![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/134920646/rectangle_large_type_2_23f7224242c5ee568bafe2fcb09343cc.png?width=1200)
口腔内スキャナーを導入しよう!院内スタッフ用Aoralscan3使用マニュアル(動画付きパワポデータ)2024年5月4日義歯スキャン方法ファイル更新しました!2024年7月25日MetiSmileフェイススキャナーマニュアルも追加しました!
今回は、2024年6月より保険導入された口腔内スキャナーについて、
主要メーカーの中では安価で導入しやすい機種の一つSHINING3D Aoralscan3を
院内スタッフがすぐに使用できるようにするための簡単なマニュアルを共有します。
よろしくお願いします。
(2024年7月にMetiSmileフェイススキャナーもマニュアル追加しました)
![](https://assets.st-note.com/img/1711245663469-c1vUax2Nux.png?width=1200)
導入前にやっておくこと
まずは、せっかく口腔内スキャナーを導入することに決めたら
院内全体で使用する方向に持っていく必要があります。
そのため導入前には販売元などに頼んで院内セミナーをやってもらったり、
医院スタッフが口腔内スキャナーのメリットを理解してもらえるようにしておきます。
具体的には、印象材を練る・硬化待ち・石膏注入・石膏外し・トレーの清掃が不要になることがスタッフにとってのメリットになることを強調します。
さらに、患者さんにとっても不快感が少ないことや、口元についた印象材を取り除く手間がないこともスタッフに伝えておきましょう。
また、ソフトの使用方法や患者さんの登録方法については先生の方でしっかりと決めておきます。
具体的には、患者さんの登録情報をフルネームで登録するのか、患者さん番号で登録するのか、全角・半角なのか、平仮名かカタカナか、などです。
これはデータが増えてきたときに目的のデータを探す手間を省くため、必ずデータ様式には一貫性を持たせられるようにしましょう。
3D歯科 の医院では患者さん番号と誕生月までの登録にとどめています。
Aoralscan3では名前と生年月までの登録が必須です。名前のところに患者さん番号を入力しています。
Medit i700では名前登録のみで済みます。同じく名前のところに患者さん番号を入力しています。
フルネームを入れないのは、多くの口腔内スキャナーではデータをクラウドにアップロードしていますが、将来に万が一の流出や開示があった際に、患者さんのプライバシーを守れると考えてのことです。
もう一つ大切なことは、機器は高価であることを伝えておきます。
院長先生は値段を知っているので我が子のように大切に扱うと思いますが、勤務スタッフは値段も壊れやすさも知りません。
可能であればハンドストラップを取り付け、運搬時や清掃などの際にも落下・ぶつけたりしないように徹底しましょう。
導入時にやっておくこと
販売元によっては導入時の講習をスタッフ向けにも行ってくれるかもしれません。
ソフトの使用方法などはぜひ先生も予習の上、当日は簡単にスタッフに教えられるように準備しておきましょう。
YouTubeなどにメーカーからたくさんの情報が開示されています。
注意点としては、スキャンの方法(どの歯からスキャンするか。スキャンパスと言います)やバイト採得の方法については、販売元からの情報は参考程度にとどめるようにしておきましょう。
これらのスキャンパス・バイトスキャン方法はデータの精度、つまり補綴物やアライナー矯正の精度に大きく関わるところです。
初めは参考にしたとしても先生の方で試行錯誤したりセミナーに参加したりして、最もトラブルのない方法を見つけたらスタッフに改めて共有するようにしましょう。
導入後に行うこと
これは先生、スタッフ全員でひたすら練習です。
おそらくは古参スタッフより、口腔内スキャナーでわざわざ取らなくても印象材の方が慣れているので・・・と言われる頃だと思いますが、ここで諦めては院内の隅に埃をかぶるだけになります。
全員が1日1回はスキャンをする、できれば相互実習で、どうしてもであれば模型でもいいので必ずスキャンする練習を続けましょう。
先生もスタッフも、はじめにアルジネートを扱ったことを思い返すと、練習するまでは悲惨な印象しか取れなかったことと思います。
安心していただきたいのは、アナログの印象採得と比較すると圧倒的に口腔内スキャナーの方が習熟が早いです。
1週間もすると、スタッフが患者さんにスキャンできるようになっているはずです。
注意点としては、はじめに保険導入されたインレーのスキャンは実はなかなか難しいです。
可能であれば、理解のある患者さんに対して衛生士さんがTBIしつつ口腔内スキャンを行うことから始めることをお勧めします。
特に今回SHINING3D Aoralscan3を取り上げたのが、衛生士さんでもスキャンのエラーがなくバイトも大幅にずれにくいメリットがあること。
またOral Health Reportという患者さんへ口腔内スキャナーでスキャンしたデータや試適したい部位を共有する機能が非常に簡単で強力であるからです。
3D歯科 の医院ではMedit i700とAoralscan3をスタッフ全員がスキャンできるようにしてもらっています。
いわゆるマルモやTBI用の記録、アライナー矯正用のデータ採得などは、絶対にアナログに戻りたくはありません。
スタッフからも、慣れた後は口腔内スキャナーが絶対に楽だと言っていただいています。
追加で先生がやっておきたいこと
口腔内スキャナーのデータは(ほとんどの機種で)クラウドにアップロードされています。
そのためデータが大きなトラブルに見舞われることは少ないですが、それでも可能ならパソコンのデータのバックアップをとっておきましょう。
クラウドに上がったデータは、いくつかのメーカーでは数ヶ月から数年で削除されるようです。
3D歯科 としてはデータは資産と考えていますので全スキャンデータはバックアップをとっています。
思った以上に将来の患者さんの治療で役立てられることは多いです。
詳しい先生はRAIDなどでミラーリングし、パソコンが苦手、という先生はバックアップの機能やソフトのついたハードディスクを購入して1ヶ月に1回はバックアップをとりましょう。
口腔内スキャナーをバリバリ使用し始めたら2〜3ヶ月でパソコンのデータはいっぱいになります。クラウドにアップロードされたことを確認し、また先生の手元で元のデータのバックアップがなされたら、都度データの消去が必要になると思います。
可能であれば先生の方から、販売元にデータ消去の方法も聞いておくといいでしょう。
スキャン方法を身につけてもらうために(マニュアル)
はじめ導入時にはスタッフに説明を行ったとしても、毎日の通常業務に追われてソフトの使用方法を忘れてしまったり、自己流で行うようになってきます。
特に患者データ登録方法は院内で統一し徹底させるべきですし、ソフトの使用方法も忙しい先生が逐一質問に答えることはできません。
そのために可能であれば決めたことややり方、スキャンパスなどについてもマニュアル化しておくことをお勧めします。
スキャン方法についてはYouTubeなどでマニュアルがありますが、診療時間内にYouTubeで勉強させることはお勧めしません。
不意にコマーシャルの音が出たり、ついついお勧め動画が表示されたり・・・患者さんの目から見てもいいものではありません。
個人的にはマニュアルはパワポやキーノートで作り、マニュアル専用のiPadを購入してスタッフが見ながらスキャン練習できるようにすることです。
音も出ませんし、集中できますし、患者さんからの見た目も悪くありません。
今回は 3D歯科 の医院で使用している簡単なマニュアルを共有いたします。
先生方の医院で決めた方法などに合わせて、画像や文章を差し替えて使用してください。
パワーポイントのファイルにしてあります。
基本的には画像と文章だけの内容です。実際の模型スキャンをゆっくりと行ったデモについては3つのみ動画ファイルが添付されています。
ただしnoteの規定上、50MBまでのファイル制限がありますのでスキャン動画は思い切って動画解像度を下げています。ご了承ください。動画だけを切り出せたら改めて3つの動画のみを別にアップロード更新予定です。
動画ファイルだけを50MB以下にコンプレスしたデータもダウンロードできるように更新しました!(2024.03.28)
また、現時点では通常のスキャンの説明のみですが、将来はこちらに旧義歯をスキャンする方法のマニュアルもアップロードしようと思っています。
口腔内スキャナーで旧義歯をスキャンすれば、将来に3Dプリンターを導入したときにコピーデンチャー法が活用できます。
(noteの記事は一度購読いただくと更新ぶんは費用はかかりません。)
このような内容です。
当院の院内用にざっと作成しただけのものですので、先生方の内容に合わせて編集は必要になるかと思います。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/134922604/picture_pc_9f905b5a19b6853833c0d923e89edfc1.gif)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
無料公開はこちらまでとなります。
共有ファイルは院内での使用に限って加工し、スタッフで共有して構いません。
院外や他の方への共有はお控えください。
ご了承いただいた上で使用・ダウンロードしてください。2024年3月末まで1500円にて公開させていただきます。2024年5月末まで3000円にて公開させていただきます。
その後2024年4月から5月のどこかで、
口腔内スキャナーで旧義歯のスキャンを行うマニュアル
についてもこの記事内で更新予定です。
2024年5月4日 義歯スキャン方法を更新しました!
動画付きのパワポファイルです。
内容はフルデンチャーですが、メタル部分をゆっくり・メタルスキャンモードにすることでパーシャルデンチャーもスキャン可能です。5月ごろにSHINING3Dのアップデートがあるので、義歯モードを使用するため
旧義歯スキャンはとても役に立つはずです。
→SHINING3Dからの公式アップデートは6月に変更になりました。更新されたら追加スキャンなどの機能を追記予定です。よろしくお願いします。
2024年7月25日 フェイススキャナーMetiSmileのマニュアルも追加しました。
楽しい、また導入しやすいフェイススキャナーです。補綴に矯正に活用しましょう。
ここから先は
¥ 4,500
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?