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口腔内スキャナーを選ぶ先生へのアドバイス②
こんにちは。
3D歯科 です。
デジタルデンティストリーの第一歩!
口腔内スキャナーのその②の内容になります。
さて今回は実際に導入を考えている先生が、
どのようなポイントを押さえて機種選択をするかについて
お話をさせていただきます。
多分にバイアスを含んでしまうことをご了承ください・・・
早速ですが、
2021年現在でメジャーな口腔内スキャナーは
トリオス(4や3)、プライムスキャン、iTero、i700(i500)、ケアストリーム
などでしょうか。
他にもマイナーなところではGC、Shining3D、プランメカ
色々なメーカーから販売されています。
ですが、価格や機能、使いやすさなどを考えると
わたし 3D歯科 では選択肢は3つしかないと考えています。
お勧め順に、
プライムスキャン、i700、iTeroです。
さて、これらを選ぶ際に先生方がまず何を目的に購入されたいのかを
しっかり考えておく必要があります。
口腔内スキャナーを積極的に導入しようとする目的としては
①補綴を製作する
②アライナー矯正をする
③患者説明用ツールとする
が考えられます。
それぞれにスキャナーごとの強みがありますが、
早速オススメ順に解説させていただきます!
・プライムスキャン
わたし 3D歯科 が使用している口腔内スキャナーです。
仲間の技工士さんより強くプッシュされたこともあり
高額ではありましたが導入を決めました。
結果、非常に満足しています。ポイントとしては
スキャンスピードが最高速
スキャン精度が最高精度
買い切りでいわゆる保守料はない
といったことが挙げられます。
①補綴を製作する
この目的で導入される場合、 3D歯科 としてはコレしかないと思っています。
スキャンスピードとスキャン精度の高さは、日々の臨床のストレスを軽減します。
シリコン印象には絶対に戻れません。
上下を全顎でスキャンして、データを確認、患者説明しても
合計10分もかからないほどです。
アルジネート連合印象よりも合計時間は短縮でき、患者さんも快適です。
1ミリ程度なら縁下も取れますし、前歯のコアも印象できます。
②アライナー矯正
についてですが、インビザラインは出せません。
後述するiTeroしかインビザラインは扱えません。
ですが2021年現在、クリアコレクトやシュアスマイルなど
いくらでも同様のシステムをプライムスキャンのデータで扱えます。
これについても次の機会に詳しくお話しさせていただきたいです。
③患者説明
ですが、これがプライムスキャンはやや難がありました。
ですが最近のアップデートで、スキャン後すぐ石膏模型のような状態にして
患者さんに見せることができるようになり、多少マシになりました。
ちなみにモデルはDIプライムスキャン。スキャンのみのモデルです。
購入価格は460-470万円くらいです。
こう聞くと、「セレックは高いから」と諦めていた方も
スキャナーとしてのプライムスキャンを検討しやすいのではないでしょうか?
ワンデイなどをやりたい方も、 3D歯科 の強いオススメは
絶対にDIプライムスキャンです。
大きな声では言えませんが、設計ソフト付きのものを一体型で買うよりも
DIプライムスキャンとインラボの入ったPCを別途購入する方が安いんですよ。
また保守はかかりませんが設計ソフトはアップデートが何十万円もします。
これもDIプライムスキャンはスキャンソフトのみですので無料です。
年間保守はありませんが、サポート付き補償延長は
年間13万円くらいだったと思います・・・
サポートはリモート操作でトラブル解決、ソフト使用方法も手厚く教えてくれますし
故障やパソコンのトラブルも全て含まれるようなので
必要に応じて加入すべきと思います。
・i700
次に来る主流になるような口腔内スキャナーはMedit社から、と思います。
このi700はトリオスのパ●リです。よくできており、i500の時には
トリオス3と互角のスピード、i700ではトリオス4と同様と聞いています。
それでいて実売価格が200-250万円と抜群に安く、また使いやすいです。
何よりもここ最近のソフトウェアのアップデートが恐ろしいペースで行われており
次世代のメーカーとして台頭しそうな雰囲気があります。
ソフトはi700を購入しなくても利用できるなど良心的で、
保守料も無料、ソフトのクラウドストレージ使用料も非常に低価格です。
①の補綴精度とスキャンスピードはプライムスキャンに劣るものの
もともとデスクトップ型模型スキャナーの製造メーカーであったため
補綴制作には問題ないクオリティです。
もしかするとMeditというメーカーは、歯科医師より技工士の方が
よく知っている名前かもしれません。
②のアライナー矯正ですが、これもプライムスキャンと同様です。
インビザラインは扱えません。ですが他メーカーの矯正システムは利用できます。
またMeditLinkソフトウェアにて無料で矯正シミュレーション機能を使えます。
将来のアップデートにも期待でき、矯正をしたい先生には精度も十分で
お勧めできるモデルです。
基本的にノートパソコンに繋いで使用するので、このパソコンの選定が
スキャンスピードを左右する要因になっています。
高価なパソコンを用意しないと毎日のスキャンが苦痛になってしまいます。
パソコンの価格は最低15万円から20万円は覚悟する必要があります。
注意事項として、Meditスキャナーを使うパソコンは
Macは対応していません。Windowsになります。
③の患者説明ですが、十分使えます。MeditLinkには
簡易的なスマイルデザインソフトもあり、
治療前後の比較表示するソフトもあります。
全体的に低価格としては良くまとまっており、
今ではトリオスを選ぶ必要性が薄れるのでは、というほど進化しました。
業者に勧められてプランメカを、Ciに勧められてケアストリームを
購入してしまうより、価格の面でも性能でも満足できると思います。
低価格のため、衛生士のトレーニングやTBI、マルモ取りツールとしても
購入を考えても良いかもしれません。
・iTero
他とは違い、異色のモデルです。
②の矯正。これに特化しています。
インビザラインをやる方はこれです。
ただし、それ以外の理由で選ぶ先生はいらっしゃらないかもしれません。
補綴しかやらず、インビザをやらない先生で
iTeroを導入される方は一人も見たことがありません。
①の補綴については「補綴も作れます!」というクオリティと受け止めています。
2021年現在では技工士さんからも作りにくい、フィットが出ない、スキャンしにくい
など情報を聞きます。もちろん新型などになるにつれて変わるかもしれません。
③もインビザありきです。
兎にも角にもインビザラインをやりたい先生のモデルです。
先生がもし矯正医であれば、コレしかありません。
もしGPで、インビザをやっているのであれば
iTeroと、i700の2台を購入、というのも視野に入れても良いかもしれません。
もしGPで、インビザをまだやってないのであれば
悪いことは言いませんのでプライムスキャンとi700を検討して
iGo以外のアライナー矯正システムも調べてみることをお勧めします。
ランニングコストの面でも非常にメリットがあると考えています。
以上が、バイアスと偏見たっぷりの 3D歯科 の
2021年現在の口腔内スキャナーのレビューになります。
各メーカーからも3Dプリンター同様、どんどん新製品が出るでしょうし
まだまだ機能や精度も進化していくように思いますので
今後も口腔内スキャナーのニュースから目が離せません。
今回の内容は以上になります。
長い文章でしたが最後までお読みいただき、
ありがとうございました。
先生がたの臨床に少しでもお役に立てていただければ嬉しいです。
今後とも 3D歯科 をよろしくお願いします。