岩手十城〜岩手県を代表するお城一覧リスト【暫定版】
岩手県の城めぐりをより楽しめるように、岩手県内にある代表的なお城を「岩手十城」として選定し、それぞれの城の特徴や歴史的背景をわかりやすくまとめました。
まずは、AIを活用して選定し、基準や理由も全体・個別双方で記載しています。
それぞれの城についての由緒や見どころ、選定理由を解説していますので、読み物としてもお楽しみください。
1. 盛岡城(もりおかじょう)
• 所在地:盛岡市内丸
• 遺構の概要:
盛岡城は南部氏が築き上げた近世城郭で、かつては「不来方城(こずかたじょう)」とも呼ばれました。三の丸までを取り囲む花崗岩(かこうがん)の見事な石垣が特徴で、広大な公園(岩手公園/盛岡城跡公園)として整備され、市民の憩いの場になっています。天守は築かれず御楼門や櫓群が設置されていましたが、明治期に廃城。現在は石垣と曲輪の区画が美しく残存しています。
• 見どころ・豆知識:
石垣の造り方が非常に精巧で、特に切込みハギの技術や、高石垣から見渡す盛岡市街の景観は見応えがあります。また園内には南部家の資料を紹介する石川啄木記念館ほか、文化施設や彫刻なども点在。四季折々のイベントも楽しめます。
• 選定理由:
岩手県を代表する近世城郭であり、日本100名城にも選ばれる知名度と史跡保護の手厚さが決定的な理由です。盛岡市の中心部にありアクセスの良さも抜群で、県内外から多くの観光客が訪れる点からも外せない名城です。
2. 九戸城(くのへじょう)
• 所在地:二戸郡九戸村
• 遺構の概要:
戦国末期、九戸政実(まさざね)が本拠とした城。豊臣秀吉の奥州仕置において、伊達政宗らの軍により落城した戦いが特に知られています。九戸城は天然の地形を巧みに利用した山城でありながら、本丸・二の丸・三の丸と郭を重ねた堅固な造りが特徴とされています。大規模な発掘調査により、虎口の構造や竪堀(たてぼり)、土塁などが確認されており、歴史的にも非常に興味深い城跡です。
• 見どころ・豆知識:
見学道が整備され、発掘調査の成果を活かしたガイド看板や展示が充実しています。特に九戸政実の波乱の生涯に関する資料は、戦国末期の東北の激動を物語ります。周囲は自然豊かで散策コースとしても人気があります。
• 選定理由:
戦国末期における奥州仕置の舞台として重要であり、続日本100名城の指定を受けている点から必ず選びたい城跡です。豊臣方との戦いを象徴する史実のインパクトも大きく、岩手の戦国史を語る上で欠かせません。
3. 志波城(しわじょう)
• 所在地:盛岡市上田
• 遺構の概要:
志波城は、平安時代初期(9世紀はじめ)に中央政府(坂上田村麻呂など)が東北経営の拠点として築いた古代城柵の一つです。範囲は東西約1km、南北約1kmという広大な敷地を誇り、その規模は国内の古代城柵でも有数。築地塀(ついじべい)や門、政庁跡などの復元整備が進められており、当時の官衙(かんが)の様子を体感できます。
• 見どころ・豆知識:
志波城跡歴史公園として整備され、巨大な南門などの復元建物が目を引きます。平安時代における東北支配のあり方や、征夷大将軍の活動を知るうえで貴重な資料が多数展示されています。桜や紅葉のシーズンには景観も美しく、散策しながら学習できるスポットです。
• 選定理由:
古代の「城柵文化」を今に伝える遺跡として価値が高く、岩手県の歴史を語るうえで欠かせません。盛岡市街地から比較的近く見学しやすい点、時代的なバリエーションを持たせたいという理由から選定しました。
4. 胆沢城(いさわじょう)
• 所在地:奥州市水沢区
• 遺構の概要:
志波城と同じく、平安初期(802年頃)に坂上田村麻呂によって築城されたと伝えられる古代城柵。奥羽地方の支配拠点として造営されましたが、後に志波城に移転されるなど、短期間で機能を失ったと推測されています。とはいえ、朝廷が東北経営を行った当時の行政や軍事拠点のあり方を知る上で非常に貴重な史跡です。
• 見どころ・豆知識:
複数の条坊制(じょうぼうせい)に従った区画や、木柵の跡が発掘調査で確認されています。周辺は水田地帯が広がりますが、一角に城柵があったという独特の風景を味わえます。胆沢城跡を紹介する資料館も整備され、平安期の東北の様子が学べます。
• 選定理由:
志波城と並んで古代史を知る上で重要な拠点という点と、岩手南部地域にも古代城柵文化があったことを示す代表例として選びました。時代の多様性を示す意味でも選定しています。
5. 遠野城(とおのじょう)
• 所在地:遠野市(遠野駅近郊)
• 遺構の概要:
遠野城は、近世には「遠野南部家」の支城や陣屋として機能していた場所です。戦国~江戸期にかけて拡張や改修が行われましたが、近世には大規模な城郭というよりは「遠野南部氏の政務を執る陣屋」としての役割が主でした。遺構としては土塁や堀跡が一部確認され、周辺には史料館や遠野城下町の町並みが残ります。
• 見どころ・豆知識:
民話の里・遠野の中心部にあり、周辺には昔ながらの風景や遠野物語ゆかりのスポットが点在。遠野城に関しては陣屋としての性格が色濃いですが、城下町の成り立ちを知る上で重要な史跡です。現在は「遠野城下町資料館」などで当時の様子を学べます。
• 選定理由:
民話や独特の風習が残る遠野という地域性を考慮し、観光・文化面での魅力を加味しました。「城」としての規模は大きくないものの、岩手の多彩な歴史を示す意味で選定しています。
6. 花巻城(はなまきじょう)
• 所在地:花巻市城内
• 遺構の概要:
花巻城は戦国期には稗貫(ひえぬき)氏の拠点とされ、後に南部氏の所領となりました。江戸時代には盛岡藩の支城として位置づけられ、二の丸や三の丸を設けた平城に近い構造でした。廃城後は宅地化が進みましたが、一部の土塁や堀跡がわずかに残存しており、城内という地名にも往時の名残が感じられます。
• 見どころ・豆知識:
現在、城跡周辺は市街地となっていますが、花巻城の歴史を伝える石碑や案内板が整備されています。花巻の市街観光と合わせて歩くと、地元の歴史に触れられるスポットです。
• 選定理由:
盛岡藩の支城として重要な役割を担っていたことや、稗貫氏から南部氏への移行という岩手中部の戦国史を物語るうえで貴重です。近世城郭としての整備も行われた痕跡があり、地域の歴史学習にも向いています。
7. 水沢城(みずさわじょう)
• 所在地:奥州市水沢区吉小路
• 遺構の概要:
水沢城は、戦国期には葛西氏・和賀氏・伊達氏らの勢力争いの場となり、江戸期には伊達家家臣・留守(るす)氏の領地を経て、最終的には一関藩田村氏の支城としても機能しました。やや低丘陵上に築かれた平山城型の構造であったとされ、近世には陣屋に近い形へ改修。廃城令後、多くは市街地化されましたが、一部空堀などが痕跡として認められます。
• 見どころ・豆知識:
水沢市街の中心部に位置し、駅から歩ける圏内に史跡案内が残ります。また水沢には旧奥州街道など歴史的景観が点在し、藩政期の雰囲気を感じる町歩きが楽しめます。
• 選定理由:
岩手南部における伊達家や田村氏の影響を示す城として興味深く、交通の要衝に築かれた点が重要です。近世の城郭史を理解する上で欠かせないと判断し選定しました。
8. 金ヶ崎城(かねがさきじょう)または金ヶ崎要害(かねがさきようがい)
• 所在地:胆沢郡金ケ崎町
• 遺構の概要:
正確には江戸期の「金ヶ崎要害(ようがい)」と呼ばれる拠点ですが、戦国期にも葛西氏や大崎氏、後には伊達氏などがこの地を巡って争奪を繰り広げました。自然の地形を活かした要害堅固な場所で、曲輪や土塁、空堀の跡が残ります。
• 見どころ・豆知識:
比較的低い山上にありながら見晴らしがよく、北上川や胆沢平野を一望できます。整備はまだ限定的ですが、地元ガイドがいると非常に詳しく案内してもらえることも。歴史研究グループによる調査報告もあり、中世から近世にかけての変遷を学べます。
• 選定理由:
岩手南部の要地として戦国~江戸期にかけて重要視され、地名としても「金ヶ崎」は地元でよく知られています。特に防衛拠点「要害」としての性格は他の城とは異なる一面があり、バリエーションをもたせるために選定しました。
9. 黒沢城(くろさわじょう)
• 所在地:紫波郡紫波町
• 遺構の概要:
鎌倉~戦国期にかけて、斯波(しわ)氏や南部氏などが拠点としたとも伝えられる山城。紫波盆地を見下ろす要衝に位置し、天然の崖や尾根を巧みに利用した防御構造が特徴です。大きく分けて本丸・二の丸・三の丸が階段状に配置され、尾根沿いには竪堀などが残っています。
• 見どころ・豆知識:
発掘調査によって建物礎石の跡なども見つかり、14〜16世紀にかけて機能していた可能性が高いとされています。地元有志が定期的に整備しており、散策路も作られています。山城好きには歩き応えがある城跡です。
• 選定理由:
盛岡付近の山城としては比較的規模が大きく、中世の東北の城郭の特徴をよく示しています。近世城郭だけでなく、中世山城の姿もリストに加えることで岩手の城史の幅を広げるために選定しました。
10. 比論ヶ森城(ひろんがもりじょう)
• 所在地:北上市(旧・稗貫郡域とも関連)
• 遺構の概要:
戦国時代に稗貫氏や和賀氏の影響下にあったといわれる山城で、北上川流域を望む高台に位置します。史料は断片的ですが、大規模な土塁跡や堀切、竪堀などが現地踏査で確認されており、自然の地形を生かした防御構造が見どころです。
• 見どころ・豆知識:
地元でもあまり広く知られていない“隠れた山城”ですが、一部城郭愛好家の間では評価が高いスポット。紅葉シーズンには山城散策と絶景が同時に楽しめます。
• 選定理由:
岩手県内の山城文化をより幅広く紹介するため、知名度は高くないものの中世〜戦国期の重要拠点としてリストに加えました。地域ごとの多様性を示す狙いがあります。
選定の基準・理由
特に、日本100名城・続日本100名城に選定されている城跡は必ず含めるようにし、そのほかは時代や地域のバランス、史料価値などを総合的に考慮して選びました。
1. 日本100名城・続日本100名城の指定
岩手県内で選定されている「盛岡城(日本100名城)」「九戸城(続日本100名城)」は必須としました。
2. 歴史的・文化的価値の高さ
古代城柵(じょうさく)から戦国期~近世城郭まで、県内の歴史を語るうえで欠かせない重要拠点を優先しました。
3. 地域性・時代性のバランス
なるべく県内各地(北・南・中部)や、古代~江戸時代に至るまで多様な時代背景を持つ城を選び、バランスを図りました。
4. 遺構の残存状況・見学のしやすさ
遺構がある程度残されており、史跡整備や資料館などで見学しやすい城跡を中心に選定しました。
5. 観光・学習面での魅力
地元で保護・研究が進み、資料面や観光施設の充実度が比較的高い場所を考慮しました。
まとめと今後の楽しみ方
以上が「岩手十城」のリストです。古代の城柵から中世の山城、そして近世の本格的な城郭まで幅広く取り上げることで、岩手県が持つ多彩な城郭文化を垣間見ることができます。
• 交通アクセスや展示施設の充実度を重視するなら「盛岡城」「九戸城」「志波城」「胆沢城」などが訪れやすいでしょう。
• 山城の雰囲気を味わいたい方は「黒沢城」や「比論ヶ森城」をハイキング気分で巡るのがおすすめ。
• 地域散策や街歩きの延長で楽しむなら「花巻城」や「水沢城」「遠野城」などが、地元の町並みや史料館とセットで楽しめます。
ぜひ歴史散策や観光のヒントとしてお役立てください。岩手の雄大な自然とともに、各城の時代ごとのドラマを味わえるのも魅力です。城下町や周辺地域の郷土料理・文化に触れつつ、「岩手十城」をめぐる旅を楽しんでみてはいかがでしょうか。
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