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最終印象としての無歯顎・粘膜スキャンのコツとバイトスキャンの方法、使用器具の紹介 20240516スキャン補助器具STL公開しました!20240623補助器具使用方法・動画更新しました!
こんにちは、 3D歯科 です。
今回は、義歯製作でアルジネートやシリコン印象材を使用せず
口腔内スキャナーを最終印象として利用する方法、
また初回に採得できる簡易咬合採得の手法(これにはシリコンパテ使用)
を紹介します。
よろしくお願いします。
動揺歯がある口腔内をIOSで最終印象
今回の内容の始まりとしては、
アナログ印象を行うと抜けてしまうような歯がある口腔内において、
スキャンで即時義歯を作成したところから始まります。
金属床移行前の治療用義歯として、例えば次のような症例で
![](https://assets.st-note.com/img/1714866826490-JKRaA8QNTQ.png?width=1200)
「ここで噛んでいる」と患者さんの言う動揺3度の歯を
1日でも長く残すためスキャンで上顎データを取り、歯をデジタル上で抜歯し
抜歯後の模型を3Dプリント、その模型をアナログでアルジネート印象しました。
プリント模型からワックスの咬合床も作成し、次回来院で咬合採得を行い
その次には即時義歯セット。
![](https://assets.st-note.com/img/1714866826495-MYEx72N8JU.png?width=1200)
後縁も不足していますが、口腔内スキャンのメリットを感じた経験でした。
落ち着いたのちに通法で作成した金属床義歯は1〜2回の調整がありましたが
3Dプリント模型を印象した即時義歯は内面含め無調整!
新義歯セット日は「前のは痛くなかったけどな」と言われるほどでした。
(新義歯はフルアナログで作製したため印象材の変形や重合収縮などのため?)
口腔内スキャンは無圧印象。
粘膜含め偏位のない情報を記録できるのがいいのでしょうか。
コピーデンチャーで咬座印象するよりも場合によっては良いのかもしれません。
(この辺りは大学病院の先生方にぜひ調べていただきたいです。臨床的私見です)
ゼロから義歯作成を行う際に必要なもの
口腔内スキャンを最終印象と考えた場合、
義歯完成に至るまでに様々なものが必要になります。
義歯製作に必要な範囲までしっかり取れた口腔内スキャン
初回バイトスキャンするためのセントリックトレーかそれに準じたもの
精密咬合採得するための咬合床かコピーデンチャー(2回目来院時)
基本的には口腔内スキャンデータで義歯を作るならミリングかプリンターの
設備や材料があり、トライインはデジタルデンチャーとするのが基本です。
もし義歯製作を通法でトライイン義歯を完成させるのであれば
スキャンデータを最終印象にするために、
どのようなプリンターやレジンでも良いので
3Dプリントにて顎堤スキャンで作製した模型を作成し、
模型をアルジネート印象→石膏模型製作→咬合床かコピーデンチャーを適合させて
技工士さんにアナログで製作してもらう。という回り道が必要です。
また、スキャンでの義歯製作の流れであった方が良いものは以下の通りです。
特殊な口角鉤
咬合平面板一体型のセントリックトレー
フェイススキャン
実際の治療の流れ
印象(スキャン)、簡易バイト
→排列試適・精密咬合採得(あるいはトライイン義歯をセット)
→最終義歯セット
という流れになるのが基本です。
特に今回はこの初回の印象(スキャン)、簡易バイトについてお話しします。
また、もしどうしても希望なら
印象(スキャン)→最終義歯セット
も可能ですが、出来れば先にトライインを製作し仮義歯として使用しておくか、
フラットテーブルの治療義歯とすることをお勧めします。
非常に卓越したセントリックトレーの咬合採得の技術があれば問題ないのかもしれませんが・・・
また、患者さんが待機してくれるのであれば、プリンターの速度に依存しますが
即日トライインデンチャー完成まで持っていくことも十分に可能です。
さて、実際の臨床現場で行うコツを紹介いたします。
①顎堤スキャン
スキャン方法や、スキャンパスについて紹介します。
コツは以下の通りです。
・軟組織を完全に圧排すること
・可動粘膜をリトラクター等を用いて固定し動かない状態にする
・開口状態を維持させる
歯牙と同様、「動きのない状態」にできれば
十分にIOSで粘膜スキャンは可能になります。
顎堤スキャンで使用する器具のstlデータは2024年5月中には更新予定です!
ただし、全ての器具はダウンロードしたドクターの全責任のもとで
使用するようにしてください。ダウンロード時点で同意したものとみなします。
![](https://assets.st-note.com/img/1714867054657-kyihD12qxB.png?width=1200)
残根があるため厳密にはフルデンチャーではありませんが
義歯を制作するには、十分な量のデータが取得できています。
![](https://assets.st-note.com/img/1714867052878-h5hnS1hx1a.png?width=1200)
上顎より下顎の方が難易度が高いのはデジタルでも同一ですが、
多くの症例で吸着(密着?)を得られる程度の下顎の印象が取得できます。
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必要な操作は 3D歯科 のブログに文章で多くを記載しています。
スキャン自体に不安のある先生や、動画での操作も確認したい先生は
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購読いただけると嬉しいです。
今回の内容は粘膜スキャンの内容と初回の簡易咬合採得についてです。
チェアサイドでの咬座印象については、
先述の3Dコピーデンチャーについての記事を見ていただければ幸いです。
また、IOSデータを活用したトライイン(初回の)デンチャー製作は
CAD操作とともに将来に別のnote記事で紹介を予定しています。
<2024年5月12日まで無料公開中です!>2024年5月末まで2,500円にて公開いたします。
2024年5月16日 口腔内粘膜スキャンを助ける器具のSTL公開しました
(これら器具の詳細な使用方法は5月末までに公開予定です)→申し訳ありませんが使用方法写真が遅れており、六月半ばまでには更新予定です。それまで価格変更せず更新までは現在価格のままとさせていただきます。2024年6月更新いたしました!遅くなってしまいまして大変申し訳ありませんでした。
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