薬物依存症は、心の病気ではなく、からだの病気
いっぱい社団法人DMWの臨床心理士つねちゃんです🤗
今回は、依存症について、
特に薬物依存症について、
紹介しようと思います。
もし、この記事が役に立った!
と思った方がいましたら、
ぜひ大切な人や必要な人に
シェアしてもらいたいです。
知るだけで、楽になる人もいます🤗
薬物依存の状態とは⁉️
さて、薬物依存症、
と聞くとどんなイメージでしょうか。
薬物依存といってもいろいろあります。
覚醒剤依存症、大麻依存症、脱法ハーブ依存症、
あるいは、
処方薬依存症(例えば、睡眠薬、安定剤、鎮痛剤、下剤、などが多いです)、
あるいは、アルコール依存症、
これも一種の薬物依存ですね。
アルコールもお酒も薬物ですからね。
タバコも薬物ですね。
あとハードワーカー(仕事依存)に多いですが、
栄養ドリンク依存、
あるいはカフェイン依存もありますね。
誤解してほしくないのは、
病名をつけたいのではありません。
「私は毎日栄養ドリンクを飲んでいるけど
薬物依存なの⁉️」と思ってほしい、
そういう意味では全くありません。
我々の生活している中には、
何かしらの「クスリ(成分)」は
身近にあります。
そして(違法薬物はもちろん使用自体よくないのですが)、
クスリをうまく使いながら
環境に適応する人は多いことでしょう。
より良い生活のために、
より良い仕事のために、
「クスリ」を使っていたはずが、
いつの間にか、、、
「クスリがないと生活や仕事ができない」
「生活や仕事をするには[このクスリ]しかない」
という風に、いつの間にかなってしまう‥
そうなると、手段が目的になってしまう、
という状態ですね😢
冷静に考えたら、
あるいは依存状態になっていなければ、
より良い生活のためには、
より良い仕事のためには、
「そのクスリ」以外にも目的に到達する手段は
あるはず、とわかるのですが、
神経が高ぶって依存状態になっているときには
わからなくなってしまうのです。
つまり、薬物依存の状態とは、
より快適なコンディションを作って生活をするために
クスリを使い始めたはずが、
「もうコレがないと生活できない」
「コレを使うことが人生の目的」
みたいな「からだになってしまっている」のです。
薬物依存は「こころの状態」ではなく「からだの状態」
このように、薬物依存には、
「優先順位が乱れてしまう」という特徴
があるんですよね。。。
ただ、、、
優先順位って「頭」でしますよね。
「考えて」しますよね。
そして、「その人の価値観」が影響しますよね。
そのため、
「何よりもそのクスリが最優先」となっている人は、
「そのように考える人」
「ソレを優先する人格」
「家族や仕事を優先しない価値観をもつ人」
と、見られてしまうことが多いのです。
あるいは当事者自身も、
そのような人間になってしまったのか⁉️と
思いがちなのです。
そこの誤解を今回は指摘したいのです。
つまり、
生活や人格がそうなったのではなく、
本人がそのような価値観や倫理観に
意志をもって変えたのではないのです。
実は、
自律神経(特に交感神経過剰作用)が、
アンバランスになり、
結果的に優先順位が乱れている
のです。
支援者や周囲の方々の
ご理解してもらいたいところは
この点なのです。
本人が好きで好んで主体的に
優先順位を変えている、のではないのです。
落ち着かないからだ(と脳の状態)から、
結果的にそのような優先順位になり
生活や仕事の支障を
きたしてしまっているのです。
本人の中に
「本来の優先順位」と
「症状ゆえの優先順位」が
混乱し渾沌とし、葛藤状態で苦しいのです。
「症状」と「本人」を分けよう
愛する家族がいても、大事な仲間がいても、
コツコツ積み上げた業績があっても、
どんなものよりも「ソレ(クスリ)」が優先される「からだ と脳」になってしまう・・・
想像してみると怖くないですか?
性格や人格は関係ないのです。
大人しい人でも
穏やかな人でも
エネルギッシュな人でも
明るい人でも
人情味がある人でも
どんな人でも
自律神経のアンバランスや
過酷な生活習慣によって
「依存状態」になってしまうんです。
頭(理性)ではどう考えても、
こっちの方が幸せで、
社会的に生活もできる、
そうわかっていても、
からだ と脳みそが、
「アレ」にしか関心が向かない・・・
孤独感を感じませんか?
自分を信じられなくなりませんか?
自信なくしませんか?
人にわかってもらえないと
自暴自棄になりませんか?
こんな例えをよくします。
こんな車に乗ってしまったら、どうでしょう?
アクセルを踏んでも20キロしか進まない
ブレーキを踏んでも100メートル先まで行ってやっと止まる・・・
ハンドルも重たくて効かない、むしろ逆方向に回ってしまう・・・
あそこに辿り着きたくて車に乗っているのに、勝手に・・・
極端な表現かもしれませんが、
まるでそういう車に乗っているような状態とも言えます。
そういう「からだ (脳)」に乗っている状態。
本人は苦しいんじゃないか?と想像できるんじゃないでしょうか。
覚醒剤依存症、大麻依存症、
その他、違法薬物を使用したこと自体を
肯定しているわけではありません。
アルコール依存症の人が
飲酒運転をやめられないときもあります。
窃盗症(クレプトマニア)という依存症もあります。
これら全て、
法のもとで裁かれるべきですから、
悪いことをした、
ということに対しては罪は償うべきです。
ただ、
再犯や再発を防ぐ
ということを考えたときは、
それだけでは不十分の場合が多いです。
このような話題は、結構センシティブな話題なので、
あくまで我々のような仕事をしている人からみたら、という話です。
【支援】という枠組みで考えた場合、
「本人」と「症状」を分けるということが必要
と我々は考えます。
そうなったときに、
運転手と車(本人と症状)
という例えが役に立つんじゃないかな
と思います。
このような例えで、
薬物で困っている人へ話すと、
ご自身を客観的に振り返るきっかけになるようです。
私は薬物が止められない人は、ある意味被害者だと感じる事例に多く遭遇します。
「薬物を勧めて儲けている人々」からの被害者と言いますか。。。
詐欺の被害者と心理が似ていると言いますか。。。
ある回復者の方が言ってました。
「日本は検挙率世界一、回復率世界最低」と。
例えば、
芸能人の方が薬物で逮捕されると、
やっぱり報道が「ソレ」一色になりますね。
本人だけをバッシングする「風潮」を作り出していることを
報道側も自覚してほしいものです。
以上のように
「(薬物)依存症」の状態を理解してもらうために
「症状」の説明と
その「症状と本人を分けることの大切さ」について
述べました。
繰り返しになりますが、
今回の記事の内容が「役に立った!」「いい気づきになった」と
感じていただけたら嬉しいです。
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