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全ての復業に当てはまる、たった一つの壁

格闘家の複業

新型コロナウイルス禍にあって、格闘技界も大きく変わっています。
今までテレビ中継が行われていたボクシングの世界タイトルマッチが、YouTubeで放映されたそうです。

また、それだけでなくYouTubeチャンネルを開設し、自らYouTuberになり、格闘家と二足のワラジ状態の方もいます。
格闘家の朝倉未来選手はまさにその一人です。
元々格闘家として圧倒的な実力がありましたが、YouTubeにも本気で取り組んでおり、上手く両立しているようにみえます。

ところが、11月に行われた試合で朝倉選手が敗北すると、その敗戦の弁に対して多くの批判が集まりました。

私は格闘技はほとんど見ないので、この敗因がなんだったのかは見当もつきません。いや、たとえ詳しい人でも当人でない限りわからないでしょう。
しかし、現実にはこのような批判がされます。

「本業にコミットしていないからだ」

要は、わかりやすいのです。
どんな領域であれば、プロの世界での勝敗など、無数の要素が絡まりあって決まるものです。
一言で何が良くて、何が悪い、などど言えないのです。
一方、「YouTuberをやっている」、「格闘技以外のことに時間を割いている」ということは事実として誰の目にも明らかです。
そのため、批判する(したい)人にとっては格好の餌食になります。

全ての復業に当てはまる壁

これは何も超一流の格闘家だけの話ではありません。
復業をするなら、しようとするなら、全ての人に当てはまります。

復業をすることを上司に相談するとき、「本業が疎かになるのではないか」
復業している状態で、仕事の結果が出なかったとき、「本業に集中していないからだ」

これらは今まさに日本中で行われている会話でしょう。
復業している社員がいる会社のマネジメントに聞いてみてください。
復業を認めていない会社のマネジメントに聞いてみてください。
みんな似たようなことを言います。

復業には様々な問題があります。
労務問題、情報漏洩リスクなど。
ただ、これらは本質ではありません。
労働基準法など、明らかに現代に適応できていない制度の存在からくる不都合はありますが、それは多少の不便はあれど工夫次第で超えることはできます。

それでは何が真の副業の壁なのか。

結論は、「復業することのデメリットがメリットを上回っている」という、あなたの利害関係者からの意見です。
これが全ての復業に当てはまる、たった一つの壁です。

プロ格闘家であれば全ては自己責任で片付くのでまだいいでしょう。
ただ、復業をする人の大多数は会社員です。
復業を行うにも社内の承認が必要であったり、仕事で結果がでなければことあるごとに副業のせいではないかという評価をされたり、利害関係者の意見に大きく影響を受けます。
この壁を超えないことには安心して復業はできません。

壁の乗り越え方

どうやって壁を乗り越えればいいのか。
最もシンプルな方法は、結果を出し続けることです。どんな会社であっても、結果を出す人材の声は尊重するものです。
ただし、常に完璧に結果を出し続けることは難しいでしょう。
そもそも、まだ何も結果を出していない人は復業はできないのか、という話になってしまいます。

より汎用的な解決手法はこうです。
①メリット、デメリット、対応策を提示すること
②成功と失敗を因数分解、③結果を出すこと、
です。

①メリット、デメリット、対応策の提示
そもそも復業はまだ市民権を得ていません。誰もが当たり前のように行い、その価値を認めているものではありません。
このような段階では、価値観やリテラシーの違いなどによって復業に対する反応は大きく異なります。
そこで、自分が行う復業のメリット、デメリット、問題点に対する対応策を事前に上司などの利害関係者に開示することで、はじめて相手はその価値をフラットに検討できるようになります。

②成功と失敗を因数分解
仕事で失敗したとき、上述のように復業というわかりやすいものはスケープゴートにされやすいです。
そこで、その失敗の要因が何であったかを因数分解し、復業の影響でないと考えるならばそのことを伝えることが必要です。
また、仕事で成功した際も、もしも復業による影響が何らか作用していたと考えるなら、その成功要因を因数分解し、復業による影響がある部分を利害関係者に伝えることです。
これにより、業務上の成功や失敗に復業がどのような影響を与えているかを判断できるようになります。

③最後に、結果を出す
言うまでもないですが、いくら①と②を頑張ったところで、いつまで経っても結果が出ないければ意味がありません。
念を押す意味で、最後には結果を出さなければいけないということを3つ目としています。

令和限定の悩み

復業をしている人、これからしようとしている人、復業人材に仕事を発注しようとしている人、社員に復業を認めるか検討している人、様々な立場の人たちが、復業について悩んでいます。
これは今が過渡期だからであり、数年後には「復業が認められるべきか」などということは議論すら行われなくなり、当然に認められる時代になるでしょう。

今だから存在する「復業することのデメリットがメリットを上回っている」という、あなたの利害関係者からの意見、という壁、皆さんならどう乗り越えるでしょうか。


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冨岡大悟(Growth & Exit adviser)
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