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アークザラッド2の解説とボランティアリーダーでRTA in Japan Summer 2024に参加しました

自己紹介

 アジーンと申します。RTAを見るのが好きなリスナーで、2007年頃からPeerCastという配信コミュニティでRTA配信をメインに視聴してきました。その後、2016年に発足したRTA in Japanをきっかけに、RTAイベントにおける解説を請け負う活動を始めました。詳細は以下記事を参照ください。

 解説の活動をきっかけに、各種RTAイベントの運営やボランティアスタッフにも興味を持ち、参加するようになりました。この記事を公開した現時点で、以下のRTAイベントの運営やボランティアを担当しています。

 上記の役割はイベント常設での立ち位置です。その他、各種RTAイベントで、開催時に単発で募集されたボランティアの経験もあります。

前提のお話

 イベント本体の話に入る前に、前提知識としてあったほうが良いと思う話を雑多にまとめておきます。

今回のイベントでやったこと

  • 視聴者(ボランティアリーダーの都合で集中しての観戦はあまりできず)

  • ボランティアリーダー(セットアップと会場管理)

  • アークザラッド2解説(本来予定にありませんでしたが突発)

RTA in Japanの運営体制

 RTA in Japanの運営スタッフは8名で、専業ではなく報酬もありません。本
業としての仕事を持ちながら活動されています、RTA in Japanが一般社団法人化した際の記事がありますので、見たことがない方は参考にご覧下さい。

 また、RTA in Japan Summer 2024 終了後の8/23(金)に、CEDEC 2024というイベントでRTA in Japanがセッションで参加しており、プレゼン内でRTA in Japanがどのような体制で運営されているかの話があったようです。4gamerさんの記事にセッションの内容がまとめられていますので、こちらの記事も合わせてぜひご覧下さい。

RTA in Japanの運営スタッフは僅か8名、一方でボランティアの人数と役割は年々増えています

ボランティアの履歴

 RTA in Japanのボランティアに初めて携わったのが、2019年冬の時です。解説以外でリスナーの立ち位置で他にもイベントに貢献ができる事がないかと考えていたところ、ボランティアスタッフの募集がありました。2019年冬の時は、会場が100人程度収容の秋葉原ハンドレッドスクエア倶楽部、オンラインは同接数が1万人~多いと2万人程度の規模でした。開催期間中は休みを全部入れて全日会場に観客で見に行く予定だったので、そのついでにボランティア活動もできると面白いかなという程度の思いで、全日程全時間いつでも行けますという応募をしたところ、当選しました。ボランティアの役割は同時間帯で受付、配信管理、オーディオの3名体制で、私は配信管理の役割を担当しました。

 2020~2021年のイベントは夏も冬もコロナ都合でオンライン開催のみでしたが、オンラインから仮想PCを操作する形で、配信管理などの技術系のボランティアを担当しました。2022年はnoteが協賛となって会場開催が復活し、技術系のボランティアの役割を担当していました。

 ここまでの間にも、オンライン開催メインとなった時期に視聴者がかなり増えたことで、チャットモデレーターやSNS管理のボランティア役割が追加されました。会場メインの開催に戻った後も、オンラインとのハイブリット開催のため、オンラインの役割は継続しつつも会場の役割として、セットアップ、撮影、会場管理と、回を重ねるごとに役割が増えています。

ボランティアリーダーの創設

 2023年の2月頃に、運営の人手が足りなくなってきており、ボランティアを取りまとめる役割として、ボランティアリーダーを創設するためメンバーに入って欲しいということで運営の方からお声掛け頂き、ありがたくお請けしまして今に至ります。2019年冬からは毎回ボランティアに応募して、何かしらの役割には携わらせてもらっていたのと、当時マニュアルなどが全くなかった状況で、作成から積極的に関わらせてもらったのがきっかけなのかなと思ってます。

 ボランティアリーダーとしての実際の現場の動きは、基本的にはシフトとしては名前を入れずに、可能な範囲で会場に常駐して、その時間のシフトの人から質問などがあった時に対応したり、忙しそうな場面を見かけたら自主的に手伝うなど、割と自由な感じで動いています。私の場合は、セットアップ担当と会場管理担当のマニュアル作成をメインで担当している都合もあり、事前設営日とイベント開始最初の2日間くらいが一番忙しいです。ボランティアの皆さんが動きに慣れてきて、マニュアルの修正もほとんどなくなる中盤から後半にかけては、結構楽になってくるという感じです。

セットアップボランティアの役割

 現在、技術系のボランティア役割は3つで、オーディオと配信管理とセットアップの3種類です。オーディオはその名の通り、オーディオミキサーを操作して、配信に乗るゲームや走者解説のマイク音量を操作します。配信管理は、OBSを操作しての配信用の画面切り替えや、NodeCGと呼ばれるツールでレイアウトに掲載される表示内容の切り替え操作をします。セットアップ担当が私がリーダーを務めている役割で、会場やオンラインにおける走者の誘導、ゲーム機と機材の接続などの、物理的な作業を対応しています。

会場管理ボランティアの役割

 同じくリーダーを務めている会場管理ボランティアの役割としては、会場内の全般的な対応です。今回は主に、走者への機材貸出や練習場所への誘導の対応、水回りの清掃、ビル入口のアテンド対応を実施してもらいました。アテンド対応は当初想定しておらず、イベント開始後に対応の必要が出てきたので、後から追加の作業になりました。

開催前のお話

応募一覧を見る配信

 ここから先の項目は、おおよそ時系列に語っていきます。まずはイベント開始前の話です。RTA in Japanのイベントで披露されるゲームは、走者による応募方式となっています。イベントの3か月前くらいを目安に応募受付が開始され、約2週間程度の応募受付期間、約1か月の選考期間の後に当選発表がされます。今回は、おおよそ以下のスケジュールで動いていました。

 応募方法は、RTAイベントに特化したゲームの応募とスケジュール管理サイトであるOengusが使われています。応募されたゲームは誰でも見ることができるので、応募が締め切られて内容が確定した後に、応募ゲーム一覧を見る雑談配信をさせてもらっています。Twitchのコレクションにまとめていますが、数十時間と途方もない時間があるので、暇でしょうがない方はご覧ください。おまけとして、応募ガイドラインを見る配信、当選発表直後に当選ゲームを見る配信、今回新たに発表されたイベントルールをちゃんと読む配信のアーカイブも含めています。

怪我した

 イベントも近づいてきた7月末頃、完全に私の不注意で怪我をしてしまいました。全治三週間で、イベント期間中はギプス生活がほぼ確定になりました。この記事を書いている時点では無事ギプスは外れまして、怪我自体の痛みはなくなりましたが、ずっと固定していた関係で動かす時の痛みが少しある状態で、あと少しで完全に完治するかなといったところです。

事前設営

8/7(水) 1日目

 1日目と言っても一日中作業していたわけではなく、運営からボランティアリーダーのみに向けて、夜にRTA in Japanの事務所(実質機材倉庫)から車に機材の積み込みだけやっておきたいので、手伝える人は来てくださいという話でした。前述の通り、怪我で運搬の手伝いは厳しいですが、夜で視界が悪いのと、建物から車に運ぶまでのルートで歩道も経由するので、歩行者と接触しないための安全管理くらいは手伝えるかなということで行くことにしました。しかし、積み込み開始直後に雨が降り始めてすぐに土砂降りになってしまったので、作業進捗ほぼゼロでしたが断念して、翌日頑張ることにしました。

8/8(木) 2日目

 1日目がほぼ作業できなかったため、この日が事前設営の実質1日目となりました。翌日8/9(木)はもうイベント開始日ですが、開始時間が過去は12:00だったところ、今回は16:00開始でした。12:00開始だと朝の9:00~10:00あたりで集合しても、開始のための準備ですぐにバタバタしてしまうところ、16:00開始だと余裕もできて、設営的には非常にありがたかったです。

 午前中は怪我で通院していた整形外科にて、ギプスをカットして仮で外してもらいました。お風呂に入る時だけ外して洗ってよいとのことで、それまでは完全に固定されたままでずっと洗えない状態で、この暑い夏ということもあって蒸して痒くなったりと痛みと同じくらい辛かったですが、ようやく緩和されました。

 そして正午過ぎくらいに会場に着きまして、この時点で大きな荷物の搬入や、会場内の大まかなレイアウトは完了していました。後は、機材の設置とケーブル配線あたりがメインで、自分でも手伝えるくらいの作業になっていたので、前回の記憶やマニュアルなどを頼りに、ガンガンセッティングを進めていきました。

走者席裏にある配信用の機材

 設営がある程度できてくると、ゲームを接続しての機材の動作確認がメインではありますが、そのついでに遊んだりする風景もあって、結構ほっこりしています。今回は、ゲーム内容的にタイムアタックがメインとなっているので親和性があり、発売された時期も直近で、ハマっているRTA勢が多いファミコン世界大会を一番見かけました。

Nintendo World Championships ファミコン世界大会

 ボランティアリーダーとしてマニュアルの作成もして当日従事するボランティアの皆様への展開が必要なので、ノートPCを持ち込んで作業していました。基本的には前回マニュアルの踏襲なので、差分を更新すればよいのですが、前回の2023年冬は飯田橋で別会場のため、関係する部分は差し替える必要があるので、そういった微妙な差分も更新しながら、現場で写真も取りつつマニュアルに取り込んでいきました。

 会場の施錠都合などもあり、21:00前くらいに設営を終了して解散し、自宅でマニュアルの最後の調整をして、セットアップ担当のマニュアルだけは日付が変わる直前くらいに共有ができました。もう一つ、会場管理担当のマニュアル作成もありましたが、こちらは全然できておらず、正直セットアップ担当のマニュアル作成だけで精一杯の状況でした。会場管理の関連でこの日に運営の方から聞いていたのが、レッドブルの無料飲み物配布が今回は無いということで、観客の皆さんにとっては残念なことですが、会場管理としてはぶっちゃけ「実際の入れ替え作業が結構大変だったし、そこのマニュアル部分が不要になるから楽になったぜ!」という思いでした。

イベント本番

8/9(金) 1日目~8/10(土) 2日目

 最初の2日間は、夜通しで2日目の昼頃まで継続して会場にいたので、まとめて2日間の出来事として記載します。10:00過ぎに会場に着いて、既に運営やボランティアの方々がちらほらと作業を開始している状態でした。私は、残り出来ていなかった会場管理のマニュアルを完成させて、イベント開始前の結構ギリギリになってしまいましたが共有できました。今回はレッドブル関連の作業が無かった分、かなり作業に余裕が出てくるので、慣れている方などは走者の方への機材貸出や練習環境の準備の対応も含めてお願いする形にしました。

 この場を借りてのお礼になりますが、同じボランティアリーダーのゆとりんさんには非常にお世話になりました。まず、イベント開始直後に私がシフトに入っていましたが、怪我の件もあって代わって頂きました。また、設営中やイベント開始後も、手が足りず滞っている作業をいち早く察知して、先回りして全体の影響がないように俯瞰した目線で色々と助けてもらいました。機材が想定通り動かない場合にも、先頭立って冷静に原因の切り分けをしてもらい、迅速に原因箇所を特定して故障と思わしきケーブルを交換するなど、必要な対処をすぐに実施して状況を解決することができていました。本当にありがとうございました。

15;00頃、イベント開始前のカウントダウン
貸出物はホワイトボードを使ってアナログ管理

 会場は一般ビルになるため入口の自動ドアは、出る側は自由ですが、入る側は夜間は開かない設定になっています。2023年夏の時の同会場での対応方法は15分に一度、スタッフが開けに下の入口まで降りていくという方式でしたが、今回は携帯電話を導入して電話を掛けてもらう方式に変更しました。

夜間の案内看板(日時に応じて掲載内容を変更)

 夜間の対応もある程度確認ができて、ゲームの方も細かい問題は色々ありながら、基本的には問題なく進んでいました。ちなみに今回、夜間の会場走者が前回に比べると多かったように思います。今までは、会場開催は始発や終電など交通手段の都合や、単純に観客が多いと会場の雰囲気として盛り上がるので、日中帯に会場走者を多く配置して、オンライン走者を夜間に配置するスケジュールのイメージでした。この点が、セットアップ担当のボランティア目線からすると、夜間の会場走者対応は非常に楽な面があります。トラブルの多くはどうしてもオンラインで起きがちです。会場であればゲーム機だけが走者の持ち込み物で、それ以外はRTA in Japanの機材を使用するため、基本的には問題は発生せず、それでも何かあった場合は予備機材も豊富です。一方でオンラインでは、どうしても走者の環境に依存してしまう部分があるため、トラブルが起きた時にどういう原因の切り分け対応ができるのか、どうしても難しい場合はどこまで許容できるのかなどのノウハウが少なく、ボランティアリーダーでも判断しかねるところがあり、運営に対応と判断を委ねているのが現状です。一方で、夜間はどうしても人手自体が手薄になるところもあるので、人がたくさん居て対応しやすい日中にオンライン走者をある程度配置するという対応は、セットアップ担当の都合だけで言えば合理的だと思いました。

 2022年からは常に会場とオンラインのハイブリッド開催ということもあり、単純に日中帯に会場、夜間帯にオンラインの区分けにすると、どうしても時間帯的には夜間のほうが、会場もオンラインも視聴者数が少なくなるため、注目されにくくなってしまうという問題が出てくると思います。そうなると、どうしても会場に来るのが難しい、地方や国外のオンライン走者が割を食ってしまうという面もあるかと思います。今回のようなスケジュール配置にした詳細理由を直接運営に聞いたわけではないですが、色んな要素を考慮しつつも、良くなる方向性を考えてやり方を変えてみるという試みを感じた点ではあるので、非常に良い事だと思いました。

 その後、会場に居たまま2日目を迎え、お昼前くらいで各種スタッフが会場入りして人数が豊富になってきたので、もう大丈夫かなと思って会場を後にしました。その後は基本的にこの夜間シフトで、夜通し会場に居て、朝方か昼前くらいで会場から帰り、家で寝て、また夜会場に行くというリズムで動いていました。

8/11(日) 3日目

 日付が変わる前には会場に着いていましたが、実質3日目です。内部のボランティア関連のDiscordでも話題になっていましたが、会場ビルの自動ドア関係で問題が発生していました。本来は休日も、ビルの入口の自動ドアは平日と同じ日中帯に出入り自由のスケジュールになっているはずが、実際になっておらず、今から調整するのも難しいということで、8/10~8/12の祝日を含めた3連休の日中帯は、個別の対応が必要な状況になっていました。私が起きて会場に着いた時点では、その場に居た運営やボランティアリーダーの方々で対応方針は決めて頂いており、会場ボランティアの方が日中帯だけは1階の入口前に常時待機して、人が来たら内側から開けるという対応になりました。ただ、この夏の時期で、かつビルのエントランスは空調も効いておらず非常に暑く環境が悪いので、対応は15分程度の交代作業として、椅子や飲み物を冷やすための氷バケツ、差し入れの飲み物など、対応頂く体制は可能な限り準備しました。対応に従事頂いた方、誠にありがとうございました。後から何人かに対応頂いた方に話を聞きましたが、15分でもかなりきつかったというお話しでした。本当にお疲れさまでした。

 この日の夜間対応も、基本的に会場走者だったこともあって、ほぼ問題なく進行しました。唯一、バイオハザード2が走者4名、解説2名の最大人数構成で、純粋に作業物量が多かったのと、走者希望で4名の走者座席への着座順番の希望があったので、元々用意してある配信レイアウトとの整合性を合わせるために、色々と苦労しました。セットアップ担当では、スイッチャーという装置で入力と出力の調整ができるので、私は最初何も考えずにそれで対応しようと進めていましたが、途中でオーディオ担当の方から「走者の座っている場所とミキサーに出てくる音がズレてます」と言われ、セットアップ担当のスイッチャーは映像と音声を両方操作するものなので、映像だけ調整したい場合には使えない手段であることに気付き、元に戻して、最終的には配信管理の方に走者情報の表示を調整してもらう形で解決しました。ちょっと知っているからと、他の影響を考えずに操作してしまった結果、間違っていたので、今回のイベント通じて一番反省するべきところになりました。

 この日は、夜にお会いしておきたかった方などもいたので、朝早めに帰宅して寝て、同日の20:00くらいに会場入りしました。その後、テイルスオブアライズが長時間ゲームで開始後はある程度暇になったので、会場を見回りながらなんとなく行方を見守っていた感じでしたが、走者の方がちょっとした小道具などを出していたので、ゲーム中にズームアップするなどの遊び心の対応をさせてもらいました。他にも、カメラに映したそうな小道具や人形などを持ってきている場合には、走者や解説の方に映しますかと話しかけて、要望があれば対応しています。こういったところは、スタッフ主体の対応もしていますが、最低限の準備をした上で、そこまで余裕のある対応ができるか、そもそもそういった対応をして良いかどうか知っているかなど、スタッフ個人差が出てしまうのが正直なところなので、何かちょっとしたことをやりたい場合は、まずスタッフに質問頂ければと思います。その場で判断できない場合は、運営に聞いて対応可否も判断します。

8/12(月・祝) 4日目~8/13(火) 5日目

 11日~12日にかけての夜間対応は、前述の通り会場走者が多めだったり、長時間ゲームが多いこともあって、特に問題なく進んでいきました。朝になって帰ろうとした時、集落の誇りping値さんにお会いしました。翌日の大航海時代Ⅳ with パワーアップキット HD Versionの走者として前日の準備に来られたタイミングでした。軽く挨拶だけさせてもらって帰宅しました。

 12日の夜は視聴者として一番楽しみにしていた、今回のイベントでは最長の予定タイム9時間15分の、アークザラッド2が予定されている日でした。ボランティアリーダーとして人が手薄な夜に居るためにと言う話もしていましたが、このアークザラッド2を視聴することが目当てだったということもあります。当初の開始時間は23:00頃でしたが、全体的に巻き進行だったのもあって、少し余裕を持って早めに会場に行こうと準備していたところに、予想外の連絡がありました。アークザラッド2解説のyagamuuさんより「走者のコアラピュールさんの体調が優れないので、一緒に解説に入ってもらえないか」という内容でした。二つ返事でOKをして、やる気十分で会場に向かいました。

 会場に着くと、前ゲームのゼルダの伝説 4つの剣+が中盤くらいの丁度良い展開になっていたので、解説のための準備を開始しました。通常だと走者席の椅子は観覧席と同じタイプの椅子ですが、長時間座るにはちょっと厳しいところがあるので、隣のラウンジ管理の方にお願いして、ラウンジにある座りやすいオフィスチェアを借りました。夜間ということもあって人もほとんどいないため椅子は余っており、その点では問題ありませんでした。今回は一時的な交換での対応でしたが、走者席の椅子だけはあらかじめ、ラウンジのオフィスチェアを確保しておいても良いかなとは思いました。次回に同会場を使う際には反省事項としておきたいと思います。

 椅子の次は、机の上にコメントなど見る用の自前のパソコンなどをセットしたり、前のモニタに映る映像を切り替えたりと、自分自身でセルフ準備をしていました。細かい話ですが、目の前のモニタは手元で繋ぐゲーム機などは、セットアップ担当が操作するスイッチャーという機器の簡単な操作で映せます。ただし、オンライン走者からの映像を直接モニタに映すことは難しく、アーク2走者のコアラピュールさんもオンライン参加だったので、ちょっとした工夫が必要で、一度配信用の映像として全部が組み込まれた形の、会場のプロジェクタに映す映像と同じ出力を、目の前のモニタに映したいという状況でした。この配信用の映像は標準では、走者席の一番端にモニタアームで設置したモニタに1系統準備をしているのですが、設置位置が座席の端で遠いのと、解説者2名体制だと目の前のモニタにそれぞれ映す方が一番やりやすいため、セットアップ担当の知見を駆使して、半ば勝手に自分に都合の良い環境を作り上げました。でも標準構成から変更したものは、後で混乱しないようにちゃんと元に戻してます!

 そして解説の本番ですが、自分は完全に聞き手の役割に徹しました。RTAチャートは走者でもあるyagamuuさんが全て把握されているのに対し、私はアーク2の通常プレイをそこそこやり込んだ自負がある程度の視聴者レベルだったので、解説は全てyagamuuさんにお任せし、私はアーク2を知らない人に向けての橋渡し役として動きました。ここは明確な役割分担ができていたと思います。普段は「はい」や「なるほど」などの、別になくても良い程度の相槌ですが、重要な解説部分はキーワードや数値などの情報を復唱しつつ相槌を打つことで、見る側のインプットを強めるようにしました。また、解説順番の都合で基本的なシステム部分の説明をまだしていなかった状態で、具体的なテクニックの話が先に入ってしまった場合は、未説明部分の補足を入れたりしていました。そして、重要なテクニックを決めたところやボス戦を打開したところなど、要所での拍手も積極的に先導しました。

 改善すべきだったような反省点は、自分で言うのもなんですが、ほとんどない100点満点の対応ができたと思っています。走者のコアラピュールさんは、体調が良くない中でもこの本番に一発勝負で9時間を切る8時間52分50秒のタイムで走り切られました。なお、その後にコロナ陽性であったことが判明したそうです。現時点では日数が経っているので今はもう治っていると思いますが、お大事にしてください。復活されたら、またアーク関連の動画編集を再開されるとのことで、楽しみにしています。解説のyagamuuさんとは、今までも様々なRTAイベントでアーク1,2を中心に、yagamuuさんが走者として走ったゲームを私が解説させて頂いた関係性でした。今回の事情的に事前の打ち合わせなどはできませんでしたが、その状態でのぶっつけ本番でも一切の不安なく、一緒に楽しく自然とお互いに役割分担をして、約9時間の間も話題が途切れることがなく、アーク2のゲームとしての面白さと練りに練られたチャートの凄さを伝えられたと思います。お二方とも、このような機会にご一緒させてもらって、本当にありがとうございました!

 TwitchとYouTubeそれぞれの本番のアーカイブは以下の通りです。

 突発ではありますが正式な解説枠として参加はしたので、解説の名札をきちんともらえました。通常は、所定の期間までに解説参加として報告したものだけ、名前とゲーム名が事前にプリントされた名札がもらえますが、今回はさすがに突発参加なので、何も記入されていないブランクの名札をもらい、自分でペンで記入しました。この記事のヘッダ画像にもしたものです。

 イベント本番の最後に宣伝させてもらいましたが、ここで改めて。私が運営も務めさせてもらっている、長時間RTAをテーマにしたイベント、Long Speedrun Summitの今年分の開催である「Long Speedrun Summit 2024」にて、yagamuuさんがアークザラッド2で、今回のコンバートありカテゴリとは別の、コンバートなしでのラスボス撃破までのカテゴリで当選しております。予定タイムは10時間30分で、日時は9月23日(月曜祝日)14:00頃から24:30頃までを予定しています。実際の時間は、それまでのスケジュール進行次第で最大1~2時間程度は前後する可能性がありますので、ご注意ください。以下ポストのリンクにあるイベントスケジュールは、イベント開始後はリアルタイムで更新されていく予定なので、ブックマークしておいてもらえればと思います。合わせて、イベントのSNSアカウントのほうも、ぜひフォローください。

 その後、さすがに疲れたのもあって会場で少し休憩した後に帰宅して寝て、また夜のポケモン赤緑目当てのために、夜に会場に向かいました。

8/14(水) 6日目

 会場到着後は日付をまたいで、ポケモン赤緑の1人プレイ2ゲーム同時操作の図鑑完成RTAを応援していました。ただ、生活リズムがどうしても崩れてきてしまったせいか途中で眠くなってしまったので、観戦席から一度離れて、ちょっとした暇潰しとリフレッシュを兼ねてラウンジを徘徊していたところ、私にとっては懐かしい因縁のゲームを見つけてしまいました。

 ゲームボーイの「ちびまる子ちゃん おこづかい大作戦」です。ゲームの内容はここでは詳しく述べませんので、興味ある方は以下サイトをご覧ください。

 別に途中で投げても誰も文句は言わないどころか、おおよそ体験プレイ程度を目的としたラウンジのゲームプレイブースで、長時間席を占有してまでこのゲームをクリアすることなど誰も求めていませんでしたが、ここで投げ出したら何故か負けだという訳の分からないプライドが発動して、結局約5時間プレイし続けて打開しました。夜間~朝方の人が少ない時間とは言え、長時間席を占有してしまい失礼しました。また、プレイ中に声を掛けて頂いた方、塩対応どころじゃない激辛100倍の雑対応をしてしまい、申し訳ありませんでした。そもそも眠くてリフレッシュのためにラウンジに来たんじゃないんかいというツッコミはごもっともですが、心の中にしまっておいてください。

 このいいね数は多分、自分のRTA in Japan期間の中の投稿で一番稼いだと思います。5時間は虚無に消えましたが、それだけが救いです。また朝方になって、晴れやかな気分で会場を後にしました。

 そしてこの日の夜の目当ては、加藤さんのKid Kool(日本語版名:カケフくんのジャンプ天国 スピード地獄)で、会場に着いた時には、加藤さん本人と解説の楠井さんとキヨGさんなど、カケフ応援勢が勢揃いしてました。あまり時間もなかったので、ひとしきり落ち着いたところで本番席に案内してセットアップのお手伝いをしつつ、その後はシフト対応の方に完全に任せて、カメラにぎりぎり映りそうな観客席を何とか確保して、本番を応援させてもらいました。プレイは予定タイムほぼイコールの22分01秒で、本人としては納得のいかない結果だったと思いますが、本当にお疲れ様でした。また何年か後に採用されるチャンスは来ると思うので、カケフ4人並走を楽しみにしています。終わった後、ツーショットを撮らせてもらいました。

 設営撤去の都合もあり、無理矢理生活リズムを戻すために、この日はカケフ終了後比較的すぐに帰宅しました。当初はイベント終了後はすぐに解散して、翌日の8/16(金)を設営撤去日としていましたが、週末に大雨の警報が出ていて新幹線が止まるなどの情報も出ていたため、この時点で運営より、イベント終了後、その日の内に撤去するという方針への変更の連絡が出ていました。

8/15(木) 7日目

 幸い前日夜には寝ることができ、生活リズムはある程度戻って、お昼ごろに会場に着きました。最後はボランティアスタッフとしての設営撤去の対応です。ゲームが進む度に、主に走者用の貸し出し機材や練習用のモニタなどが使われなくなってくるので、進行の妨げにならない範囲内で、使わなくなる機材を順次片付けていきました。多少時間もあったので、ぐちゃぐちゃになっていた電源コードを整理しました。

 これら先行でできる撤去作業をしていたこともあって、イベント終了後の設営撤去もスムーズに進んで、イベントが終了した18:00頃から開始して、22:00前にはほぼすべて片付いて、会場からは撤収できました。後は、RTA in Japanの事務所への搬入対応ですが、先に搬入のために一部メンバーが向かっているのもあり、あまり人数が多すぎても作業がやりにくくなるので、私はそのまま帰宅させてもらい、現場の対応は全て終了となりました!

反省会配信

 イベント終了後は数日使って、毎回恒例の1vs1通話凸形式の反省会を実施しました。最近PCの調子が悪く、配信用のOBSを動かしていると完全にフリーズしてしまうことがあります。起きてしまった場合は配信を立て直す必要があり、一部の動画が切れていますがご了承ください。会場観覧者、オンライン視聴者、走者解説、ボランティア、無敵時間さんと、色々な方に通話凸頂きました。本当にありがとうございました。色々な属性の人と話せることは、とても自分のためになるので、今後も続けていきたいと思います。

おわりに

 RTA in Japanが日本では最大規模のRTAイベントということで、ワールドカップやオリンピック的な一番大きい盛り上がりですが、それらの基礎となっているのは、普段から記録狙いなどのRTA配信をしている走者個人の配信であったり、目の前の目標として立てやすい小規模で開催している各種RTAイベントではないかと思います。RTA in Japanで興味を持った方はぜひ、走者みなさんの個人の配信や、他のRTAイベントもチェックしてみてください。

 RTAイベント関係で常時更新されている情報としては、以下のあるらじイベントカレンダーが良いかと思います。また、直近で開催されるオフライン形式の会場でのRTAイベントは、鈍ザンキさんが分かりやすく地図形式でまとめてくれました。お近くで観戦ができ、予定も会う場合はぜひ一考してもらえればと思います。

 それではまた、次のイベントでお会いできればと思います。ここまで長文でしたがお読み頂き、ありがとうございました!

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