過去ログ:VIPマッチを検討する。
※niconicoのブロマガにて2021/03/01に記載した記事の本文コピーになります。
どうもです。
ポーカースタジアムはトーナメントバグでドタバタしてましたがとりあえず復旧したようです。そもそも私VIPマッチしかやってないですが。
おかげさまでシーズン2にてアルバの限定衣装を獲得できました。金色がそりゃもう揺れます。
今回はVIPマッチの話です。前にもしましたが今回は2シーズン遊んで思ったことをつらつらと書き綴ってみます。
大前提として、この記事においてはVIPマッチにフォーカスしているため、テキサスホールデムが強くなる記事ではないことをご了承ください。
そもそも私のブロマガにテキサスホールデムが強くなるための記事は無いんですけども。
①VIPマッチは試行回数だけではどうにかならない
ポーカースタジアムにこれまで存在しているモードは、「全国対戦」「VIPマッチ」「バトルロイヤル」「トーナメント」の4つです。(店内とシングルはオンラインじゃないので割愛)
全国対戦はランクポイント制で、勝てばランクポイントが増え、負ければランクポイントが下がります。
バトルロイヤルは勝利数をカウントしていて、プレイ数に関わらずシーズン中の勝利数で順位が決まります。また、2位以内ならランクポイントも増えます。
トーナメントは参加人数に応じて入賞者にトーナメントポイントが与えられ、シーズン中の合計値で順位が決まります。また、入賞すればランクポイントも増えます。参加人数の半分より上なら入賞と思って大丈夫でしょう。
この3モードに関しては「負けた時のデメリットが低いorゼロ」に設定されています。全国対戦はランクポイント減少がありますが、ランクの低いうちは減少値も低く、ランク46以降でもオーバースタックでの勝ち抜け時に増える量が大きいため、ビックポット狙いでのプレイングでカバーできる面があります。
バトルロイヤルとトーナメントは完全ノーリスクです。もちろん負けた場合はお金を使ったが何も得られなかったことになりますが、稼いでいた勝利数やポイントが消えるわけではありませんし、本来全国対戦ではマイナスのあるランクポイントでさえ減少リスクなしで貯めることができます。
バトルロイヤル及びトーナメントはイベントチケットで費用面が優遇されますが、それを手に入れる格安の方法が全国対戦/VIPマッチになっているのは、「上手いな」と思います。とはいえ、やろうと思えばお金を積めば連プレイできるわけです。
となると、3モードとも「プレイ回数が多いほど上位に立てる可能性があがる」ことになります。特にバトルロイヤルは時間内であれば何度でも挑戦可能であるため、試行回数を多くしやすいフォーマットになります。代表決定戦や最近のシーズンでもそれは見て取れるかと思います。
さて、VIPマッチはレーティングによって順位が決まり、勝敗によってレーティングが上下します。この上下値は初期ポイント8000(+チップ追加した場合の4000)と勝ち抜け順位がor退席時のポイント差で変動し、変動値は卓上のレーティング差で補正がかかります。自身のレーティングが高ければ「増やしにくく減りやすい」状態に、逆に低ければ「増えやすく減りにくい」状態になります。とはいえ、その差はプレイヤーレベルのレーティング差ではそこまで大きくないです。つまりは、どれだけプレイ回数を増やしても、「勝ち負けの比率に影響される」ことになります。
この前提でプレイ回数が異なる2人が同様のプレイをして同様の勝率を出すというならば、その勝率がプラス方向であればプレイ回数が多いほうがレーティング上位になります。逆にマイナス方向であれば、プレイ回数が多いほうがレーティングが下位になってしまいます。よって、プレイ回数を増やせば増やすほど、その実力が「レーティング」という形で如実に出やすいモードということになります。
その逆でプレイ回数が少ないとしても、その中での勝率が高ければプレイ回数で負ける相手より上位に立つこともできますし、勝率が低ければ本来の実力以下のレーティングになってしまうこともあります。これらを上振れや下振れと捉えるか、実力と捉えるかはかなり難しいところです。どうしても運に左右されるゲームであるため、格闘ゲームのような明確な指標となりにくい部分はあります。
ただし、使える時間と資金があること自体はやはりメリットになります。バックスタックに余裕があれば、踏み込みにくい相手からのオールインに対するコールや、コールされたら瀕死になるブラフオールインの仕掛けなど、ダイナミックなプレイがやりやすくなります。もちろん下振れした場合はとことん落ちますが上振れ時のリターンが相当大きいので、余裕がある人はフリップスタイルもありかと思います。(後ほどまた説明します)
②VIPマッチは前のシーズンに影響されやすい
バトルロイヤルおよびトーナメントは、シーズン単位でランキング指標がリセットされます。これにより、「特定のシーズンに投資を偏らせることで上位を狙う」という考えがあります。ライブポーカーのポイントランキングもだいたいそんな感じです。そして、この考え方において1シーズン優勝はできても、その次以降のシーズンで有利になる訳ではありません。
VIPマッチはシーズン最終レーティングの下2桁切捨てが次シーズンの開始レーティングになります。ただし1800以上は一律1800に、1599未満は一律1500になります。これにより、一度レーティングを稼げば有利な位置から次シーズンを始められるため、連続して上位の成績を取りやすくなります。逆に、基礎レート近辺から頑張ろうと思っても既に開始時点で最大300の差があるため、これを埋めようと無理をすると本来の実力が出せずにスランプ状態になることもあります。そうなると結局1500スタートを繰り返すことになり、いつまで経っても上位に届きません。
③VIPマッチシーズン終了間際に意識すること
上位入賞特典に限定カスタマイズがあるため、上位争いをする場合は最後まで気が抜けませんが、それとは別に気にした方がいいことがあります。それは②でも記載したレートのリセットラインです。
例えば、シーズン終了間際にレーティングが1590であった場合、何がなんでも1600に乗せてしまった方がいいです。このまま放っておくと次シーズンにはレーティングが1500まで下がってしまいますが、1600にさえのれば1600から始める権利を得られます。仮にもう時間が無い状態であれば、負けてもリセットラインを下回ることは無いので(通算レーティングを意識しないならば)オールイン連打でもいいのです。できるかぎりリセットラインを超えた状態で次シーズンを迎えられるようにすることが、将来の入賞に近づく鍵になります。
この逆も然りで、例えばレート1715のプレイヤーがテーブル上で4000ポイントだとします。この時点で精算した場合のレーティングはだいたいマイナス9くらいになりますが、このままプレイを続けたとしても次のリセットライン1800を超えるほどレーティングは増えません。逆に今あるチップを失えばマイナスは18くらいになり、リセットライン1700を割り込んでしまいます。そうなると負けは実質レートを100下げる状態になってしまいますので、途中でテーブルから抜けるというのもレート意識の上では戦略になります。
④レーティングを意識したプレイを考える
ここからは、実際に上位を目指そうと思った場合の考え方を2パターンに分けて考えます。前提として、プレイ頻度は週2×500円程度としておきます。
まず1つ目は「コツコツ積み上げタイプ」です。各シーズンで1つ上のリセットラインを目指し、3シーズンほどでレーティング1800超えを目指すものです。イメージとしては、序盤は500円で2勝3敗、うち1勝はオーバースタックにできればいいかなというところです。1700を超えたあたりからこの比率では全く増えなくなるので、勝率をもう少しあげる必要があります。
プレイスタイルは特に問いませんが、時間課金ありのタイトプレイで500円1勝1敗でもいいかなと思います。
コツコツタイプであっても上振れ下振れで一気に変動することはあります。その場合はリセットラインを意識するのを忘れないことです。
もう1つは「上振れ期待タイプ」です。どんなに下がってもシーズンが変われば1500にリセットされることを利用し、できるだけ大きなフリップを仕掛けていき、シーズン終了までにレート1800以上を一気に狙います。プレイスタイルはルースアグレッシブが理想です。
このタイプでレーティングが大きく下がってしまった場合はレート上げ以外にやることが出来ます。それは、次シーズンで自分が上がりやすくするために、「レーティングがリセットラインを割り込みそうなプレイヤー達に圧力をかけること」です。レーティング差が開くほど敗北時のレートダウンが大きくなるので、レーティングが低いプレイヤーはテーブルにいるだけでも高レートプレイヤーに思考の縛り、およびレートへのダメージを与えられます。もし1800を割り込んでくれれば、自分が次シーズンで1800を超えた際のライバルをあらかじめ落としたことになりますので、レートが下がったからもう参加しない、というのは非常に勿体ないのです。
どちらのタイプにおいても注意が必要なのは、CPUが混じった場合です。この場合卓の平均レートが良くても1300、低いと800になってしまうため、どんなに勝ってもレーティングが増えなくなる上、リスクありの勝負を落とすと大きくレートが下がります。特にレート1700あたりから本気で上位を目指そうと思うなら、「3人卓なら即撤退する」くらいの思考もありかと思います。
⑤VIP入賞者のプレイを検討してみる
2シーズン終了したので、これまでの上位入賞者を個人的にこんな感じかなと検討してみようと思います。ただ、私自身のプレイ頻度が少ないのでそこまであてになりません。勝手に書いているので「これ信じて負けたぞ!」というクレームは対応出来ませんので悪しからず。
(以下敬称略、括弧内は入賞順位)
・だいすこ(2位、1位)
典型的なタイトアグレです。メリハリがハッキリしている一方で相手によりルースにしている部分もあり、それがガッツリ刺さっているのがよく見受けられます。ドロー系の投機的ハンドをあまり見かけないような気がするので、ベースはかなり堅実だと思います。
VIPマッチに限らずどのフォーマットでも安定した成績を残しているため、ポーカースタジアム内でもトップクラスのプレイヤーだと思います。
この方に限らず、溝の口上位勢はライブポーカーも積極的にこなしているため、全体的にタイトアグレが多いです。
・そらそうよ(1位、―)
超をつけていいルースアグレッシブです。ガットでもガンガンベット/タフコールしてきますし、特にピンポイントで飛んでくるオールインがVIP環境では中々コールしにくいものとなっていて、ビッグフリップも含めてものすごい勢いでレーティングを伸ばしていました。特にシーズン1前半はVIP環境がタイト+A信仰傾向だったので、Aなしボードでのアグレッシブプレイに翻弄されたプレイヤーが多かったようです。
ブラフもかなり多く、これが見抜かれるようになったのかシーズン2はだいぶレートが落ちてしまった模様。
・しゃろろ(3位、―)
ルースアグレッシブだと思います。そらそうよ氏とはタイプが異なり、プリフロップでレイズがいなければ積極的にレイズインして人数を絞ってくるイメージです。ほとんどのハンドが定額レイズのためハンドレンジが全く見えません。
全国対戦の頃にガチガチのチェックレイズされた印象が何となく残っています。そのせいか割と苦手だなと思っています。
・MGI(―、3位)
タイトアグレ寄りで見ています。見かける頻度が少ないので、1日あたりでものすごくプレイを重ねているのかなと思っています。
だいすこ氏と比較するとややルースな印象で、時には大胆なブラフも混ぜてくるのが強みかと思います。
投機的ハンドやローポケよりはAx系が主軸かなと見ていますが、対戦機会が少ないのでもう少し研究したいところです。
入賞者は共通してフロップ以降はアグレッシブ傾向だと思います。フォールドエクイティをしっかり確保してくるので、中途半端なハンドでフロップを見に行くと余計な出費がかさむ羽目になります。
ルール上、レーティングを大きく増やそうと思うと20000点を超えたら強制的に8000点まで戻るので、15000点辺りからビックポットを取ることが必要になります。この動きをするにもアグレが基本有利というのも傾向の要因かと思います。
また、ランキング変動を見ていると、中間で上位に浮上してくるプレイヤーの中には、「オールイン」を多用するプレイヤーが一定数見られます。①で言及した「資金と時間」ありきの戦術ですが、ハンドレンジが通常プレイヤーのオールインと異なるため、AKやAQでのプリフロオールを3割~4割の確率で食いつぶし、そこを原資にビッグポットを作り上げさらっていく形です。対処法は「プリフロップで攻めすぎず、ボードにあったハンドで動く」ことくらいでしょう。
書いてから見返すと私の評価内容雑ですね。
⑥自身のプレイスタイルについて
「散々周りの事書いてるけどお前はどうなんだよ」と言われないためにも、軽くだけ書いておきます。「これを信じて負けたぞ!」は受け付けませんので。
基本的にはルースが主軸ですが、スーテッドでないギャップハンドは好みません。K6oよりは57oのほうがしれっと参加してます。
また、コンティニューベットを打つこともあまり好きではないです。というのも、ポーカースタジアムのプレイヤーは全員が全員基本に忠実ではないですし、オールイン多用の話もそうですがハンドレンジが所謂レンジ表の上位から何%という括りに縛られていないため、ベットプレッシャーが意味をなさない局面がかなり多いからです。特に元々6000だった影響からか、初期8000でもターンでダブルバレルオールインが普通にガットプラスローヒットとかでコールされてしまうため、不用意に打つと自分が引き返せなくなるケースにぶつかりやすくなります。
なので個人的にはコンティニューベット含むブラフをするよりも、チェックレイズの方が多くなります。チェックレイズ軸にするメリットは、自分が噛み合わない時はチェック→相手ベットにフォールドすればフロップ以降の損失が抑えられ、噛み合っていればチェック→相手ベット→レイズで強さを主張してその他の微妙なハンド、特にドローを引きに来ることを牽制できますし、ブラフベットにせよコンティニューベットにせよ引くに引けなくなったプレイヤーからは最大限の利益を得られます。デメリットはフォールドエクイティを投げ捨てることですが、そもそもフォールドエクイティは「ある程度の同一条件下」でしか意味をなさず、バックにある資産、VIPマッチの場合はレーティングと資金を気にしないプレイヤーからしたら、フリップすると決めた時点で相手がどうしようと関係ないのです。その見極めがめんどくさい難しいので、ローリスク戦略としてチェックレイズ主体を目指しています。
もちろん、全てのプレイヤーに対してこの戦略をとるのはプリフロップ分の損失の方がかさんでしまうので、ある程度タイトであることがわかっている相手であればコンティニューベットも混ぜますし、ビッグブラフを放り込むこともあります。まれに変なので入ることもあります。
これ以上喋ると対策され放題になるので、後はこの画像から察してください。

⑦VIPマッチの今後はどうなるか
ここからは憶測でしかありませんので、さらりと流し見でいいかと思います。
まず、シーズン2終了時でレーティング1800超えのプレイヤーは3名だけでした。運営がリセットライン1800を設けていることからも、本来なら1800以上のプレイヤーがもっと排出される予定だったと思われます。想定からずれた原因としては、突発的なCPUのレート調整の影響かと思います。確かにCPU狩りの対策としてレートを下げたことは間違いではないのですが、極端に下げた結果として「レートの低いプレイヤーまでもが大ダメージを受ける」ことになってしまい、これにより平均レートが下がった結果、レートのデフレが起きてしまったわけです。シーズン1は序盤にCPUからのレート移動が発生した分でレート平均がわずかなりとも押し上げられていましたが、シーズン2は初めから400スタートだったのでガッツリ持っていかれてしまった形です。
シーズン3からはCPUレートが800になるとともに、VIPマッチ開催時間が設けられました。午前中および23時以降の深夜帯はプレイヤー数も少ないので、レートを上げたことでCPU卓が狙われることに対する対策でしょう。また、全国対戦をプレイしたいSランクプレイヤーは時間帯を選べばプレイできるようになりました。これは良調整かと思います。
レーティングのシーズンMAXの想定値は、おそらく2000前後くらいなのかなと思っています。根拠として、シーズン1でCPU狩りによりレートが稼げた件は2段階に渡って発生し、1段階目は1850ライン、2段階目は2000ラインが突破されていて、2段階目で運営は動いたため、そこが許容ラインとみてとれます。とはいえ、シーズン1の1800到達勢が軒並み1800を割り込んでしまったので、やはり2000到達は修羅の道かと思います。
テーブル環境としては、現状はルースアグレッシブのプレイヤーが多い印象です。というよりは「タイトプレイヤーがVIPマッチに来ない」と言ったほうがいいかもしれません。タイトプレイヤーは主戦場をバトルロイヤルやトーナメントにしていて、荒れ狂うVIP卓に近づきたくないのではないか、と考えています。ところが昨今のトーナメントは参加人数が減少傾向にあり、あげく障害で開催不能に陥ったこともありました。さらには、シーズン単位で頑張っても名前に称号がつく程度では、ある程度の実力が備わったプレイヤーはポーカースタジアムから離れ、ライブポーカーやオンラインポーカーに流れてしまいます。
結局、VIPにルースアグレッシブが多いのではなく、「ライブポーカーで主流のタイトアグレッシブがそもそもポーカースタジアム環境からいなくなってしまった」というのが実態だと思います。しばらくはルースアグレッシブ環境が続くでしょう。
また、JOPT予選会を兼ねたシーズンの盛況を考えると、やはりプライズのある/なしというのは人間の思考に大きく影響してしまうのだなと思いました。
VIPマッチに何かしらリアルプライズ要素を入れるとすれば、VIPマッチの通算レートで何らかの招待選手のようなものを設定すればいいのではないか、と思っています。通算にすれば日頃の積み重ねが反映されますし、招待タイミングを突発にすれば上位に居続けるモチベーションにもなるのではないでしょうか。
別にメジャー大会じゃなくてもいいので、公式YoutubeLiveイベントの招待選手とかでも面白いのではないかなと思います。
(この話は前回VIPマッチ開催時間直後にも記載した内容であり、自分が上位にいるからどうよ?なんてつもりは毛頭ありません。いやほんとに。)
いずれにせよ、いつでも気軽に参加できるのは全国対戦とVIPマッチの利点なので、長く続けられるための方針をどんどん打ち出してもらいたいものです。
ということで、VIPマッチに関して色々と書いてみました。
結局のところ、運営が目指しているのは「確実にゲームが利益を上げられる状態」だと思いますが、現状バグやら回線やらで根本的なところができていない状態なのは間違いないので、そこをしっかりしてもらえるだけでもプレイヤーは遊ぶ気になると思います。
とはいえ、コロナ禍で始まったゲームであり、無事1周年を迎えられただけでも良かったと思います。武装神姫とか大丈夫なんですかね8サテ全空席が常なんですけど。
長くなってしまいましたが今回はここまで、ではでは。
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