書いていない、言っていないことを読み取ってはいけない

前回は、失敗に寛容になれるかという題で能書きを書かせていただきましたが、今回はタイトル通り、書いてもいないことや言ってもいないようなことを勝手に読み取り(当然、読み取った内容は大間違い)、否定をし始める輩について書いてみます。

さて、私がnoteに書くことは常日頃書きたい、と考えていることを書いているのですが、今回のこの内容はどう書こうか頭を悩ませていたものです。
というのは、都合の良い例が存在しないからです。いえ、例自体は山ほど存在するのですが、さてその例を勝手に記述に使って良いものか大変に悩むものです。とはいえ、いつまでも書かないでいるといつか忘れてしまいそうですから、早めに書いてしまうことにしました。ついでに、例は適当な代物を抜粋して書くことにします

さて、この内容、思い当たる人は思い当たりますが、思い当たらない人はもしかすると、対象に当たるような人かもしれません。特に最近はSNSの台頭著しいですから、例は多くありますが、特に「炎上加担者」に対象となる人が多く見受けられます。

例えば、ある人Mが「学生時代にバイトはしない方が良い、目的もなく、時間を無駄にする人がほとんどだから!」と言ったとします。(どっかで聞いたことあるようなお話ですが)
すると、必ずと言っても良いほど、「バイトがないと社会は回らない!」だの、「バイトを馬鹿にしている!」とか、「目的ないわけねえだろwww」とか、「Mは裕福な家庭に生まれたんでしょう、こちとらバイトしないと学生もやっていけない」とかいう、意味不明な返答が返ってくるようです(似たような例がネット上にありますが、実際に起きたこととは関係なく、私が傍観していた内容を例としてあげています。)。

(今、私が書いた「意味不明」という内容の旨に同意できない方はnoteなんか読まずに勉学に励みましょう。あなたも対象者です。)
さて、例の内容について詳しく解説します。まず、Mが言っているのは、きわめて単純で、
・学生時代にバイトはしない方が良い
・多くの場合は目的がないことが多いから
・時間を無駄にすることが多いから

の3点についてのみです。即ち、Mという人の発言に反論するのであれば、
・学生時代にバイトした方が良い
・多くの場合は目的のあるバイトである
・バイトに費やす時間は無駄な時間ではない

ということを中心に述べる必要が最低限でも出てきます。これを踏まえた上で改めて、上で述べた意味不明な返答の内容例を見てみましょう。
①「バイトがないと社会は回らない!」
②「バイトを馬鹿にしている!」
③「目的ないわけねえだろwww」
④「Mは裕福な家庭に生まれたんでしょう、こちとらバイトしないと学生もやっていけない」
…③だけ引っかかりそうなものですが、大してまともに言を述べていません。それ以外の3つに至っては、論外そのもので議論の「ぎ」の字にも踏み込めていないのではないでしょうか。その上、言っていることも浅薄な知識に基づいているものです。
敢えて、この場で反することを短く述べるとすれば、
①だからと言って、バイトした方が良いと言えるわけではない
②誰も馬鹿にしていません。強いて言えば、貴方の発言内容が最も馬鹿です。
③目的の意味わかっていますか?(後日、目的というものについても書く予定)
④それはお金稼ぎをしているというだけで、「バイトしたほうが良い」とは言える理由には全くならない
と他にも言いたいことは出てきそうなものですが、こうなります。
(仮に、上で述べた通りの最低限を満たして反論したところで浅はかな内容にしかならないでしょう、何せ、バイトで得られることの殆どが主体的な学生生活でも十分に得られる内容なのですから、言い合いをすると確実に言い負かされることになります。言い合いにする意味は全くありませんから、誰も言い合いにしようとは考えませんが。)

閑話休題。
さてでは、意味不明な返答がなぜなされるのか、その答えが題名にある通り、「書いてもいないことを読み取る」「言ってもいないことを聞き取る」ような姿勢にあります。それ自体を否定する必要はない、と以前の私は考えていましたが、被害妄想的、もしくは低レベルな枠組みでの客観性に基づかれるならば話は別です。
上の例の②は被害妄想的な無用読み取りの典型例と言えるでしょう。誰もバイトの存在を馬鹿にしているわけではないのに、「バイトはしないほうが良い」という内容の主張を見て、「(バイトはくだらないから)バイトはしないほうが良い」という内容に勝手に変換しているのです。だから、全く成立のしない反論になってしまうのです。

この手の事柄はネットに限らず、現実の小売店なんかでも時たま見かけますが、結論からいうとコミュニケーションを阻害し、場合によってはコミュニケーションが成立しない要因になっています。というより、現に成立していません。従って、この手の行為が最も馬鹿にされ、最も嫌われる要因になっています。

日本人は以心伝心の上手い人種だと言われています。言語からして、ニュアンスを含めるものですし、 顔の表情からある程度その人の状態や考えていること、ことの背景までをも考えてしまいます。それ故に、表面的なことだけでなく、裏面的なことを含めてから物事を考えがちです。これ自体は間違った行為ではありませんが、あくまでも以心伝心を行う中で、存在する可能性のある事実が少なく、高確率で特定の内容を意味している可能性が高いときだけ、正しく物事は進みます。
しかし、存在する可能性のある事実が多い、様々な内容を意味している可能性が高い場合は、間違いや手違いを大いに起こし得ます。
この間違いや手違いを発生させないようにするには、そもそも考えたところで公にしないこと、もしくは相手に確認をとることです。確認も取らずに勝手に相手の主張や考え方を裏面的に考え、それを既成事実化し、勝手に反論する行為は迷惑な行為であり、コミュニケーション放棄に他なりません。
そして、そういった行為を平然とやる人というのは、そういった行為が常態化しているということです。
日本の経団連所属企業が(新卒)社員に求めることのトップ1位がコミュニケーション能力ですし、起業すると会社員以上にコミュニケーションが必要になるため、コミュニケーション放棄が常態化してしまう人はまず碌な会社員でもなければ起業人でもないと予測できてしまいます。レベルが上がるほど、以心伝心に根拠が追加されており、根拠の読み取りはレベルの高い人ほど上手です。
だからこそ、下手な以心伝心はやめるべきですし、やるにしても公にしないほうが良いのです。

今回はここまでです。下手な以心伝心、言い換えて「書いてもいないことを読み取る」「言ってもいないことを聞き取る」行為はコミュニケーション放棄であり、意味なき行為ですので、それらが常態化している方は明日にでもやめることを意識しましょう。

以上

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