ディレッタントワイン学 シャンパーニュ編2
まずは、シャンパーニュ地方と言われるエリア、その気候から書いていきます。それからシャンパーニュ関連の歴史、栽培地域という感じで書き進めます。
1. シャンパーニュ地方の位置と気候について
パリの北東140kmに位置しており、マルヌ県を中心にシャンパーニュ・アルデンヌ地域に広がっています。フランスのブドウ栽培の最北端です。
(シャンパーニュの2大都市:ランス/N49.5°、エペルネ/N49°)
一般的に、北緯50°以北と北緯30°以南はブドウ栽培に適さないと言われています。

2. シャンパーニュ地方の気候
年間平均気温は11℃。
ちなみに、東京は16.3℃、札幌は8.9℃、ナパは15℃です。
北部に位置するため、冷涼であり厳しい気候条件といえます。
西岸海洋性気候と大陸性気候、両方の影響を受け、1年を通じて低温で温度変化が少ない気候です。前者の影響で降雨量安定と少ない温度変化、後者の影響で、霜を引き起こすリスクもありますが、夏場の程よい日照がもたらされます。
日照時間が少ないです。
シャンパーニュ:1,650h
ボルドー :2,069h
ブルゴーニュ :1,910h
ナパ :3,247h
年間降水量は理想的と言われています。少ないですね...。
エペルネー :674mm
ランス :604mm
ナパ :594mm
東京 :1,529mm
美味しいといわれるワインが生まれるブドウ生産地は、このシャンパーニュに関わらず、一般的に気候条件が厳しく、肥沃とはいえない土壌だったりするところが少なくないですよね。そこに自然とうまくつきあうために長い時間をかけて築かれた人智が加わって出来上がる、一筋縄では行かないストイックな芸術性を感じてしまいます。
次回からは、シャンパーニュに纏わる歴史について、書いていこうと思います。