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サラリーマンを辞め、 淡路島のゴルフ練習場を手伝い、3ヶ月。 この1年間、激動な日々だったので、Note書いてみました。


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現在私は、大卒で入社し、3年間勤務した「商工中金」という政府系の銀行を退職し、淡路島にあるゴルフ練習場「アルバトロスゴルフクラブ」
(打ちっぱなし場)の経営を手伝っている。 

なぜ安定したサラリーマンをやめて、手伝うことしたかになったのか、
少し余裕ができたので書いてみました。

ここに到るまで約1年間、
まぁまぁ、激動な日々でした。
経緯や今の想いについて、Noteを書いてみました。

書きたいことを書いたので、
余談も交えながらの、
長文ですが、よろしければ、お付き合いください

①「父と会社」
父の会社が倒産をした。

規模の大きい会社で
元を辿れば父の、そのまた父。私のおじいちゃんが創業したそう。

総合商社で楽しく働いていた父が、
おじいちゃんに帰って来ないと「親子の縁を切る」と言われ、
会社にやってきたそうです。

ひょんなことから、経営に加わったが、
途端におじいちゃんが他界。

設備投資の借入は多額にあり、
周りから見るよりも、楽な経営ではなく、

市場の縮小とともに、
経営も一層難しくなり、かなり前から実質債務超過の状態でした。

しかし、長年の戦いも虚しく、
信頼していた従業員の不幸等も相次ぎ、
会社は、力尽きました。

日本には、借入をするときに、経営者に責任を問う
経営者保証というものがあり、

父は、自己破産をし、
現在、大阪で、ほそぼそと1人暮らしをしている。

私は、小さい頃から、父の弱音を聞いたことがない。
家でも、苦しい顔を見せない父でした。
そんな寡黙で強い父を、
私は尊敬をしています。

父はよく

「ウチの会社を継がせるつもりはないから」
と言っていました。

しかし、私は自然と経営者の父の背中を追っていたのか、
大学は慶應義塾の経済学部に入学(経営者が多いらしい)

ゼミの入試論文、卒業論文でも製造業や金融に関する論文を書き、
そして、
銀行側の理屈を知りたくて、銀行員になりました。

なんとなくではあるが、
ずっと、父の会社のことを考えていた気がします。

それだけに、この未来は、
正直「うっすら」と、予感していました。

それだけに、何もできなかった自分に
何ともいえない気持ちになったりもします。


②「母とアルバトロス」

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↑「アルバのフロントスタッフ集合写真」

一方、母。
この人が、淡路島にあるゴルフ練習場

「アルバトロスゴルフクラブ」の経営者。

私は今、ここの手伝いをしています。

母は、もともと専業主婦でした。
淡路島で生まれ、高校卒業後すぐに島内の役所で勤務。
役所ではマドンナとらちやほやされていたとかなんとか。
そんな中、父と出会い、いわゆる主婦になった。

母は、とかく人情に厚く、
喜怒哀楽も激しいが、誰からも愛され、
気付いたらリーダーポジションに担ぎ上げられてしまう、
そんな人です。
(※その分、キレたら世界で一番コワイです)

そんな中、
ひょんなことから、
ゴルフ練習場(打ちっ放し場)の経営することに。


もちろん、母は経営なんて1mmもしたことがなかったので、
現時点に到るまで、
数々の辛酸を飲みながら(飲みほしながら)、
自らで経営を切り開いてきました。

裏切りや葛藤、
苦難もたくさんの中、
やってきました。

「人の気持ち」最優先に考え、
接客を追求してきた母だからこそ、
今のアルバトロスがあるのだと思います。

母一人で切り拓いてこれた訳ではなく、
そこには、大きな支えもありました。
そんなアルバを支える重要な2人を紹介したい。

1人目↓「ちゃあちゃん」

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アルバトロス支配人で、母の姉の通称「ちゃあちゃん」

母が起業し大変だった姿をみて、公務員だった職を退職。
以降、母は社長、ちゃあちゃんは支配人として、
二人三脚で、アルバを守ってきました。

「ちゃあちゃん本当にすごいな」と思ったエピソードですが、

深夜から早朝に大雨が急に降った日。
私は、ちゃあちゃんの家に泊まっていました。


朝5時頃に、「ガチャ」という音がして、
私は目が覚めました。

ちゃあちゃんが家の中に入ってきました。
どこにいっていのか聞くと、「アルバに行っていた」とのこと。

夜中降り続く雨が「どうしても心配で、、、」と思い、
朝3時か4時に、アルバを見に行ったという。
※ゴルフ練習場は、雨が降り、枯葉が詰まったりして水没してしまうと機械がダメになってしまい、運営ができなくなってします。


特に、アルバトロスは自然災害にめちゃくちゃ弱いゴルフ練習場です。

2018年10月、関西空港を水没させた台風21号により、
アルバトロスでも、今までにない被害が出ました。
練習場の根幹とも言えるネットがズタズタに、全て、破れました。

全員が涙しながらも、社長・支配人筆頭に、
なんとか乗り越えたのですが、、、

台風がきたら、カッパを着て、率先して機械を守る。
肉体的なことだけじゃなく、従業員への愛も深くて、
ちゃあちゃんなくしてアルバは運営できません。


2人目↓「ゆきちゃん」

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アルバトロス副支配人で、
5人の子どもを持つビッグママ、通称ゆきちゃん。


はじめは、経理事務のパートで雇ったゆきちゃん。
ゆきちゃんは、その時からずっと、母を支えてくれてます。

私の母が大変なときはいつも隣にゆきちゃんがいます。

母と長年連れ添っていた父の会社の倒産。
会社は別で、法律上は関係ないが、世間からしたら、同じ会社のように思われて仕方がない状況。
アルバトロスのお客様にも迷惑をかけたかもしれない。

母は、経営者になり、
常に「人の気持ち」を感じる力を身につけていた
母の心労は計り知れなく、
眠れない日々が続き、体調を崩していました。

その中で、
「アルバトロスの経営は難しいのではないか」、
「他の経営者の方に譲ったほうがいいんじゃないか」、
と考えざるを得なかった時も、

ゆきちゃんは
「どんなことがあっても、母に一生ついていきます!」
と励まし続けてくれていました。

その言葉が、
母の心をどれだけ支え、
どれだけ力をもらっていたか。

「もう一回頑張ろう!」

母に、そういう気持ちにさせてくれたのは、
ゆきちゃんがいたからだと思います。

私も、そのことを聞いたから、商工中金という銀行を退職し、実家の仕事を手伝うことを決意しました。

そんな2人の支えもあり、
母は13年間アルバトロスの経営をしてきました。
今年の9月9日で14周年!

アルバスタッフもようやく安定し、
長年課題であったレッスンプロとの関係も構築でき、基盤が整った。
そんなタイミングでの、あらたな試練でした。


③「アルバと私」

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↑「わたし」

2020年9月。
私は「商工中金」という政府系金融機関に勤めて、
2年と半年が経とうとしていた。

任せされる仕事量が増え、忙殺されていた一方で、
おもしろさもあり、
「あと、1年もすれば、銀行員として大きく成長し、会社の役に立ちそうだな」と感じてました。

ですが、
先ほどまで書いていたことが起き、

「母の近くにいて、家族を支えたい」
「アルバを守っていきたい」という想いと、

「自分にしかない人生を歩きたい」という想いから、

年内には3月末で辞めることを決断し、
年明け初日に会社に退社の意向を伝えました。
(とんだ新年の挨拶。当時の同僚、上司の方々ご迷惑おかけしました!)

辞めた今、振り返ってみると


「辞めていなかったら、絶対後悔していたな!」

と感じることが多々あります。

なので退職にも関わらず、
快く、応援しださった同僚や上司の人には、
本当に感謝しています。


さて、
なんやかんやで、
わたしもひょんなことから、
サラリーマンを辞め、
実家の島のゴルフ練習場を手伝うことに。


そして、3ヶ月が経ちました。


1番に感じることは、
アルバトロスは私が想像していたよりも、
「人間味があって、最高のゴルフ練習場」ということ。

ありがたいことに、アルバトロスには、
1日100名〜多いときには200名近くの方が来場してくださいます。 

若い方もいらっしゃいますし、
毎日来てくださる常連さんもいます。
「アルバがなかったら困る!」と言ってくださる方もいます。

父の会社が倒産したときは、入場者も減り、
様々なことも起きました。

しかし、それ以上に応援してくださるお客様がいました。
現場を守ってくれるアルバスタッフがいました。

コロナがやってきて、大打撃を受けました。

それでも、お客様は返ってきてくださいました。
今まで、母が築いてきた「アルバトロスの強さ」をすごく感じます。


淡路島では、観光業が盛んで、
観光施設はどんどん増えていますが、
この10年の間に、少子高齢化が一気に進み、
地元の映画館、地元のボーリング場等、
地元の人に愛される娯楽施設はどんどんなくなっているのが現状です。

そして、今年年内に、
アルバトロスのライバルである洲本のゴルフ練習場の閉鎖が決まってしまいました。

実はちょこちょこ視察も兼ねて訪れていたんですが、
お客さんに愛されている姿を目の当たりにして、
「素敵な練習場だな」と思っていました。
ライバルでもありますが、閉鎖は、残念だと感じます。

より一層、
アルバトロスは
「なにがあっても」、
「10年、20年、、、50年」、
と運営し続けなければいけないなという想いが強くなりました。

自分でも不思議なほど強く感じており、
なぜ、そう感じるのかなと少し深く考えると、過去に理由がありました。


私は、小学中学と身体も弱く、やたら入院が多く、
中学から私立の学校にも通わせてもらい、お金がかかっている。
大学も東京に行かせてもらい、仕送りもいただていて、お金かかりまくり。

白状しますが、私はいわゆる「裕福」の分類で、
今まで「お金」の心配をしなくてもよい生活ずっとさせてもらっていました。

そのお金の源泉を辿れば、多くはこのアルバトロスであり、
そこには、スタッフが一生懸命働いてくれた「汗」
のようなものが入っているし、

それを更に辿れば、
お客様が一生懸命稼いできたお金の「汗」も入っています。

今までアルバトロスを支えてくださった
「アルバスタッフ」や「お客様」がいなかったら、
「今の自分が存在していないんだよなぁ」と。

アルバで働いていると、
自然とそう感じることが強くなっていたんだと思います。

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↑「現場修理の状況」
※アルバは自分たちでできることは全て自分たちでやります。


時間関係なく襲ってくる土砂降りにも対応する支配人。
「何があっても社長に付いていく」と、
ずーっと母に勇気を与え続けてくれた副支配人。
コロナが猛威をふるう中、
休み希望を聞いても、
「私たちは大丈夫なので、やりましょう!」と元気で強いフロントスタッフ。
縁の下で、淡々とアルバを常に綺麗にし続けてくれる清掃スタッフ。
そして、いつも笑顔で温かいお客様。

アルバトロスゴルフクラブは
自然に弱く、手間のかかる小さなゴルフ練習場です。

でも、だからこそ、
そこには他の練習場には真似できない物語が生まれる。
どうしてか、愛着がわく。

アルバトロスのモットーは「元気を発信」
日本で一番「元気を発信」できるゴルフ練習場目指し、
これからもがんばります。

アルバスタッフ、アルバのお客様、
そして、なによりアルバトロスが好きな自分のためにも。

今回は、田舎の小さなゴルフ練習場が、
ひっそりと頑張っていることを
1人でも多くの人に知って頂きたいという想いもあって

初めてNoteを書いてみました。

長文にお付き合いいただき、誠にありがとうございました。
稚拙な文章ではございますが、想ったことを、素直に書きました。

淡路島にお越しの際は、ぜひ遊びに来てください!

皆様の応援がアルバトロスの原動力になります。
ぜひ、応援よろしくお願いいたします!

淡路島に行くのはなかなか難しいと思います。
ぜひ、インスタグラムのフォローお願いします。

https://www.instagram.com/albatrossgolf.0909

もしくは、「アルバトロスゴルフクラブ」

で検索お願いします。


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【以下 アルバフロントスタッフ紹介】

↓「若者にtiktok動画をいじられる、ちかちゃん」

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↓「最近ゴルフを始め、勢いに乗っている、みゆちゃん」
 

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「アルバの元気担当みさちゃん」

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アルバスタッフは

美女と評判です!

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おわり
福原 大貴

私は、普段はほとんどふざけており、
お酒を飲んだら潰れるし、ポンコツで、みんなに支えられ生きています。


https://www.instagram.com/fukuhuru

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