異なる領域に飛び込んでの新規事業開発にはどんなギャップがあったのか…
どうも、株式会社デジタルキューブ、広報室のタカバシです。
CFO の和田さんは、2023年10月にローンチした新サービス「FinanScope」(ファイナンスコープ)を監修していますが、入社してすぐにこのプロジェクトを企画したという経緯があります。
それまでにデジタルキューブが扱っていた領域は「WordPress を軸にしたホスティングサービス」だったことを考えると、和田さんは別の領域に入り込んでサービスを企画したと言えるでしょう(逆にエンジニア視点では、別の領域の人が来て一緒にサービスを立ち上げた、とも言えますね)。
今回は和田さんに 2024年1月にアップデートされた「FinanScope」の新サービスについて、そして違う領域に飛び込んで開発に携わった印象を訊いてみました。
━━ 1月から FinanScope Management(ファイナンスコープ マネジメント)がスタートしました。FinanScope Management の機能について教えてください。
FinanScope Management は簡単に言うと、IPO の準備をクラウドで進められるツールです。IPO の準備って少なくとも2年くらいかかるんですけど、その間に 500 くらいのタスクがあるんですね。
それぞれのタスクについて、証券会社が伴走して教えてくれるわけではないので、そのタスクをどうこなせばいいとか、どの段階でやればいいとか、そういったことがわかりやすくて進めやすい IPO のためのタスク管理ツールになっています。
━━ 少なくとも2年かかるとなると「FinanScope Management を使って上場しました」という会社が出てくるのは 2〜3 年後になりますか?
実は、すでに上場に向けて走り始めていた会社さんに FinanScope Management を導入していただけたこともあり、最初の上場は 2025年になる予定です。
━━ すでにお使いいただいているユーザーさんからのフィードバックは来ていますか?
経営者の方からのフィードバックになりますが、タスクの進捗率がパッと一目で見てわかるのは良いと好評です。いろいろな会議だったり、各部門からの報告だったり、「進捗率どれくらい?」という問いが来てから状況を確認、把握するのも大変なんですよね。
FinanScope Management だとそれが一目でわかりますし、関係者で共有できるので、その確認だったり共有のコストが削減できる点が好評です。あとは、本来であればこの時期に何%まで終わっていなければいけないのか、という振り返りができるところも助かっているとのことです。
━━ そもそも、FinanScope のローンチまででは何が一番大変でしたか?
サービスの立ち上げは初めてだったので、いろいろと考えなければならないことが多い… これが非常に大変でした。まず、サービス名の検討から始まり、ウェブサイトの構築、さらには SaaS としてダッシュボードの開発も必要でしたし、価格設定についても慎重に考えなければなりませんでした。
正式リリース前には、デモ版を作り、そのデモ版をチームメンバーで検証して、フィードバックを行い、開発に反映させて… このプロセスを通常の業務と並行して進めなければならないので、プロジェクトのスケジュール管理やマネジメントも非常に大変でした。
しかも、進行中に「本当にこれでいいのか」という疑問が浮かぶこともあったりして… そんなこともあるので、定期的にレビューを行いながら完成形に近づけていったんですが、仮説を検証して精度を高めていくプロセスは、楽しみでもありました。
━━ 入社してすぐに新サービス開発、という流れでしたが、各メンバーとのコミュニケーション、印象はいかがでしたか?
入社してからエンジニアの皆さんとコミュニケーションを取るようになったんですが、非常に有意義な経験をしました。メンバーは「この実装はできないけど、代わりにこちらの方法なら可能かもしれない」といった提案をしてくれるんですよね。エンジニアチームが様々な選択肢を示してくれるのは、本当にありがたいことで、今もメンバーの柔軟な発想と協力的な姿勢に助けられています。
━━ 違う業界からの転職というか、業務領域も規模も異なる転職に感じるんですが、文化や風土での違いは感じましたか?
前職は規模が大きい会社で、スケジュール、数字、予算などが厳格に管理されて、ルールや体系もしっかりしていました。一方、デジタルキューブは、前職のような厳格なルールはなく、どこにゴールを設定するか、どうやって進めるかなど、現場主導で決めていくことが多く、自由な雰囲気を感じますね。
━━ 扱う商材についても SaaS では無かったんですよね?
前職はコンサルティング業だったので、人の時間を販売し、その時間に対して費用を請求するという感覚が強かったんですが、デジタルキューブが提供しているのは SaaS なので、最初に開発投資をして、その後で投資を回収するスタンスです。投資回収は測りにくい部分もありますが、それによって自由な発想が生まれやすいと思います。
━━ 確かにローンチしてからが勝負というか、当初の計画にこだわりすぎるとうまく行かないかもしれません。いかに機能を洗練させて、価値を高めていけるかが重要ですね。
開発や運用が進むにつれてターゲットや改善点が明確になり、サービスとしても成長していきますし、それをチームで成し遂げていくということも、やりがいを感じるポイントかもしれません。
FinanScope もローンチから 4ヶ月経過して、導入いただいた会社さんから機能追加のご要望もいただいていますし、これからもさらに使いやすく改良していきますので、引き続きよろしくお願いいたします。
2023年10月のローンチ時から計画していた FinanScope Management も無事に立ち上がり、いよいよ本格的にお客様の事業成長のお手伝いができる態勢が整いました。今後も機能追加やクオリティアップをしていきますので、IPO や M&A を検討されている関係者の方はぜひ FinanScope をチェックしていただければと思います。
それでは、また。