勤続36年以上でもまだ新しい発見のある日々を過ごすベテラン社員のストーリー
イシイは全国3か所の工場と10か所の営業所を起点に、今日も全国の皆さんに安心安全な食をお届けするために尽力しています。
そんなイシイは、多様な経験を持った人材を募集するために、新卒採用だけでなく中途採用も積極的に行っています。ただいま絶賛新しい仲間を募集しているのは京都の京丹波工場!
本日は京都府京丹波工場で製造に関わるベテラン社員の間嶋さんと諏訪さんからお話を伺います。
インタビューに対応してくれたのは
素材価値開発部 京丹波工場所属 間嶋(ましま)さん
単なる商品生産ではなく「素材の価値を開発する」仕事
--- 現在所属されている「NEO」いうチームについて教えてください。
(間嶋)イシイのNEOは、素材価値開発部の中にある、地域特有の野菜を使った商品開発をするチームです。また商品開発からお客様に届くところまで一貫して対応しています。
まずは農家さんの元へ直接訪問し素材の調達を行うところからスタート。農家さんとのコミュニケーションの中で地域特有の食べ方を教わったり試作品を試食してもらってご意見をいただくのもこのチームの仕事です。
そして開発した商品は京都高島屋にあるイシイの直営店舗「いしい」で販売します。お客様のお声、農家さんのお声、営業部門の声を聞きながら、新しい商品のリニューアルや新商品開発に活かします。
旬のものを旬のうちに商品にしていくのでスピード感と季節感を大切にしているチームです。
勤続30年以上でたくさんの失敗。失敗は次へ活かす
--- 印象に残っている失敗談などあれば聞かせてください。
(間嶋)商品を作るのに必要な野菜を確保できなかった時の失敗が印象に残っています。営業や製造ラインを始めとした多くの部署がストップしてとても迷惑がかかりました。
生産者の方々とは日々やりとりをしているのでどの程度の生産量か予想はできます。ただ、ある不作の年に「具体的にどの程度の量しか確保できないのか」「いつ頃生産量が定まるのか」など、はっきりとした数字が出せないまま進んでしまった事があったんです。
でも言わせてください。農作物ですので想像以上の不作の年はどうしてもあるんです。
確保できる野菜の量をより正確に予想できれば他の部署との調整ももっとスムーズにできたとは思っています。経験を次に活かすしかないんですけどね。生産者さんとのコミュニケーションをもっと増やして、他部署との連携をもっと強めていきたいですね。「間嶋さんが関わっている野菜は不作が続く」なんて思われたくはないですから(笑)
(39年目の間嶋さん(左)と36年目の諏訪さん(右))
(諏訪)私が印象に残っている失敗は、黒豆煮の製造でのことですかね。ある年、黒豆の皮の部分に “しわ” が入ってしまうことがありました。最終的に原因は「温度」にあることが分かったんですが、それが分かるまでは何度挑戦しても改善されない。黒豆がくたくたになるまで煮ていましたが、それ以上に私もくたくたでした(笑)食品製造は失敗してしまうとロスになってしまうので心も痛いです。
ちなみに上手く煮ることができた釜は、たった1〜2度ではあるのですが温度が高かったんです。昔からグラニュー糖を使って豆を炊くときは、グラグラさせてしまうと皮が破裂するから良くないと言われていたので少しだけ温度を低めに設定していたのが逆効果だったんです。
それが分かってからは毎年3度ほど高めに調整するようになり、製造のスピードもアップしました。年々早くなり2021年は予定より2日も早く製造を終えることができて嬉しかったです。
--- 最終的には次の年に活かされているのが素敵です。おふたりは仕事を進める中で心掛けていることはありますか?
(間嶋)会社の目標と自分の行動が一致しているのかを常に確認します。迷った時には会社の今期の目標や経営方針書を見ています。素材価値開発部では、毎日の朝礼で読み合わせも行っているんです。
(石井食品の企業理念と目標)
(諏訪)私が心がけているのは『次工程への気配り』ですね。お客様に満足してもらうためにも、一番近い存在である次の工程の人に満足してもらうことを大切にしています。私は旅行が好きなのでよくホテルに宿泊するのですが、良いホテルは接客に気配りがあります。そんな気配りを私の仕事の中にも取り入れたいと思っています。
働く面白さは生産者や他部署の「人」との繋がり
--- イシイで働いていて嬉しかったことや面白かったことなど印象に残っているお話を聞かせてください。
(間嶋)イシイは「地域と旬の取り組み」を行っています。食品会社でも消費者の方と接点がある会社はよく耳にしますが、イシイのこの取り組みの場合は、生産者さんとも密に接することができるのが面白さです。
この取り組みを通じて知り合った生産者さんからは自分たちの野菜が使われているイシイの商品を「親戚の人に紹介した!」といったような、嬉しいお声も聞くことができます。最近驚いたのは、生産者さんの畑の近くのガソリンスタンドや郵便局に、イシイの商品のポスターが貼ってあったことです!
生産者さんとの距離が近いおかげで、皆さんが思い入れを持ってイシイの商品と接してくれる。その結果、生産者さん自身が、地域のさまざまな場所に働きかけて宣伝協力してくれるんです。
最近は行政とも良い連携が生まれています。例えば、京都府亀岡市のアグリフェスタへの参加は、行政からのお声がけがきっかけでした。
イシイは、亀岡市曽我部町で作られている玉ねぎを使った商品『まる曽玉ねぎを使ったハンバーグ』を生産していますが、亀岡の玉ねぎのブースの隣でハンバーグを売る機会をいただきました。そこでは、生産者さんから「ハンバーグを購入した人に玉ねぎをプレゼントするのはどうか?」と提案され、玉ねぎをご提供いただいたり、最終的には生産者さんご自身がハンバーグを売り込んでくれたり(笑)生産者さんとの絆を感じた瞬間でもありましたね。
(間嶋さんが参加した亀岡市のアグリフェスタ)
(諏訪)私は元々料理をすることが大好きで、家でも料理担当は私です。仕事の商品作りといっても家族に料理をすることと変わらない気持ちで取り組んでいるので、やっぱり「美味しい」の言葉は嬉しいですね。褒めてもらえると調子に乗って、また作っちゃいます(笑)
ベテラン社員からこれからのイシイを担う方へ
--- これからイシイにはどんどん若手の社員も入ってくると思います。未来のイシイの社員の方へ、メッセージをお願いします!
(間嶋)38年前の私が入社した時のイシイは「第二創業期」でした。当日はまだ「背中をみて学ぶ」「技術を盗む」「バリバリ働く」、そんな価値観もあったと思います。あれから会社もいい意味で変化し、社長が智康さん(現在の社長:石井 智康)に替わり、制度やシステムも新しくなりました。そんなイシイで働く私の話をすると、他社の人からはうらやましがられるんです。時代の変化に合わせて成長している会社になってきたことを誇りに思います。
これから若い方を迎え入れる上で、教育はしっかりと進めたいですね。教育の場面では自分のものさしは使わないように心掛けています。昔の常識は通用しないという意識を常に持ってるんです。また、「応用が効く人材を育てられるか」を考えながら後輩を育成しています。応用できるようになるためには「作業」を教えるのではなく、「作業の意味や背景」を教えることが必要です。意味や背景を理解して、よりやりがいを持って仕事をしてもらいたいと思っています。
(今回京都にいる間嶋さん諏訪さんにはリモートでお話を聞きました)
(諏訪)私は2021年3月で定年という節目を迎えました。定年にあたって会社からは本当に盛大なお祝いをしてもらいました。智康さんを始め会社のみんなからたくさんの感謝の言葉をいただきました。今の時代は、一社に長く勤める価値観は薄くなってきているかもしれません。でも、私はイシイで勤め上げたことで、長く働かなければ得られない達成感やご褒美をもらうことができたと思っています。こんな経験ができるのも歴史ある会社だからだなと感じています。
今、会社は第四創業期。販売チャネルやお客様は変化しつつあり、可能性は無限大です。こんな舞台で一緒に成長を目指してくれる人がきてくれることを期待しています。
---間嶋さん、諏訪さん、今回は貴重なお話ありがとうございました!
経験は不問!歴史ある・新しい会社の第四創業期を支えるメンバーを募集しています@京丹波
イシイは、創業から約70年の会社ですが、未だ「ベンチャー企業」を自称しているほど歴史と変革が混ざり合う会社です。変えるべきところは変え、古き良きところは残しながら、21世紀型大家族組織を目指しています。日本的な年功序列システムはほとんどありません。さまざまな年代の社員が活躍しています。
クリエイティブ(調理技術)・ハードウェア(工場機材/調理機械)・ソフトウェア(IT/IoT/AI)のそれぞれの領域を融合させ、新しい食品づくりを生み出すため部署を越えて協力できる組織や制度づくりにチャレンジしていきます。
イシイで次の歴史を一緒に作っていきませんか?