威力は途端に見劣りします。そのため、覚えるワザを絞り、こだわりメガネで威力を更に引き上げて撃つ…というのがメイン戦術…なのですが…

まず、こだわりメガネにより場に出た後は一種類のワザしか使えないため、どのワザを使うかの見極めが重要です。そして撃ちたい流星群はドラゴンタイプに効果抜群であるため、ドラゴンを迎え撃つのが主な役割と言えます。

しかし、そもそも相棒がマリルリである時点で、対ドラゴンはマリルリに任せることも可能です。また流星群は使うと特攻がガクッと下がるデメリットもあり、なおさら使うタイミングが難しい。こだわりメガネにより一度流星群を使ってしまうと、その後も流星群を使い続けるか一度戻るかの二択になります。流星群を無効にするフェアリータイプや、そもそも流星群を耐えられる相手には極めて不利であり、その扱いの難しさから、ほとんど有効に活かしてやることができませんでした。

ハピナスも方向は全く異なりますが、ピーキーな性能のポケモンです。

ハピナスは全ポケモン1位の圧倒的なHPと、加えて高水準な特防により、特殊ポケモンにめっぽう強い。例え弱点を突かれようとも特殊アタッカーでの撃破は困難で、そもそもノーマルタイプであるため弱点は格闘のみ。

翻って防御は全ポケモンでも最弱クラス。と言ってもHPがずば抜けているぶん数字ほど弱くないようですが、やはり強みと弱点のはっきりしたポケモンです。

相手にハピナスへの有効打が無い場合、完封すら可能な強さを持つ一方、そうでないならあっという間に倒される。対戦前の3匹を選ぶ段階でハピナスが有効かどうか。あるいはハピナスの苦手を他2体でカバーするような選出をこちらがする必要があります。しかしそもそもがAIに選んでもらったポケモンであり、そのような組み合わせは何も考えていませんでした。

結果、ハピナスを出すタイミングがよくわからない。出しても相手の物理ワザで成す術もない。そのような事態が頻発しました。

ドラミドロ、ハピナスの扱いの難しさにより、対戦を始めて早々に選出を控えるようになりました。あまりに使いどころが見極められないからです。

必然、ドドゲザン、ボーマンダ、ドータクンチームの選出が多くなります。すると今度は、新たな課題が浮かび上がりました。

アーマーガアやブラッキーに、完封される

ドドゲザンチームの弱点は、物理ワザに強いポケモンへの対抗手段を持っていないことでした。

…というか、PT全体で特殊ワザを扱えるのはハピナスとドラミドロのみで、2体は上記の理由により選出するのが怖くなりました。

すると今度は、対物理を徹底したポケモンに手も足もでなくなりました。具体的にはアーマーガア、ブラッキーなどです。

アーマーガアは飛行・鋼の複合タイプにより、弱点の少ないタイプ相性が強力です。

鋼の弱点である地面や格闘を飛行がカバーするため、弱点は電気と炎のみ。半減できるタイプも多く、加えて防御とHPが高めのステータスを持っています。特に物理ポケモンに強く、ドドゲザンやボーマンダでは到底突破できないと感じました。

まずタイプ相性的に抜群を取れるワザを、ドドゲザンもボーマンダも持っていません。アーマーガアは防御を2段階上げる鉄壁、HPを回復する羽休めにより、その硬さは凄まじいものがあります。こちらが攻めあぐねている内に鉄壁を連発。増大した防御を活かしし、使った側の防御を参照してダメージを与えるワザ、ボディプレスでの一撃を狙ってきます。

これには本当に、何もできずに完封されました。何とかしようと攻撃してもろくにダメージが入らず、それどころか持ち物ゴツゴツメットでこちらのHPが削れていく始末。ようやく半分近く減らしたかと思えば、羽休めで回復され…

降参したくなりました。

似たような形で完封されたポケモンが、ブラッキーです。

ブラッキーはアーマーガアほど強いタイプではありませんが、数字上の硬さは更に上をいきます。

とにかく硬い上にHP回復ワザであるねがいごと、防御ワザのまもるでいくら攻撃しても意味がありません。回復されるまえに倒そうと龍の舞などで攻撃を補強すれば、今度は相手の攻撃を参照してダメージを与えるワザ、イカサマで返り討ちにあいます。

アーマーガア同様、降参するしかないような相手でした。

今回選んだ6体は結構頭を悩ませ、ようやく決まったメンバーであったため、まるで通用しなかったのはショックでした。特性パッチも使っているのも痛いです。

タイプ相性だけで6体を決めず、穴を徹底的に洗い出す

この失敗のそもそもの原因は、タイプ相性だけを見て6体を決めたことだと考えています。

ドドゲザンとボーマンダはタイプ相性は抜群ですが、どちらも物理アタッカーとして育てた場合、アーマーガアやブラッキーに対抗できません。当然、そもそも攻撃してくるポケモンを妨害する役目を持つドータクンも何もできません。

マリルリとドラミドロはタイプ相性はやはり良好です。しかし使えるワザの範囲が狭く、半減はできても有効打は撃てない…みたいな状況が多かったです。ハピナスに至ってはどこでどう出せばいいのか全く分かりませんでした。

タイプ相性を見て選ぶこと自体、間違いではないでしょう。しかしいくらそれが優れていても、そうでない部分に穴はあり、そこに目を向けることがでていませんでした。

では、このPTの穴は一体何なのか?

次回、それを探るための試行錯誤を書きます。多分。

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