ファミレスを享受したい
ゲーム、『ファミレスを享受せよ』をプレイした。
ジャンルとしては、脱出ゲームになる。
真夜中のファミレスに行って料理を注文すると、先ほどまでいたファミレスそっくりの謎の空間に閉じ込められる。同じ境遇の数人の男女と共に、会話をしながら脱出を目指す、というあらすじ。
数時間でサクッとプレイできる内容であり、イラストやBGMの雰囲気なんかもよく、気軽に脱出ゲームをしたい時には良いゲームだった。フリープレイ版もあるので、もし興味があったらお気軽に試してみてほしい。あの雰囲気は、刺さる人には刺さるはず。
しかし、このゲームをしていると、すごくファミレスに行きたくなった。ということで、きた。まさにこの記事はファミレスで書いている。
自分の影響の受けやすさに笑ってしまう。本当はゲーム中みたいに、ど深夜のファミレスには行きたかったのだが、最近はどこのファミレスも閉まるのが早い。
『ファミレスを享受せよ』をプレイし始めた理由は、脱出ゲームを遊びたい、という理由よりも、あの夜中のファミレスでの友達とのダラっとした空気感を楽しみたかったからだ。
ゲーム中の会話自体はオシャレで悪くはなかったが、そっち方面の期待にはあまり応えてくれなかったというのが正直な感想。trueEDの中に少し近い会話があったが。「ファミレスを享受する」という欲望がまだふつふつと体の中にある。自分の中では、ファミレスは友達とダラダラと会話する場所なのだ。
友達とファミレスで駄弁っている時のあの楽しさは何なのだろうか。居酒屋でお酒を飲んでいる時とは違う、独特の空気。未だに、お酒が飲めない友達とご飯に行くと、最後の締めはファミレスだ。いい大人なんだから、カフェに行くのが普通なような気もするが、自分は絶対にファミレスを選んでしまう。その魅力を少し考えたい。
まず思いつく、ファミレスの最大の魅力はドリンクバーだ。長居をすることが安価で保証される神システムだと思う。カフェだと、ドリンクを飲み終わると、おかわりをしなくてはと思ってしまう。自分はすぐ飲み物をごくごくと飲み干してしまうので、あっという間に退店かおかわりかの二択を突きつけられる。
それに比べ、ドリンクバーは制度的に長居することが保証されたシステム。別に空のグラスがあることに何の問題もない。今が空なだけで、いつでもお代わりに行って注げばよい。ドヤ顔でグラスを空にして作業でも雑談でも、何でもできるわけだ。
あと、個人的に好きなのが、ドリンクを取りに行く時間。普通に何を飲もうかなというワクワク感もあるが、友達と一緒に行っているときのあの時間は格別だ。
何が良いって、少しの間だけ孤独になれること。あの寂しさがすごく心地よい。話が盛り上がったあとの一瞬の凪というか。でも、その凪があるからこそ、盛り上がった時の波の高さを感じることができる。緩急ってすごく大事。
良い年こいて、ファミレスの良さを熱弁することになるとは。改めて、凄く好きな場所だ。一生ファミレスに通い続けたい。中高生のころと同じように、帰りたくなくなるくらい、楽しい話を友達と一緒にし続けていきたい。子供っぽいかもしれないけども、自分はそんな大人が少しはいても良いと思っている。
最後に思ったけども、自分がファミレスを好きなのは、もしかしたらファミレスにいる学生たちの下らない会話を聞いて安心できるからかもしれない。
自分のファミレスでの会話は、学生もビックリするくらいアニメ・漫画・ゲームの話しかしていない。まぁでも、若いやつに怒るおじさんより、若いやつよりアホなおじさんの方が、可愛げがある気がする。
いや、可愛げはないな…ただ無害で痛いやつなだけか…
以上!
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