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デジタルで人とのコミュニケーションを深めたい!

こんにちは。デジテック運営事務局のみらいです。私の大好きな高校野球が始まり、毎試合の全力プレーに多くの感動・刺激・活力を受けてます。
そういえば、今年は初めて女子高校野球の全国大会決勝戦が予備日を使って甲子園で予定されているのをご存じですか。女子高校野球の選手も野球の聖地である甲子園をめざせる時代になったこと、とても素晴らしいことだなと思います。雨の影響で日程が厳しくなってきているとのニュースも出てますが、個人的には、ぜひ実現していただきたいなと思っています。

言語聴覚士さんとデジタルツール

先日、ある機会があり、言語聴覚士さんとお話をすることがありました。
言語聴覚士さんのお仕事ですが、先天的又は後天的な原因のため、ことばによるコミュニケーションに何らかの問題を抱えている方に対して、聴力や音声機能、言語機能の検査及び訓練や助言等を専門的に実施されています。
ことばによるコミュニケーションの問題は様々あるのですが、一例で簡単にお伝えすると、本人としては、ことばで思いを伝えようとしているが、そのことばが何かしらの原因で話せなかったり(ことばが出てこなかったり)、違うことばが出てきてしまったりする(”りんご”と言いたいが、出てくることばが”みかん″となってしまう)ことがあるとのことです。
そのため、その回復に向けた訓練では、例えば、紙に書いた日常生活の絵等を活用して、自分の思っていることを、その絵を使って相手に伝えることと、言葉にすることを繰り返したりして、コミュニケーションの回復を図っているとのことなのです。

そのお話を聞いて、“紙(アナログ)もよいのですが、タブレット端末とか、デジタルを活用したより便利なツールがあったりしないですか?”って質問したところ、やはりそのようなツールは存在しており、実際に使っていることもあるとのことでした。

その際に、紹介していただいたものがこちらです。

指電話 https://yubidenwa.jp/

このアプリは、言語聴覚士さんとか障がいがある方専用のアプリではなく、もともとは満員電車の中で声を出さずに会話をしたくて開発したものだそうです。たまたま、病気で声を失った方に使っていただいたことをきっかけに、今では、失語症、構音障害、ALS、パーキンソン病の方など、さまざまな方に使っていただくようになり、その一方で、ミュージシャン、ビジネスマン、学校や言語教室など、多様なシーンで使われているとのことです。(指電話HPより引用、加工)

患者さんの年齢層や好き嫌いもあるので、個人を見て活用するかしないかはケースバイケースだと思いますが、タブレット等に慣れている方に対しては、本人の同意を得て活用しているそうです。

私も、サンプル版でしたが実際にアプリを使ってみましたが、大きなアイコンを活用して選びやすいようになっており、一般的な会話のセットコンテンツをはじめ、外国語のコンテンツ(挨拶とか)や、ゲームや子供向け学習用のコンテンツがあったり、面白いところでは、スマートスピーカーに話かける言葉が準備されていたりして、よく考えられた幅広いコミュニケーション支援ツールとなってました。

個人的なアイデアレベルではありますが、タブレットを使って、音声で相手にことばを伝える際に、本人の声(もしくは本人の希望する声?)に近いもので、相手に伝えられるようになると、より使う側も使われる側も親近感がわいてよいのではと思いました。(最近の音声合成技術をもってすれば、そのような仕組みを加えることも比較的容易に実現できそう)

デジタルでのコミュニケーション支援

このデジタルツールの良いところは、タブレット一つをもってさえいれば、人とのコミュニケーションが必要な際に活用できる点だと思います。
(紙のドキュメントだと、持ち歩くのも大変ですし、自分に合ったカスタマイズも大変)

不幸にも障がいを負ってしまって、自分の思いを伝えることが難しくなった方が、このようなツールを使うことで思いを伝えることができたり、逆に相手の思いをくみ取ることができたりするようになると、とても素晴らしいことではないかなと思います。

また、障がいのあるなしにかかわらず、人と人とのコミュニケーションを円滑に実施するためにデジタル技術がサポートできるようになると、より幸せな社会が実現できるのではないかなとも思います。

デジタル技術で人々を幸せに

デジタルで社会を便利にということを考える際、どうしてもマクロな視点で考えがちですが、このような現場の個人個人にあった課題の解決にも目を向けて、デジテック for YAMAGUCHIの活動の中で、少しでも、一歩でも構わないので、人々を幸せにする活動ができればと改めて感じました。
一人の幸せが百人、千人、みんなの幸せにつながるような取組を、会員のみなさまと一緒になって取り組んでいければと思いますので、ぜひともよろしくお願いいたします。