RTA in Japan Winter 2021 参加レポート 解説と技術ボランティア
はじめに
今回のRTA in Japan Winter 2021では、大きく3つの役割がありました。
・解説:Final FantasyⅢ(3D Remake) 走者:ソルさん
・解説:まじかるキッズどろぴー 走者:stone_cliveさん ※バックアップ
・技術ボランティア(プロデューサー)
関連リンク
反省会配信
自分の配信で反省会をしました。今回は私と基本1vs1での通話凸を受け付ける形式で、多くの関係者の方と有意義なお話しをすることができました。最初の29時間やる羽目になった本編に加えて、延長戦を計5回で計49時間と少々長いですが、深夜ラジオないし作業BGM的な感じでゆるーく見て頂ければと思います。配信のダイジェスト録画のまとめをTwitchのコレクションにしました。
過去記事
各イベントで複数回の記事を書いていますが、1回目記事のみリンクします。2回目以降の記事は各記事内に貼っていますので、そちらからご覧ください。
解説
解説請負
私はRTAイベントに出る走者の方向けに、解説の請負をしています。詳細は以下記事参照ください。
今回も有り難いことに、バックアップ当選「まじかるキッズどろぴー」の走者であるstone_clive(ストーン)さんと「Final FantasyⅢ(3D Remake)」走者であるソルさんから解説依頼を頂きました。
最近は私同様に解説の請負をされている方が増えています。個人的には良い傾向だと思っていて、自分以外の方がどういうスタンスや考え方でRTAの解説に取り組んでいるのかの勉強になります。個性や得意不得意などもあるので、全てを真似する必要はないと思いますが、良いと思う事で取り入れられるところは自分のものにしたいなと思いながら見ています。
RTA in Japanは回を重ねるごとに視聴者数は増加傾向にあり、Twitterでは多くのゲーム名や関連するキーワードがトレンド入りするほどの規模となっています。私はその少し前からこういったRTAイベントにおける解説請負の活動をしており、過去のRTA in Japanでも1回のイベントで複数のゲームで解説をさせて頂いていました。今回のイベントでも複数のゲームで解説者として登場されている方もいらっしゃいましたが、昨今の注目度が上がってきた現在では、過去と比べると1つのゲームに対して細かい打ち合わせやリハーサルなどの準備するコストもかなり上がっていると思っており、当時の私よりも本当に大変だなと思います。
多くの視聴者が見るというチャンスなので、そのためならどれだけの労力を掛けて準備することも厭わないという覚悟で、走者の方と納得の上でやる分には全く問題ないと思います。一方で、台本もなく準備もせずに走者と解説者(または並走の走者同士)が楽しく雑談をする友達の家スタイルや、解説者を用意せずに走者もマイクを使わずゲームだけを見せる昔ながらのゲーム配信スタイルなど、多様性のある色んなスタイルがあって欲しいなと個人的に思っています。
全体的な方針
解説請負を始めた当初から試行錯誤で色々なやり方を試していましたが、現在は以下方法が適切だと思い、以下をある程度のテンプレとしています。
挨拶とスケジュールや方針の確認
ロケハンプレイ
動画レクチャー
ドキュメントまとめ
リハーサル
まず 1. の「挨拶とスケジュールや方針の確認」ですが、解説請負の場合はお互いに喋る事すら初めましての事が多いので、簡単によろしくお願いしますの挨拶と、これからのスケジュールや方針の確認をします。走者によってどの時期から本格的に練習を始めるかという違いもありますし、私自身も普段の生活や他の解説・イベントスタッフとの掛け持ちがある場合もあって、なるべく情報を共有しておかないと、走者の方も「解説の準備は出来ているのかな、大丈夫かな?」といった余計な不安を掛けてしまうことになるからです。方針の確認は、私が「解説者」という名目でイベント本番中は走者に代わってメインで喋らせてもらう形となりますが、走者の方もゲーム中にある程度話せたり、全く話せなかったりという違いがあるので、どのレベル感で掛け合いをするかの確認を行います。なお、走者と顔見知りの場合はチャットで済ませたりすることが多いです。
2. のロケハンプレイですが、解説請負の場合は未プレイのゲームであることが多く、まずはゲーム自体を知らないと何も始まらないので、可能な限りはゲームを購入して通常プレイのクリアまでは実施するようにしています。また、コンシューマー向けのゲームであれば攻略本が出ているゲームも多く、基礎的な知識の学習や解説本番当日に手元にあると何かと便利なので、攻略本があれば買うようにもしています。
3. の動画レクチャーですが、走者のRTA動画を見ながら走者自身に、テクニックや思っていることをレクチャーしてもらいます。ゲームの長さによるので、短いゲームなら適宜止めたり巻き戻して再生し直したり、長いゲームなら特にないところは飛ばすなど、自由にやってもらいます。やり取りは私がその場でメモを取りつつローカル録画もさせて頂き、後で振り返ることができるようにしています。この素材と、走者の方のチャート、走者の走った動画があれば、後は解説者だけで基本的に準備をすることができます。
4. のドキュメントまとめは、前項 2. を基礎にした本番用に参照するドキュメントです。喋る内容をそのまま書く台本形式や、この場面でこういうことを喋る要点だけ書くカンペ形式など、色々なやり方があると思います。大まかな基準としては、ゲーム時間の長短の区切りをおおよそ30分~1時間程度とした時に、ゲーム時間が短い場合は説明できるタイミングが決まりやすいので台本形式、ゲーム時間が長い場合は全部台本化するのが大変なのでカンペ形式とすることが多いです。完成したドキュメントは走者の方にも共有して、間違いや修正してもらいたい箇所をチェックしてもらい、適宜ブラッシュアップします。
5. のリハーサルは、4. のドキュメントが完成した後にスケジュールを調整して、本番前提での練習をします。練習の模様は走者の希望により、配信上で行ったり個人通話などの非配信で行います。配信上で行う場合はアーカイブが残るので良いですが、非配信の場合はローカルで録画を取っておいて、振り返ることができるようにします。走者の方と共有する場合は、YouTubeの非公開設定でアップロードしておくと内部だけで確認できるので楽です。
以上が現在、概ねどのゲームでも行っている解説請負の際の全体的な方針です。
Final FantasyⅢ(3D Remake)
解説依頼の経緯
解説依頼までにソルさんと直接やり取りしたことはありませんでしたが、少し遡る2021年9月に行われたLong Speedrun Summit 2021(LSS2021)というRTAイベントで、お互いを認識するタイミングがありました。LSS2021は主にRPGなどのゲーム時間が長いために、他RTAイベントでは採用率が低くなりやすい長時間RTAの披露をメインとしており、RTA in Japanの理事であり、海外のRTAイベントを日本語ミラー配信をするJapanese Restreamの主催でもある、Nakaさんにより立ち上げられました。
LSS2021ではFF3の応募が2つあり、狼狽士さんによるFC版の原作と、ソルさんによる3Dリメイク版でした。原作とリメイク版という違いがあるにせよ、同じゲームの応募があると採用されるとしてもどちらか片方で、もう片方は落選してしまういうイメージがありましたが、採用結果は何と両方採用で、更にイベントのトップバッターにFC版、トリに3Dリメイク版というナイスな配置でした。狼狽士さんは配信コミュニティのPeerCastで、FC版FF3のRTA配信をしており、私から本イベントを紹介して当選した場合は解説を請け負わせて頂くということで、解説を担当させて頂きました。同じFF3繋がりで、ソルさんのこの時のRTAも見させて頂いていました。
解説の準備
前述経緯の通り、ファミコン版はRTA解説のためにプレイ経験がありましたが、3Dリメイク版はプレイ経験がありませんでした。そのため、まずはゲームを買ってのロケハンプレイと、攻略本を買って読み込むことで、基礎知識を固めることにしました。購入したのはPC版(Steam)になるのですが、これは基本的にPSP版の移植で、攻略本もPSP版のものが使えるため、こちらを購入しました。
個人的に攻略本はとても好きで、細かいデータが載っていることもそうですが、小さい頃はゲーム時間に制限があったので、攻略本を読むことで疑似的にプレイした気分を味わっていました。また、攻略本によってはちょっとした漫画やコラムなどもあったりするので、特にインターネットがなかった時代には貴重な情報源でもあり、そういう昔の時代を思い出してくれるアイテムだと思います。Amazonで割と昔のゲームでも新品で売ってたりしますし、中古でも良い状態のものが手に入ります。今の時代はそこそこ知られたゲームであれば、攻略情報だけならいくらでもインターネットで攻略本より詳細な情報は手に入りますが、攻略本は攻略本での良さがあると思います。皆さんも好きなゲームの攻略本がもしあって、持っていなければ買ってみると新たな発見があるかもしれません。
ロケハンの通常プレイ配信は無事全クリまで行きまして、Steamのプレイ時間表示が25時間くらいでした。こういうロケハン配信をすると、大体走者の方も来て頂いていて、ソルさんも結構な頻度で見に来てくれていました。自分でやっておいて何ですが、ロケハン配信は毎回「気を遣って見てくれていて、練習配信とかの邪魔になってないかな」と思いつつやっていましたが、後ほどソルさんからは「自分がやったゲームを、他の人がやっているのを見るのは楽しい」と言ってくれていたので、とても安心しました。そう言われると自分も、よく知っているゲームの初見プレイ配信は、後ろで腕組みしてベガ立ちみたいな感じで見ていたりするので、似たようなものかもしれません。
本番
こちらは開始前に一悶着ありまして、ソルさん的には精神的に少し焦った状態での本番開始となりました。今回から、寄付金額を票に見立てて走者が指定するゲーム内の行動に反映させることができる。寄付額投票(GDQで言うBid War:ビッドウォー)が実装されており、FF3では上位4位の名前を主人公たち4人の名前にするというものです。
しかしここで、RTAに関係のないストリーマーの方の本名が寄付額1位になっており、上位4人にほぼ選ばれるのではといった状況でした。そして、少しモヤっとする投票が最初はこの1つだけでしたが、その後も著名人の名前の投票が採用されるくらい金額が積み上がってきました。問題ないといえばないのかもしれませんが、RTAにあまりに無関連過ぎるとせっかく多くの方に見て頂いている中でも楽しめる人も狭められてしまうため、これらに寄付頂いた方および、これを問題だと感じて他の名前に寄付をされた方もいらっしゃったようで誠に申し訳ところですが、ソルさんの判断にて対象外とさせて頂きました。
そして結果は1位から順に「RTAちゃん」「エンテイ」「カレーメシ」「サクナヒメ」となりました。この手だと「むてきじかん」さんが割と強いイメージがありましたが惜しくも5位で採用外でした。そして誰にどの名前を付けるかは、敢えて寄付額の順位と仲間になる順番は連動させずに、ソルさんの判断で各キャラのイメージに合う形で付けてもらいました。
ソルさんのこの判断は結果的に大当たりで、特にカレーメシは、敵の攻撃ターゲットによく狙われて「カレーメシ狙われてる」とか、やられて「カレーメシ食べられた」とか、カエルの状態異常になって「カエルメシ」など、言われたい放題でした。個人的には、イベントを盛り上げるための要素として「視聴者のコメント」をうまく引き出すことも重要だと思っています。走者と解説者は基本的にゲーム側に専念するので、特にこういった寄付額投票みたいなその場で決まるようなネタは事前に考えておけるものでもありません。しかし、RTA in Japanでは多数のコメントが投稿されますし、今回のFF3は時間的にも深夜帯という事でコメントの流れも落ち着いていて、割と全部読めるくらいの流れだったので、その中で見つけることのできた面白い光るコメントは取り上げさせてもらったりしました。
ゲーム開始後は、基本的にいつも通りの解説兼雑談要員みたいな感じで、ソルさんと楽しく話をしながら立ち回ることができたと思います。個人的にはこういう長時間RPGなどで、要所をしっかりと解説しつつ、空いた時間を実況したり雑談したりといったスタイルが一番向いている感じがします。
ゲーム内容としても、ソルさんの操作ミスによるロスはほとんどなく、エンカウントが多かったり、ボスが張り切って暴れていたりといった運要素でのロスでした。予定タイム3時間50分のところ3時間45分19秒ということで、ソルさんがある程度悪いパターンを引いた時のことを考慮しての目論見通りといった結果になりました。
YouTubeにアップされているアーカイブも10万再生を突破しており、全体の中ではかなり多い方だと思います。凄い!
反省会と真の反省会
RTA in Japanが終了してからの落ち着いたタイミングで、ソルさんの配信で反省会を行いました。ゲーム本編だけでも約4時間近くあったので、始める前までは、あまり喋ることもなく動画を適宜飛ばしての確認になるかなと思いきや、何だかんだ話が盛り上がって動画は一切飛ばすことなくワイワイ反省会をすることができました。
反省会配信終了後、配信外でソルさんと通話を少し続けていましたが、ちょっとした最後の挨拶で終わると思いきや、真の反省会が始まりました。本人から許可を頂いたので、自分への反省と戒めのために記事に残しますが、お互いの関係性の構築について、私の認識とソルさんの認識がかなり違ったという点がありました。
私は割とチョロい人間なので、一度でも通話してそれなりに喋ることができると、もうそこで仲良くなれた的な解釈をして以後のコミュニケーションを取る傾向があります。ただそれはあくまで自分の中だけの話であって、相手からはそうではなく別の形で見えてしまっていたという点がありました。ソルさんからは「実は、アジーンさんが言うほど自分はそこまで打ち解けた感じがせず、怖いと思った時があった」とのコメントを頂いたのです。
これは割と極端な例ですが、当初のソルさんとのやり取りのDMは、そこそこ長文で書いたり語尾に「!」を付けることが多かったです。実際に私もツイートやDMなんかでは意識的に「!」を付けています。ソルさん目線ではこれがベースになっているので、その後に急に短文になったり「!」が付いていない状態だと「忙しかったりして、もしかすると何か怒らせてしまったのかな?」という不安があったそうです。最初からこういうテンションなのであれば、そういう人なんだなという事で割り切れますが、ここまでギャップが出てくると相手にとってはそうではないんだなということが分かりました。これは全く意識できていなかったところでした。おそらく自分の中では「もう仲良くなったし、このくらいのテンションでええやろ!」的な対応なのだったと思いますが、コミュニケーションは一方的なものではなく、やはり相手あってこそのものなので、今後気を付けたいと思います。
そんなガチのフィードバックを頂きつつ、このように腹を割って色々と原因掘り下げた結果、ソルさんから「ようやくアジーンさんと仲良くなれたような気がします」とお言葉を頂きました。こういう話は普通なかなか直接相手には言いにくいですし、何なら言わないで済ませたほうが楽なところ、今後私が同じく解説請負などで初対面の方とやり取りする時のことまで考えてもらってソルさんから敢えてお話し頂いた内容です。RTAをきっかけに、色んな方とやり取りさせて頂くことが増えましたが、人脈や信用の大事さを噛み締めた一件でした。ソルさん本当にありがとうございます、これからもどうぞよろしくお願いします。
まじかるキッズどろぴー
解説依頼の経緯
ストーンさんとは以前から付き合いがあったことと、「闇の大会」もとい「RTA in biim 2021 Summer」にて同ゲームの解説をさせて頂いた経緯で、解説の依頼を頂きました。以下、アーカイブです。
ストーンさんはイベントに向けて解説動画を作成し投稿されておりました。イベントに向けた事前の宣伝という意味合いもありますが、コメント等から本番で使えるネタなどがないかどうかを募る意味合いもあるとの事で、しっかりと労力を掛けてより多くのメリットが得られるように仕込みをしているということに感心しました。以下、ストーンさん投稿の解説動画です。
解説の準備
初めてのバックアップ枠での解説ということで、必ず出番があるとは限りません。しかし、チャンスが巡った時には万全の体勢が取れるようにやれることはやっておきたいという思いで準備をすることにしました。
ストーンさんとは勝手知ったる仲だったことと、その時にどろぴーを一度解説しているので、走者の方とのコミュニケーションやゲームの解説自体にはほぼ不安がないのが幸いでした。その後にいくつかのRTAテクニック等がアップデートされた部分は確認しつつ、メインはバックアップとしていつでも対応できるための準備としました。
早速作って共有したのが、お互いのスケジュールです。一部抜粋で、こんな感じのGoogleスプレッドシートで作成しました。
前回のバックアップ採用ゲームを確認したところ、挿し込まれやすい時間帯が夜中と朝になるという傾向がありました。今回が同じようになるかは別ですが、ストーンさんと私の別で見ておきたいゲームや普段の生活状況等、もろもろを総合的に判断してお互いに夜中~朝に待機できるように時間を合わせるようにしました。
ゲームのロケハンは、RTA in biimの解説請負の時にゲーム自体は購入しており、当時クリアまで約6時間掛けてプレイしていました。今回を機に、再びクリアまでもう一度プレイしましたが、多少忘れてはいたものの、基本的な攻略筋は覚えていたので、3時間を切るくらいでクリアできました。
リハーサルは計3回行いました。3回目にお互いにすっぽかして忘れていたという事態が発生しましたが、黙ってくれてればいいものの、わざわざ晒してきたので反撃するという、とても微笑ましい場面もありました。
本番期間中
ストーンさんから適宜、バックアップの募集があれば共有してもらい、お互いに対応できそうであれば、そのまま応募してもらっていました。何度か募集のチャンスはありましたが他のゲームに決まることで逃してしまい、最終日の12/31まで希望は持ちつつも、結果的には残念ながら出番がなく終わりました。
まじかるキッズどろぴーは、ゲーム自体は見た目がロックマンに酷似していると揶揄されながらも、しっかりとしたオリジナル要素は持ち合わせていて、あの「突然!マッチョマン」や「カケフくんのジャンプ天国 スピード地獄」を世に送り出してしまった、ビック東海によるファミコンの王道2Dアクションゲームです。RTA in Japan Winter 2021の終了後、年明けに行われたアメリカ最大のRTAイベントのAGDQ2022では当選しており披露されました。次回以降のRTA in Japanでも十分に当選のチャンスがある作品と思いますので楽しみにして頂ければと思います。AGDQ2022での様子は、海外RTAイベントを日本語でリストリームしているJapanese Restreamにて、ストーンさんよりご指名頂き、解説させて頂いているので、是非ご覧ください。
なお、AGDQ2022の日本語解説では海外走者のKLMさんとのレースだったこともあって、RTA in Japan用に作成した台本は使わずに温存しており、台本なしの実況寄り解説で対応しました。これもRTA in Japanのバックアップ用にリハーサルをしていて、基礎的知識を頭に入れているからこそ対応できたことでもあるので、バックアップとして出番がなかったものの、決して無駄にはなりませんでした。
その後ストーンさんは、AGDQ2022出番終了後の1/14に17分30秒のタイムを出し、それまでヒダリーさんが4年以上保持していた17分36秒の世界記録を破って、世界1位に輝きました。更に2/2には17分29秒のタイムを出して記録を更新されています。おめでとうございます!
反省会
ストーンさんとは、準備から反省会まで本当に長い時間一緒に色々と話をしました。ストーンさんはRTA in Japanの期間中も、バックアップ待機部配信ということで練習配信を何度もしており、最終日に12時間ほど続けられており、反省会という事で通話に呼んで頂いて9時間ほど喋り倒しました。そのうち二人で喋っていたのは最初の3時間ほどで、あとの6時間は楠井さんを巻き込んで三人で喋っていました。楠井さんは完全に巻き込まれ事故でしたが、本当にありがとうございました、私はとても楽しかったです。ストーンさんは三人の通話が終わった後も、更にRTA練習を続けており結果的に24時間以上の配信となっていて、とても元気な人だなと思いました。
また、AGDQ2022の終了後にもストーンさんと反省会をしていました。
更に、AGDQ2022でスーパードンキーコング2で出場したとんこつさんの呼びかけにて、日本勢振り返り配信がありましたが、ストーンさんが都合により参加ができなかったため、代打をさせて頂きました。解説の解説です。
技術ボランティア
役割
技術ボランティアには「プロデューサー」と「ゲームシーン」の2つの担当があります。
ゲームシーンの担当者は、走者の映像確認や走者・解説者のマイクチェックなどの事前確認を実施します。普段の自分の配信で行っている作業の延長線上で、走者の画面やカメラをクロップしたりなど、個人的に取っつきやすい作業が多かったので、前回まではゲームシーンを希望して担当していました。
そして、これらゲームシーンの事前調整を受けて、プロデューサーの担当者が走者画面・待機画面・CMなどの切り替えや、最終的な音量の調整などを行います。画面切り替えということで、最終的に配信に反映されるという責任的な意味合いもあって、なんとなく苦手感を持っていました。今までのボランティアでも応募者数が少なかったためか、運営の方が多めにシフトに入っていたこともあって、少しでも負担軽減できればという点と、同じことばかりやっていても新しい経験ができないなという思いで、今回初めてプロデューサーの役割でボランティア応募をしました。
シフトの希望時間帯は、基本的に全日全時間帯対応可能で提出しましたが、結果は以下2回の割り当てでした。
・12/27 8:00~12:00
・12/31 4:00~8:00
他の方は、概ね4時間程度が3回という割り当てが多かったですが、私の場合はFF3の解説として担当している点も考慮して頂いたのかもしれません。以前のボランティアではもっと多くのシフト割り当てでしたが、最近はボランティア応募者も増えていて、一人当たりの負担は非常に少なくなってきていると思います。また、当初は12/31の0:00~4:00の割り当てでしたが、まじかるキッズどろぴーの待機の都合で、4:00~8:00のシフトだったファジーさんと交代して頂きました。その節はどうもありがとうございました。
失敗談
ドラゴンクエスト5からドラゴンクエスト1への切り替えが最初の担当でしたが、早速やらかしてしまったのは、音量調整のミスでした。各ゲームはスタジオA/スタジオBという2つのスタジオで本番と準備を切り替えています。前回の技術ボランティアのレポート記事で使った画像を再掲しますが、イメージとしては以下の通りです。
具体的に言うと、進行中のドラゴンクエスト5がスタジオBで動いていて、ここで私がプロデューサーのシフトに入りました。ドラゴンクエスト5の終了が見えてきた段階で、次ゲームのドラゴンクエスト1の走者・解説者をお呼びして、スタジオAで準備してもらいます。この時、音量関係の設定は以下の手順で実施します。
・スタジオB(ゲーム、Discord)の音をミュートにする
・待機画面用のBGMを流す
・スタジオAが準備できたら、待機画面用のBGMを止めて、
スタジオA(ゲーム、Discord)の音を流す
しかしここで、スタジオBのボリュームを下げた操作だけが記憶に残っていて、本来スタジオAのボリュームを上げるところを間違ってスタジオBのボリュームを上げてしまい、音が出ていない状態で画面を切り替えてしまいました。裏方内でも音が出ていない旨の指摘があって、原因に気が付いて対応できるまで1分ほど冒頭の音が入っていませんでしたが、走者・解説者の方に最初から喋り直して頂いたので本当に助かりました。大変失礼しました。
その他、全体的に画面切り替え直後のゲーム音やマイク音のバランスが不安定だったと思います。理由としては事前にチェックするのはゲームシーン担当者ですが、実際にミキサーソフト(VoiceMeeter)でボリューム調整するのはプロデューサー担当者であるため、ある程度の音量目安は引き継いでいる物の、どうしても細かいばらつきが発生してしまっているものかと思います。ここは画面切り替え後も本家配信のほうで、自分の耳で実際に聞いての確認や、チャットの反応なども含めて調整するようにはしていました。
ちょっとしたウラ話
もう一点、印象的なエピソードがありまして、待機画面のアップデートの瞬間に立ち会えたことです。今回の待機画面はRTAちゃんがパズルゲームの中にいて動き回るものでしたが、おそらく3つほどバージョンがあり、途中で入れ替わっていたと思います。
2回目のシフト中だった12/31の朝方、自分が遠隔操作で繋いでいたプロデューサー用のPC画面で、運営のhoishinさんが更新の作業をされていたのを見守ることができました。この最後の更新では、今までの動画になかった全消しからの大きなイラスト表示が追加されていて、クレオパトラフォーチューン、ゴルフ、コーヒーの3種類が定期的に出てくるものです。
作業中にプレイ中だったバトルトードの終了後にお披露目となりました。視聴者のみんながいつ気付くのかなと楽しみにしていたら、比較的すぐにチャットの反応がありました。その時は分かりませんでしたが、後で録画を確認すると、切り替えた直後にクレオパトラフォーチューンverのRTAちゃんが表示されていた瞬間だったことが分かりました。どうやら、待機画面のOBSシーンを表示させていなくても、動画は裏で流れっぱなしになっている仕様だったようです。実際の録画で見ると以下の感じです。
まとめ
おわりに
反省会配信でも何度かした話ですが、今回の当選ゲームは主にコンシューマ向けハードで過去に採用されたゲームが多い印象で、その時よりもチャートやテクニックがより洗練されて帰ってきた懐かしい感じで、とても楽しむことができました。運営の方は本当に、毎回増える応募ゲーム数に難しいゲーム選考とスケジュール組みをして頂いて本当に感謝です。私もなるべく解説やボランティアなどで協力できればと思って活動しています。
この参加レポート記事をアップした時点でイベントから既に1か月半経ってしまいました。毎回、終了後すぐに書いてアップしたいと言っておきながらこの有様です。また同じように反省じみたことを書いても、同じ結果になる気しかしないので、今回は敢えて反省しないことにします。
そして来週にはRTA in Japan ex #1という、福岡eスポーツ協会が主催するLANパーティーイベント「GATE」での出張イベントが行われます。LANパーティーとは、参加者が会場にPCを持ち込んで会場内のLANのネットワークに繋いで遊ぶ交流型のイベントで、日本の大規模なLANパーティーイベントでは「C4LAN」が有名です。
RTA in Japanも過去の立ち上げ初期に一度だけ、C4LANへの出張バージョンでの開催がありました。スケジュールと当時の動画は以下の通りです。
今回も大盛況に終わったRTA in Japanですが、年末は通常オフラインイベントとして観客が多数入れる会場を借りて開催していました。オフラインだったのは2019年までで、時勢により2020年と今回の2021年はオンライン開催でした。LANパーティーに参加しての形式は、あくまでイベント会場の1座席か2座席程度を借りてのスペースでの開催であるため、観客が座って常時観戦できる環境ではなく、できて現地で立ち見する程度のものです。ただ、運営スタッフは現地会場で配信設備のセットアップ等を切り盛りするノウハウの再構築と、走者は普段慣れた家の環境ではない現地会場でのプレイができるため、イベント開催に必要な最低限の関係者だけで実験的にできる良い条件の環境だと思います。いつかまた訪れるであろう、オフライン会場での開催の良い形での布石になれば良いなと思います。
宣伝
最後に2つ宣伝をさせてください。1つ目は、来週のRTA in Japan ex #1にて走者:敷き紙さんのTWWWR(読み:タワー)を解説させて頂くことになりました。敷き紙さんはRTA in Japan Winter 2021では、Minoriaをプレイされておりました。
TWWWRは、やわらかい雰囲気のドット絵2Dアクションゲームで、悪い事もちょくちょく出てきます。予定時間20分と手軽に見られるのもありますので、是非ご覧頂ければと思います。Discordを使ってのオンライン解説も可能でしたが、時勢的なこともあって悩みつつ現地会場で解説することにしました。時間は2/20(日)の10:41頃からの予定ですが、イベントの進行状況により前後しますのでご注意ください。
2つ目の宣伝です。現地解説者は最低限、入場券だけ買えば参加できますが、せっかく福岡まで行くのでBYOC席(座席付き)のチケットを購入することにしました。ただ、一緒に遊びに行く人がいるわけでもなく、座席で何か楽しいコンテンツを提供できるわけでもありません。あくまでRTA in Japan目当てで行くついでなので、座席を有効活用してもらうために「RTA練習場」として開放することにしました。RTA in Japan ex #1に当選した走者優先ですが、空いていれば走者でない方でも利用可能です。細かいルールはDiscordに書きましたのでご確認ください。
紹介のツイートもしていますので、リツイート頂けるとありがたいです。
ではまた、次回の記事でお会いしたいと思います。ここまで読んで頂き、ありがとうございました!