3年間のインターンを振り返る
初めまして、伊東と申します!
僕は23卒の学生で、大学1年の冬(2020年の1月)からインターンを始めました。そして、この度、大学卒業に伴い約3年間走り抜けたインターン生活が終了します。インターンでは、FinT、トラックレコード(Colla)、ナレッジワークの3社でお世話になりました。
全ての会社での経験が財産であり、今後の社会人生活の助けになるものだと実感しています。せっかくの機会なので、この3年間の経験と学びを振り返りました。これからインターンを始めようと思っている学生や、上記の3社のいずれかでのインターンや新卒入社を検討している学生の一助になれば幸いです。
FinT
FinTに入社
2020年の1月にFinT社に入社しました。インターンを始める前は、いわゆる普通の学生だったので飲食店でアルバイトをしていました。アルバイトも楽しかったですが、ふと将来のために働いてみた方が良さそうだなというのがきっかけでインターンを探し始めました。そんな中、大学の通学路で唯一インターンを募集していたという浅はかな理由で、事業のこともよくわからないままFinTのマーケティングチームのインターンとして拾ってもらいました。代官山にあるオフィスでCOOのやまぴさんと面接を受けたのですが「みんなPCで仕事してる...社会人だ...」と心からドキドキしたのを覚えています。
入社当時の僕は、タイピングもろくにできない、ビジネス用語も全くわからない(KPI?)、スプレッドシートも使いこなせない状態でした。FinTはSNSを使ったマーケティング支援の会社なのですが、「SNSでお金稼げるの?どうやって?」というレベル。そんな状態ではもちろん全く成果も出せないので、「なんやかんやすぐ成果出せるだろ」という根拠のない自信はすぐにへし折られ、最初の3ヶ月くらいはずっとどうやって辞めようか考えていました。(その時逃げ出さなかったのは僕の我慢強さではなく、辞めたいと言えない僕の弱さが要因だったので、結果としてその弱さがポジティブに働きました)
取り組み
仕事としては、最初はとにかくアウトバウンドでひらすら企業をピックアップしてリスト化しては、片っ端からフォーム営業していました。その隙間時間でひたすら本や記事を見つけて読んではビジネス知識をインプットして、書いていることを真似をしていました。(スタートアップ界隈ではTwitterで情報収集するのが割と当たり前、というのをこの時知り、驚きながらも情報収集用のアカウントを作ってBtoBマーケティングに詳しい人を片っ端からフォローしていました)また、運の良いことに、直属の上長がCOOのやまぴさんだったため、とても近い距離でビジネスのあれこれを学べたというのは非常に大きかったです。
少しずつアウトバウンド施策で成果が出始めてから、転機となったのはマーケティングチームに深津さんという社員の方が入ってくれたことでした。当時流行っていたウェビナーをFinTでもやることになり、深津さんと二人三脚でウェビナーに取り組みました。社内に何の知見もなかったので、Zoomでウェビナー用のリンクを発行するだけで一苦労でした。実際に開催したウェビナーはこちらなのですが、あんまりイケてない(笑)
アイキャッチも自分たちで作ったので、あれやこれやと夜遅くまで揉めた記憶があります。結果としては大盛況に終わり、第二回もすぐやろう!という流れになりました。この辺りから気づけば仕事が楽しくなっており、コロナで大学がオンラインだったこともあり、フルコミットに近い形で働いていました。そこから、組織編成が変わりリソースが増えたことで加速度的に様々な施策に取り組んでいきました。ウェビナー、広告運用、オウンドメディアの運営、LPの改修等々、チームや外部の方の協力を得ながら取り組んでいきました。各施策で反省もたくさんありますが、退職時点では、入社時点と比べるとリード数、商談数ともに約10倍近くになっていました(はず)。
学び / 振り返り
何もできない状態からのスタートだったので、学んだことをあげるとキリがないのですが、中でもインプットとアウトプットを爆速で繰り返して打席に立ちまくることと、ちょっと無理することの大切さの二つが一番の学びでした。何もできないことは当たり前なので、間違ってでも良いからとにかく打席に立ち続けること、自分じゃ難しいかもというチャレンジをし続けることが自分の成長を大きく促してくれたと思っています。その点で、FinTは常にストレッチをかけてもらえる環境でした。組織として個人の挑戦を後押しする文化があるため、読んでもらえばわかる通り、何もできなかった自分に対しても常に身の丈以上のチャレンジ機会を提供してもらいました。(今は大きい組織に成長中ですが)当時はCEOのゆいさんを中心に、事業に対してみんなが前向きで、お互いのワクワクが伝わるような空間でコトに向かって働けていました。たくさん迷惑をかけましたが、初めてのインターン先がFinTで本当によかったです。
ナレッジワーク
ナレッジワークに入社
時系列は前後しますが、2022年の8月からご縁があってナレッジワーク社でインターンすることになりました。インターンではカスタマーサクセスチームに配属となり、アポイントへの同行や事例資料の作成に取り組んでいました。当時は横浜に住んでいたのですが、週3日日比谷に出勤していたので、久々の満員電車も経験できました(きつかった)。振り返るとこの期間は、これまでの経験を活かして働けたポジティブな側面ももちろんありましたが、とても学びの多い期間でした。学びの多くは、スタイル(行動指針)から得られるものでした。
取り組み / 学び
ナレッジワークでは組織全体で行動指針(Act for people / Be true / Craftmanship)が、僕目線でも言い切れるほどに体現されています。行動指針を体現する重要性を身をもって実感できたのは一つの大きな学びでした。例えば、Craftmanship(こだわりを持って)という点では、「インターンだからこれくらいのアウトプットで良いよね」ではなく、役職や年次に関係ない高水準が要求されます。僕は事例資料を作成していたのですが、メンターのhirooさんにFBをもらっては数えきれないほど細かい修正を重ねてを繰り返しており、一つの資料を高いレベルで作成するのはこれほど大変なことなのかと実感しました。例えば、拡大と増大をとっても「この文脈で拡大という表現は適切なんだっけ?」のように言葉一つ一つを意味から考えていました。その甲斐もあって、一通り資料は作れるようになったと自負しています。
また、(インターン時点の)ナレッジワークでは、BizとCorpメンバーで毎日朝会が開催されていました。そこでは全員が自分の役割にとらわれずお互いの業務に対しての確認やアドバイスをしたり、時には厳しく指摘しあうのが日常であり、最初はとてもびびっていました(情けない)。もちろん、目標達成に向けて鼓舞し合うことや、顧客の成功をチームで喜ぶことも多くあり、この点はAct for people(人のため)の体現を強く感じていました。
そして、朝会で飛び交う言葉やKJ(麻野さん)が発言した内容はどれも学びであり、メモをとっていたのですが、中でも印象的だったのは「経営はマインドセット。機会を大切に、オーナーシップをもって会議に参加する」という言葉です。会議で発言する人が一部の人に限られていたシーンのことで、「将来起業したいとか、事業を引っ張りたいという人はたくさんいるけど、自分のマインドセット次第だし、こういう場でガンガン発言できない奴はいつまで経っても経営に携われない」(本当はもっとラフな言い方です)と仰っており、すごく心に響いたのを覚えています。僕自身、事業に関する会議で自分がどれほどオーナーシップを持って参加できているのか?を考えた時に、全然できていないなと反省しました。事業報告の場だったり事業についてディスカッションする場がありましたが、インターンという立場に甘えて、発言したり考えたりすることを憚っていました。自分が考えられることなんてたかが知れてるとも思っていました。ただ、何よりも足りなかったのは考えよう、発言しようとする意識であり、もっと発言を恐れず貪欲に会議に向き合う必要があると再認識しました。記載した内容以外にも、学びがたくさんありました。学びを吸収するのが精一杯で、会社に大きく貢献できなかったのは反省です。
振り返り
優秀なメンバーの中にポツンとインターンとして入ったのでとても不安でしたが、一緒に働いたBizメンバーの方々はみなさん柔らかくて本当に良い方だったのでとても働きやすい環境でした。個人としても、資料作成のノウハウが吸収できたり、トップレベルのエンタープライズセールス / カスタマーサクセスのアポイントに同行できたことは、とても緊張感がありましたが本当に貴重な経験をすることができました。大感謝です!(またご飯連れて行ってくださいmm)
トラックレコード
トラックレコードに入社
2021年の4月にトラックレコード社に入社しました。上述の通り、これまで身の丈以上のチャレンジをさせてもらいましたが「自分、他の会社でもやれるの?」と漠然と考え始め、転職を決意しました。複数社面接しました中で、最終的にトラックレコード社に入社し、CollaのBizDevインターンとして結果的にはマーケからセールス、カスタマーサクセスまで幅広く挑戦しました。僕の入社当時(2021年3月)は、社員0名で経営陣と業務委託メンバーで構成された組織でした。メンバーのほとんどはDeNA出身であり、入社時にも「卒業時にはDeNA新卒2年目くらいの仕事は即戦力でできるようになってもらう」というオファーをいただいていたので、DeNAに入社するくらいの気持ちでした。詳細な入社理由は割愛しますが、「経験豊富なシニアメンバーが多いという成長環境としての魅力」と「急成長中かつこれから事業化していくプロダクトの魅力」の二点が決め手となりました。(代表のTwitterを見つけ、DMで選考のお願いをしました。真摯に対応してもらい今があります。
入社半年間の取り組み / 振り返り
入社後の役割はふわっとしていましたが、事業として「新機能のβ版をリリースする」フェーズだったため、リリースに向けて必要なことを臨機応変にやっていました。入社後は製品リサーチやプロダクト分析など色々なタスクに取り組みましたが、最初に取り組んだプロジェクトはβ版の製品LPのリリースでした。国内外のSaaSプロダクトのLPをリサーチしてはFigmaでプロトタイプ化して、デザイナーと相談してはまた考え直して。本当に手探り状態の中でβ版の製品LPを作っていきました。この辺りで、一通りFigmaを触れるようになりました。ここで学んだことは、デザイナーとあるべき状態の共通認識を揃えること、デザインを作ることが重要なのではなく脳内のデザインのイメージを伝えることでした。β版LPの作成辺りからエンジニアメンバーと働く機会も増え、Devチームと働く上でのマインドの礎を築けました。また、β版のLP作成と並行して、β版を使ってくれる顧客探しに奮闘していました。使ってくれそうな顧客を見つけてはとにかくメールやDMを送り、興味を持ってくれた顧客に機能の説明をしては是非使ってください!とお願いしていました。プロダクトを使ってもらうのはこんなに大変なのか...と実感した一方で、目上の方と話すことに毎回ビクビクしていました(話すのは大抵CEOなのにもかかわらず)。この辺りからセールスノウハウや話し方の勉強を始めました。
そんなこんなで、入社して半年くらいは臨機応変に役割を変え、必要なことはやるという感じでした。β版のLPを作っては売り、顧客の要望や疑問点を持ち帰ってはFAQやプロダクトに反映させたりetc…。SaaSの楽しさと難しさを知り、任された仕事はなんとかしてやり遂げる推進力が身につけられた半年間だったと思います。また、上述の通り、トラックレコード社はDeNA出身のシニアメンバーが勢揃いしており、自分ってどこでバリューを発揮できるんだっけ...と悩んでいた時期でもありました。それでも、振り返れば一定のバリューを発揮できたのではと思っています。それは、特にスタートアップは「やりたいけどやれていないこと」で溢れており、それが表層化されているケースもあれば、誰かの脳内に隠れているケースもあります。その中で。役職や経験関係なく「やりたいけどやれていないこと」を強いオーナーシップで推進していくことがスタートアップにとっては大きなバリューになると気づけたからです。
入社1年目以降の取り組み / 振り返り
その後、Collaの事業責任者として水上さんが入社し、僕個人としては引き続きβ版の顧客探しや正式リリースに向けたサイト / コンテンツ準備に奮闘していました。そして2022年の1月にようやく新機能を正式リリースしました!この時は「ようやくリリースできた!」という気持ちと「これから忙しくなるな!」という気持ちが入り混じっていました。予想通り、リリースから半年くらいはずっとバタバタしていました。
セールスとして問い合わせやトライアルへの対応が求められる一方で、カスタマーサクセスとしてトライアル後も継続利用してくれた顧客の対応が必要になり、はたまたマーケティングとしては継続的にトライアルが発生するような施策の種まきも必要であり、とにかく短期間でThe Modelの各役割を迅速にキャッチアップすることが求められました(実際には役割の垣根を理解しないままがむしゃらにやっていました)。その上これらを水上さんと2人でやっていたので本当にカオスでした。この時は自分の成長など考えずに走り抜けていましたが、振り返れば「はじめてのことも自分で調べて、なんとかやりきる力」が身につけられたと思います。
(数ヶ月経ち)リリース対応が落ち着いた頃、ようやくインターンメンバーが数名入社し、これまで暗黙知でやってきたことを引き継ぐフェーズになりました。前述の通り、直近1年間くらいはかなりカオスな状態であり、あらゆるものが属人化されている状況でした。そのため、これまでは自分自身の成果を最大化することにフォーカスしてきましたが、この半年間では業務プロセスをマニュアル化してチームでできることを最大化することを求められていました。結果として他のインターンメンバーでも運用できる形を実現できたのでとても良かったと思います。ただ、耳の痛い話なのですが「自分の仕事で成果を出すことに貪欲である一方で、周囲を支援したりする意識は低めな印象があります」というFBをもらうことほどには、メンバーの状況を察知して適切なタイミングでコミュニケーションを図ることが不得意でした。言い訳ですが、これは自分が人に何かを教えるということが不得意であることと、長い間個人として成果を出すことにフォーカスしてきたことが要因だと自己分析しています。この点では他のインターンメンバーに申し訳なさはありつつも、対面でのコミュニケーション機会を設けることで解決できた部分も大きくありました。自分以外の成果にも目を向けられるような余裕と視座の高さを持つことが当面のテーマであり、自分の成長余地だと考えています。
一番長い期間お世話になったトラックレコード社は本当に素晴らしい環境でした。大感謝です。Colla、とても良いプロダクトなのでぜひ使ってください。
総評 / 今後について
インターン、とても楽しかったです!読んでもらえばわかる通り、僕は最初から成果を出せるほど器用ではなく、何回も困難にぶつかってきました。経験も多くないので、自分のやり方は正しいのか?と何度も自問自答することもありました。それでも、オーナーシップをもってがむしゃらに取り組んでいればなんとかなる!ということを、僕自身少しは体現できたと思っているので、もしインターンで中々成果が出せず悩んでいる方がいればがむしゃらに頑張ってほしいと思います。
今でこそ大学時代にインターンをすること自体珍しくないと言われていますが、僕のように3年間フルコミットに近い形でインターンしている学生はまだそんなに多くないのではと思っています(良し悪しではなく、実態として)。振り返れば、インターンにフルコミットできた理由は人(組織)に恵まれ、自分も事業に貢献したいと思えたことただそれだけだと思います。運がよかったです。自分のような経験の浅いインターンでも事業に貢献するには、コミット量を増やすしかありませんでした。そのため、感覚としては必要だから増えた、という感じです。
そして、嬉しいことに無事卒業が決まり春から社会人になることが決定しました。大学生活の約3年をインターンに捧げてきましたが、たくさん遊ぶこともできたので全く後悔はないです。(もちろん自分の能力ではなく会社のフェーズが要因ですが)インターンながら特定の職種にとらわれずビジネスサイドのあらゆる職種を経験できたことは自分にとって非常に大きな財産になりました。また、これまでビジネスサイドで奮闘していましたが、春からは心機一転プロダクトマネージャーとして働く予定です。BizからDevに、これまでの経験をアンラーンしながら0から頑張りたいと思います。
長く拙い文章でしたが、ここまで読んでくださった方がいれば本当にありがとうございました!プロダクトマネージャーの(になる)方、インターンを頑張ろうと思っている方、この記事をここまで読んでくれた方がいればお気軽にご連絡いただけると嬉しいです。是非、色々お話ししましょう。
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