【連載】内側からの女子力向上セラピーマニュアル 第5章 コスモロジー

第1章のエビグラタン事件のヒロインであるエビちゃんは幼少の頃、
「愛情を受け取ってもらえない可愛そうな女子」という、哀しい個人的鋳型を持っていました。

この個人的鋳型を解消するため、第5章では、心のボトルネックを発見し、個人的鋳型の正体を見極める方法についてお話いたします。

この方法をお話させていただく前にある概念についてお話しますコスモロジーという概念です。
コスモロジーについて、Wikipedia の「概論」から抜粋します。

Wikipedia らしくわかりづらい説明ですね。

人は、その人の目でしか世界を見ることができません。例えば、同じ会社の同じ部署に、同期の女子3人、Aちゃん、Bちゃん、Cちゃんがいたとします。

地球という同じ惑星の日本という同じ国にある同じ会社の同じ会社にいる3人ですが、3人の世界を見る目はそれぞれ異なります。この惑星に70億の人間が生きていれば、70億通りの世界が“存在”することになります。

でも、Aちゃんという一人の女子が見る世界は恒に、同じパターンに従っているのです。これがコスモロジーです。そして、個人的鋳型がつくり出す出来事の構造は、時空を超えて、コスモロジーなのです。

その人の個人的鋳型がつくり出す、コスモロジーは場合によっては
“悲劇”を繰り返してしまいます。

悲劇を繰り返しつくり出すのは後悔の念です。後悔の念によって悲劇のコスモロジーができあがってしまうのです。後悔は、人の意識の成長にとって足枷になります。

「あの時、あんな選択するんじゃなかった・・・」
「あの時、あの偶然の出来事がなければ・・・」

こういうのが後悔と呼ばれるものです。この後悔は、外側(物質世界) の解釈です。ここでは、内側(精神世界)の解釈いたします。後悔って、執着でもあるのです。ある価値観に対する執着なのです。

かなり抽象的な説明になってしまいました。ちょっと、具体的なお話を入れることをお許し下さい。

そんなサトミちゃん、ここ数日間、元気がありません。

サトミちゃんには、学生時代からの親友のクミちゃんがいます。1年前、サトミちゃんはクミちゃんと、六本木に飲みに出かけました。週末なので、居酒屋で飲んだ後、クラブに立ち寄りました。

サトミちゃんとクミちゃんが、クラブの隅の方で、はちきれた男女が踊るのを見ていました。そこに、現れたのが、陽気な太郎君でした。長身で細身、キラキラ笑顔の太郎君です。

いつもは、ナンパお断りの 2 人なのですが今宵は特別、太郎くんと一緒にはちきれました。

以降、サトミちゃん、クミちゃんは、太郎君の男子友達と一緒に、飲みに行ったり、BBQ したり、クルーズしたりしました。実は、サトミちゃんもクミちゃんも、太郎君のこと第一印象から、良いって思っていました。

サトミちゃんは、フェアプレイを信条としていました。1年間、フェアプレイしました。

それが、3日前、会社の廊下で、サトミちゃんは、クミちゃんから、
「太郎と結婚することにしたの・・・」と告げられました。

クミちゃんは告げながら、嬉しいようなちょっぴり狼狽していました。でも、サトミちゃんの「おめでとう」の笑顔にホッとします・・・

サトミちゃんは、告げられた廊下を歩きながら高校時代を思い出します。

これが、コスモロジーの一例です。この物語にはある構造が浮かび上がっています。

その出来事が内側(精神世界)の何の象徴かを見極める必要があるのです。心のボトルネックを発見し、個人的鋳型の正体を見極める方法についてお話する前に、コスモロジーについてお話させていただきました。

今日はここまでにいたしますが、結局、自分の意識が変わらなければ
“世界”は変わらないのです。

(第5章)

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