はじめに —投稿動機と自分語り—
就職活動に失敗し、社会人になり損ねたのが22歳のころ。数年間右往左往していた私ですが、20代も半ばを過ぎたころに意を決して「農業」の世界に足を踏み入れることにしました。
一念発起して個人農家になった、というわけではありません。農事組合法人への就職、いわゆる雇用就農というやつです。
これは、当時の「農業に携わりたい自分」と「きちんと会社で働いて欲しい両親」のどちらも納得できる就農の形でした。実際、月給制で農業生産を仕事にできるのは、収入の面でとても大きなメリットです。また、学生の時分から目を向けていた「集落営農」の形態をとった法人であることが、私の気持ちの後押しをしてくれました。
そもそも素人がいきなり就農を目指すのはデメリットが大きい、というのが学生時代からの持論だったもので、このご縁は本当に「渡りに船」の一言でした。
* * *
そうして、就農からはや幾年。「お仕事は?」と聞かれれば自信をもって「農業、やってます。」と言えるくらいの農業従事者にはなれたかな、と思っています。
最近は便利なもので、スマートフォンを携えていればもちろん連絡もとれるし、雲行きが怪しければ天気予報を確認できるし、作物に異常が見受けられればその場で検索してあたりを付けられる。あと、単純作業中にはラジオや音楽で気を紛らわせたりもします。
そんな農作業に(文字通りに)明け暮れる生活を過ごしていると、少なからず耳に入ってくる「農」に関する情報やらが脳内の片隅に積り積もって、頭をもたげてくるようになりました。
ビジネス感覚に優れ、社会情勢に敏感な人物であればまた違うのでしょうが、私のような愚鈍な人間でも、業界について最低限の知識やらをポツリポツリと感覚的に理解できる程度には仕事に邁進してきました。この頭の中でグルグルと巡るあれやこれやを備忘録的に自分の考えとしてまとめるのに、このnoteのサービスがシンプルで良いかも、と思い立ってキーボードを叩いている次第です。
* * *
前述したとおり、昨今の科学技術の結晶たるスマートフォンが農作業中は作業のお供として大活躍しておりまして、そこから半自動的に得られる「農」関連の情報やらをネタに投稿をしてみようと思います。
また、一応学生時代は農学部だったもので、就農に至る経緯なんかも掘り下げていけばいくらか文章に出来そうな気もします。
今まで教わった知識をまとめたり、書評してみたり、自分の勉強noteぐらいに使うことからはじめてみます。